■ 職員会議:挙手・採決の禁止通達は東京都だけ
東京都教育委員会が職員会議で教職員の意向を確認する挙手・採決を禁じる通知を出したことに現職校長らが撤回を求めている問題で、東京都以外の道府県教委には同様の通知を出す考えがないことが毎日新聞のアンケートで分かった。「校長が必要と判断すれば挙手を求めることもあり得る」と柔軟姿勢を見せる教委もあり、管理色が際立つ都教委の通知の是非が今後も論議を呼びそうだ。【木村健二】
都教委は06年4月、都立学校の職員会議での挙手・採決を全面禁止する通知を出し、校長らを中心にした企画調整会議を軸に運営するよう徹底した。
07年には通知後も挙手・採決をしていた都立高4校の校長を厳重注意。
これに対し、都立三鷹高(三鷹市)の土肥(どひ)信雄校長(59)は校長会などで「通知は教員の言論の自由を奪う」と主張。撤回を求めている。
毎日新聞は全国47都道府県教委の担当者にアンケートを実施。挙手・採決に関する考え方などを尋ねたところ、都教委以外に挙手・採決の禁止を明文化している道府県教委はなかった。
「採決などの方法がとられている場合には、行わないよう指導する」(鳥取県教委)などの回答の一方で「校長が必要と認める場合には、さまざまな方法で職員の意向を把握することはありうる」(埼玉県教委)と校長に判断を委ねている教委も18に上った。今後についても「明文化して禁止するつもり」と答えた道府県教委はゼロだった。
職員会議はかつて教職員の「最高議決機関」との見方があり、校長が思い通り学校を運営できないケースもあった。このため旧文部省は00年の省令改正で、職員会議を校長の職務を円滑にする「補助機関」と位置づけ、都の通知もこの流れの中で出されたものだ。
この問題を巡り、土肥校長は、都教委の姿勢を批判する教育評論家らと公開討論の開催を求めているが、都教委は「組織内で対応すべきだ」と拒否している。
土肥校長らは9月27日に武蔵野市で集会を開き、市民に持論を訴える考えだ。
『毎日新聞』(2008年8月25日 15時00分)
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20080825k0000e040072000c.html
東京都教育委員会が職員会議で教職員の意向を確認する挙手・採決を禁じる通知を出したことに現職校長らが撤回を求めている問題で、東京都以外の道府県教委には同様の通知を出す考えがないことが毎日新聞のアンケートで分かった。「校長が必要と判断すれば挙手を求めることもあり得る」と柔軟姿勢を見せる教委もあり、管理色が際立つ都教委の通知の是非が今後も論議を呼びそうだ。【木村健二】
都教委は06年4月、都立学校の職員会議での挙手・採決を全面禁止する通知を出し、校長らを中心にした企画調整会議を軸に運営するよう徹底した。
07年には通知後も挙手・採決をしていた都立高4校の校長を厳重注意。
これに対し、都立三鷹高(三鷹市)の土肥(どひ)信雄校長(59)は校長会などで「通知は教員の言論の自由を奪う」と主張。撤回を求めている。
毎日新聞は全国47都道府県教委の担当者にアンケートを実施。挙手・採決に関する考え方などを尋ねたところ、都教委以外に挙手・採決の禁止を明文化している道府県教委はなかった。
「採決などの方法がとられている場合には、行わないよう指導する」(鳥取県教委)などの回答の一方で「校長が必要と認める場合には、さまざまな方法で職員の意向を把握することはありうる」(埼玉県教委)と校長に判断を委ねている教委も18に上った。今後についても「明文化して禁止するつもり」と答えた道府県教委はゼロだった。
職員会議はかつて教職員の「最高議決機関」との見方があり、校長が思い通り学校を運営できないケースもあった。このため旧文部省は00年の省令改正で、職員会議を校長の職務を円滑にする「補助機関」と位置づけ、都の通知もこの流れの中で出されたものだ。
この問題を巡り、土肥校長は、都教委の姿勢を批判する教育評論家らと公開討論の開催を求めているが、都教委は「組織内で対応すべきだ」と拒否している。
土肥校長らは9月27日に武蔵野市で集会を開き、市民に持論を訴える考えだ。
『毎日新聞』(2008年8月25日 15時00分)
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20080825k0000e040072000c.html
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