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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

「日の丸・君が代」問題等全国ネットの形成へ<その4>(28)

2014年08月15日 | 日の丸・君が代関連ニュース
 <転送歓迎>(重複ご容赦)・「都教委包囲首都圏ネットワーク」・「新芽ML」の渡部です。
 (For a slogan of movement)
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  【僕、国歌歌わないもん】(石原慎太郎)
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  東京五輪に【国旗も国歌も必要ない】(ビートたけし)
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 ▲ 千葉県における高校社会科教科書選定問題の続報です。
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 8月4日、千葉県教委は、実教出版日本史教科書を選定した学校長に「選定理由の追加提出について」という「事務連絡」を出しました。「採択のための説明が不十分」として8月13日までに「追加提出」を求めるものでした。
 具体的には、教科書記述の次の3点について、「どのような資料を使って,具体的にどう指導する計画か」の記述を求めるものです。
  ①「国旗掲揚、国歌斉唱などを…一部の自治体で公務員への強制の動きがある」ことについて
  ②太平洋戦争における各国の犠牲者数の表記や・考え方(巻末記載)について
  ③「南京大虐殺」の犠牲者数について

 各学校が7月中に県教委に提出している教科書の選定理由書を、締め切り後に「選定理由の追加提出」を県教委が求めることは、これまでにない異常なことです。
 この問題について県議会で以下のような質問と答弁がなされています。
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 <斉藤実県議の質問>
 ・・・・・・・・・・昨年の6月議会では、検定を通ったばかりの、ことしから高校で使う日本史教科書を材料に質問をさせていただきました。そのときに例として取り上げさせていただいたのが、この実教出版の日本史Aです。
  (中略)
 この本の115ページの「日本軍は中国で何をしたか」という見開きページの南京で大逆殺が起こる、日本軍は南京市内外で捕虜、投降兵を初め女性や子供を含む中国人20万人を殺害し、略奪、放火や女性への暴行を行ったと書いて、あたかも南京大虐殺というのが歴史的に確定した事実でもあるかのように書かれていることを問題視しました。
 その後、東京都教育委員会の指摘で、そのときは私は見なかったんですけども、185ページに国旗国歌法についての説明として、国旗国家法をめぐっては、日の丸、君が代がアジアに対する侵略戦争で果たした役割とともに、思想、良心の自由、とりわけ内心の自由をどう保障するかが議論となった。政府は、この法律によって、国民に国旗掲揚、国歌斉唱などを強制するものではないことを国会審議で明らかにした。
 そして問題の一文ですが、しかし、一部の自治体で公務員への強制の動きがあると書かれていることを知りました。
 学習指導要領では、入学式や卒業式などにおいて、その意義を踏まえ、国旗を掲揚するとともに国歌を斉唱するよう指導するということになっております。また、最高裁判所は、都教委が起立斉唱を教員に求めた校長の職務権限を合憲と認めております。また、2007年の最高裁判決では、思想、良心の自由の侵害とする基準まできちんと丁寧に示した上で、職務命令を強制ではないとしております。
 今回の県立高校の日本史教科書採択に当たり、都教委は、この教科書の表記は都教委の考え方と異なるものであり、この教科書を使用することは適切でないとの見解を決議し、各学校に通知しました。その結果、この実教新版の日本史A、Bの採択はゼロでありました。
 神奈川県では、校長会において、この教科書を選定している学校に対して、不採択の可能性があるとして再考を求めて、その結果、この教科書を選定した学校はなくなりました。
 そうした状況の中、千葉県では5校がこの教科書を選定し、そのまま採択され、来年から学校で授業に使われるというふうに聞いております。このことについて、私は大変遺憾に思うわけですが、そこで次の質問をさせていただきます。
 この実教出版の県立高校の日本史教科書採択の経過と状況はどのようであったでしょうか。
 次に、実教出版の日本史教科書を使用したいという高校の理由は何なんでしょうか。
 3番目に、本県高校では、国旗、国歌の指導はどのように行われているのでしょうか。
 次に、今後、この教科書を利用する学校に対してどのような指導をされていくのか。
 以上、お答えいただきたいというふうに思います。

 <瀧本寛教育長の答弁>
 ・・・本県においては、校長が各学校の教育目標の実現に向けて最もふさわしい教科書を選定し、教育委員会が教育長の専決で採択をしています。
 御指摘の実教出版の日本史の教科書については、県立高校で5校が選定し、採択をいたしました。
 本年の採択結果について教育委員会会議に報告をしたところ、教育委員からは、当該教科書の表記について文部科学省検定済みではあるが、生徒が十分な理解を得られるような教科書の使い方、指導について配慮する必要があるとの発言をいただきました。
 ・・・・・・・・
 今後、この教科書を利用する学校に対する指導はどうするのかとの御質問ですが、当該教科書の内容についてさまざまな議論があることも踏まえ、その使用に際しては、生徒に対して配慮することが必要であると考えており、どのような対応が可能か検討してまいります。
 <斉藤実県議の質問>
 ・・・・・・教育長の専決の問題ですけれども、各高校が教科書を選定して教育委員会に提出し、教育長がそれを追認みたいな形で教育長専決で採択が行われているわけです。
・・・・今回問題として表面に出ている東京都も神奈川県も大阪も兵庫県も群馬県も、原則どおり教育委員会会議に諮って採択の結論を出しています。
 千葉県でも、この教科書採択を教育委員会会議に報告したときに、委員の方から、先ほど教育長がおっしゃっていただいたように、問題点の指摘のお話があったようです。そうした問題を反映させることがその時点では何もできないわけです。
 大阪府の場合は指導するという条件をつけて採択するということができたわけですけれども、そういう意味で、専決の問題についてはこれからも注視してまいりたいと思いますので、御検討をよろしくお願いします。
 (以下、実教出版教科書の内容批判を展開し、次のように述べる)

 仮にこの教科書が国旗の掲揚強制という文字を削ったとしても、私に言わせれば、教科書とは言えないというふうに思うわけです。
 こんないいかげんな資料を使っている教科書を検定で通した文部科学省にも疑問を感じるわけです。
 教科書採択は、こうしてすり抜けた教科書をもう一度チェックする大事な仕事だと思うわけで
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 要するに、千葉県も、<東京><神奈川><大阪><兵庫><群馬>同様に、検定教科書で「すり抜けた教科書をもう一度チェック」して、実教出版教科書選定をゼロにしろ、と政治的圧力をかけているのです。
 教育・学問への、また教育現場への露骨な政治介入です。

 8月13日以降は、さらにヒアリングによる圧力があり、闘いは8月いっぱい続き、持久戦になりそうです。
 戦前のファシズムは現実にぶつかり破綻しました。
 あのハシズムもいまや現実にぶつかり破綻しつつあります。
 アベノミックスも現実にぶつかり行き詰まりつつあります。
 持久戦こそ私たちの勝利を確かなものにします。

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「都教委包囲首都圏ネットワーク」のブログのアドレス
  http://houinet.blogspot.jp/
「千葉高教組『日の丸・君が代』対策委員会」のホームページ
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