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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

教科書統制を強化する検定基準の見直しに反対する共同アピール

2014年01月12日 | こども危機
大阪の会のIです。 転送・転載大歓迎です。

 ◆ 教科書検定基準見直し反対の共同アピールにさらにご協力を!
 近隣諸国条項を事実上撤廃し、「国定教科書」をめざす教科書検定基準の見直しに反対する共同アピール運動の賛同が広がっています。
 今日の段階で個人賛同が385名、団体賛同が77団体となりました。
 教科書や教育、日本軍「慰安婦」問題、歴史認識に関わる団体・個人に加えて、反原発のグループなどにも広がって来ています。
 現在の賛同団体・個人は以下のアドレスで見ることができます。
http://kyoukashoosaka.blog39.fc2.com/blog-entry-87.html
 締め切りを1月20日としています。是非、まだの方は賛同をお願いします。
 また、様々なところに拡散をお願いします。

 安倍政権は年末から「教育再生」=教育破壊の動きを一層加速させています。
 下村文科相は、2020年の東京オリンピックに向けて学習指導要領の前倒しの改定を行うことを表明しました。
 「外国語活動」=英語の小学校3年からの実施と5・6年での教科化、高校版道徳「公共」の検討、愛国心を強調する日本史の必修化など、安倍「教育再生」の集大成をしようとする改定です。
 また、2014年通常国会には、首長に教育行政の権限を集中し、教育の独立性を奪う教育委員会制度の改悪が狙われています。
 さらには、道徳の教科化の具体化として、2016年には道徳教科書の検定、2017年採択、2018年からの学校での実施を計画しています。
 それと平行して2014年4月からは、「心のノート」を全面改定した「わたしたちの道徳」を全学校に強制しようとしています。
 今回の共同アピール運動は、このような全面的な安倍「教育再生」の動きに対抗する最初の取り組みになります。
 文科省が教科書検定基準を改定するまでに、まだまだアピール賛同団体・個人を集めていきたいと思います。
 是非、共同アピールへの賛同、SNS等での拡散でご協力をお願いします。

 ■ 共同アピール呼びかけ

 12月20日、教科用図書検定審議会は、「教科書改革実行プラン」に基づいて教科書検定基準の「改定案」をまとめました。諮問後わずか1カ月、たった2回のスピード審議でした。
 今後下村文科相は、1月中旬までパブリックコメントを実施し、同月中に新基準を告示、4月から始まる中学校教科書検定に適用する方針です。これほど重大な制度改悪を、極めて短期間の審議で進めようとしているのです。
 今回の教科書検定基準等の改悪は、国会での議論が行われません文科省の一通の「通知」によって徹底されます。市民の声が反映される余地が極めて限られています。
 そこで、早急に、教科書検定基準の改悪に反対する世論を強めていく必要があります。教科書問題に関わってきた諸団体や個人、安倍「教育再生」に危機感を持つ人々とともに、この動きの問題性を明らかにしていくために、この共同アピール運動を進めていきたいと考えました。是非とも共同アピールへの賛同団体・賛同人になってください
 また、呼びかけ団体への名乗りも大歓迎です。そして、ぜひとも、共同アピールを国内だけでなくアジア等に広めていただき、教科書検定基準改悪反対の世論を盛り上げていくことに協力してください。よろしくお願いいたします。
 共同アピールは、文科省が検定基準改悪案を確定していく時期である1月末を締め切りとし、その後すぐに文科省への共同アピール提出行動を企画したいと思います。
 なお1月末~2月上旬の行動については、共同アピール賛同者の皆さんのご意見を聞きながら、より有効な方法を模索したいと思っています。
 (2)共同アピール呼びかけ(12月23日現在)
  子どもたちに渡すな!あぶない教科書 大阪の会
  えひめ教科書裁判を支える会
  教科書問題を考える市民ネットワーク・ひろしま
  教科書ネットくまもと
  アジアの平和と歴史教育連帯

 (3)賛同団体・個人申し込み 
 ■大阪の会ブログからの場合(下記のアドレスから申し込んでください)
http://kyoukashoosaka.blog39.fc2.com/blog-entry-87.html
 ■インターネットの場合
 下記のフォームから団体名もしくは個人名、公表(インターネットを含む)の有無を記載の上、申し込んでください。
   PC・スマホ共用フォームURL http://ws.formzu.net/fgen/S43826437/
   スマホ専用フォームURL http://ws.formzu.net/sfgen/S43826437/
   携帯電話用フォームURL http://ws.formzu.net/mfgen/S43826437/
 ■FAXの場合 06(6797)6704


(4)問い合わせやご意見等は「大阪の会」まで
iga@mue.biglobe.ne.jp

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◎ 近隣諸国条項を有名無実化し、政府による教科書統制を強化する
検定基準の見直しに反対する共同アピール

 下村文科大臣は、11月15日「教科書改革実行プラン」を発表し、教科書編集から教科書検定基準、教科書採択まで教科書制度を全面的に改悪しようとしています。12月20日、教科用図書検定審議会は諮問後わずか1カ月、たった2回のスピード審議で「改定案」を決めました。今後下村文科相は、1月中旬までパブリックコメントを実施し、同月中に新基準を告示、4月から始まる中学校教科書検定に適用する方針です。
 今回の教科書検定基準等の改定は、国会での議論が行われません。文科省の一通の「通知」によって徹底されます。これほど重大な制度改悪を、たった2ヶ月程度の密室審議で進めようとしているのです。
 「教科書改革実行プラン」は、自民党教育再生実行会議・教科書検定の在り方特別部会(以下、「自民党特別部会」)の「中間まとめ」をそのまま引き写した内容で、自民党と文科省が一体となって作成したものです。それに基づいて「教科書検定基準改定案」が策定されました。
 ①歴史を歪め、「近隣諸国条項」を有名無実化するものです。

 新検定基準には、「未確定な事象を記述する場合は特定の事柄を強調し過ぎない。通説的な見解がない数字などを記述する場合は、通説的見解がないことを明示する」ことが明記されています。
 これらは、自民党特別部会が「いまだに自虐史観に強くとらわれる」として排除を求めていた日本の侵略と加害の記述をターゲットにしていることは明らかです。これまで積み重ねられてきた歴史的検証や証言などを無視して「つくる会」系グループ等の主張を取り入れ、歴史を歪めようとしているのです。
 文科省は、社会科教科書の検定基準のひとつに「近隣のアジア諸国との間の近現代の歴史的事象の扱いに国際理解と国際協調の見地から必要な配慮」する「近隣諸国条項」を設けています。しかし今回の「改定案」は、事実上「近隣諸国条項」を撤廃するものであり、重大な検定基準の改悪です。
 ②日本政府の見解を厳格に記述する教科書をめざすものです。

 新検定基準には、「政府の統一見解や最高裁の判例がある場合はそれらに基づいた記述をする」することも追加されました。自民党特別部会は、「領土問題について、我が国が主張している立場が十分記述されていない」と主張しており、領土問題で日本政府の立場を厳格に書かせようとしていることは明らかです。
 また第1次安倍政権が「慰安婦の強制連行はなかった」とした閣議決定や戦後補償問題で「日韓基本条約で解決済み」とした政府見解、南京大虐殺(南京事件)の「被害者の具体的な人数については諸説あり、政府としてどれが正しい数かを認定することは困難」とする見解、沖縄戦時の「集団自決」(強制集団死)への日本軍の強制を「断定できない」とする立場等、近現代史に関わる内容で政府見解が強制されることは明らかです。
 さらには福島原発事故の深刻な被害と被ばく、汚染水問題等を覆い隠し、「放射線は怖くない」「(原発は)基盤となる重要なベース電源」等を強調し、原発推進を全ての教科書に迫ることも目に見えています。
 2013年高校教科書採択で焦点化した実教日本史が、国旗・国歌法に関して「一部の自治体で公務員への強制の動きがある」とした記述に対しても、職務命令を合憲とした最高裁判決を書かせることで封殺することを狙っています。
 政府の見解を無条件に子どもたちに押しつけるのは、もはや教育ではありません。
 ③「検定不合格」を盾に2006年教育基本法「愛国心条項」への従属を一層求めるものです。
 さらには、「教育基本法の目標等に照らして重大な欠陥がある場合を検定不合格要件」とするとしています。それを審査するために教科書出版社に、教育基本法第2条の目標にどれだけ準拠しているかを示す詳細な「対照表」の提出を強制しています。すでに文科省は、2009年の「教科書の改善について」で同様の「通知」を発していますが、今回はそれを教科書の構成・内容全体に広げ、強制力を強めるものとなっています。教育基本法第2条の「愛国心条項」には「他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養うこと」が同時に明記されていますが、そのことは完全に無視されています。
 今回の教科書検定基準等の改悪は、教科書検定制度発足以降、教科書の在り方を根本的に変えるものです。私たちは、教科書検定基準の見直しに強く反対し、「改定案」の撤回を求めます。
 2013年12月

『大阪教育条例NO!』(2013-12-27)
http://blog.goo.ne.jp/osaka-edu/e/e11ac2c7fedae63ab525a8468101fee3
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