タイム誌の表紙を飾ったColin Kaepernick
◆ ”キャパニック現象”がとまらないようです。 (レイバーネットMLから転載)
サンフランシスコの和美です。
キャパニックに関してのその後の影響がだんだんと大きくなって来ているのでお知らせします。
先ず、この1週間程で黒人男性3人(13歳から43歳)が警察により撃ち殺されました。それらに対するデモがその町だけでなく、他の都市にも広がっています。
キャパニック自身に対しては殺すという脅迫なども来ているようです。このような状態の中で彼に賛同する人達が同じような行動をし始めました。
アメリカでは色々な行事、公の会合、学校などでミーディングやクラスの前によくpledge of allegiance(忠誠の誓い)というのを右手を左の心臓の上に置いて星条旗に向いてやるのですが、
その中で
”…one nation under God,indivisible,with liberty and justice for all.”
(...我々は神の元、すべての民が自由と公正の元で一丸となって星条旗に忠誠を..)
というのを声を出して誓います。
ちなみにこちらのサンフランシスコ労働組合協議会などでは毎回ミーティングの前にこれをします。ただ最後に“some day” というのを付けて「いつかは…」と言っていますが。
ところが隣の町のオークランドで先日の市会議員の例会で二人程の議員がこの忠誠の誓いに立ちませんでした。
前回でミッションハイスクールの事を書きましたが、今度はオークランドのキャッスルモントのハイスクールで、選手達ばかりでなくそのコーチも国歌斉唱中、片膝をついて拳をあげたそうです。
又、オークランドの学校区で形成されているブラスバンド155人はこの水曜日、オークランドのプロ野球チーム、オークランドAsの試合開始前に国歌を演奏したのですが、その間、全員立たずに片膝をついて演奏したそうです。
今日(9/23)のクロニクルの新聞の一面の写真は女性のサッカーナショナルチームが国歌斉唱中、他全員が右手を胸に当てて直立している中で一人、片膝をついている写真です。
その下の写真はキャパニックが今度のタイムの雑誌に彼の片膝をついた写真が表紙になるそうですがそのカバーの写真が出ていました。
今迄は一部の左派系の人達(スティーブも含めて)で立たない人達を見てきましたが、キャパニックの行動によって、このように一般の人達、特に若い人達が実際に疑問を持ち、話し合いをしたりして、このような行動に出だしたというのは今回が初めての経験です。
アメリカは大変狂信的な右派も多い国ですからなかなか皆の前でこのような行動に出るという事はそのしっぺ返しを覚悟しなければ行けませんから大変ですが、キャパニックの行動によって勇気を得たのでしょう。
この日曜日には又、プロフットボールの試合が有ります。今度は何人がひざまずくか。
和美
> サンフランシスコの和美さん 皆さん
>
> その後のニュースをお送りくださり、ありがとうございます。
> やはり、キャパニックはスポンサーがいなくなることをも覚悟しての行動・発言だったのですね。改めて頭が下がります。
> そのキャパニックの行動・発言を受けて議論や行動が起きるのが、やはりアメリカなんですね。人気選手、ということも多分に影響しているとは思いますが、アメリカですね。
> 和美さんが最後のところで書かれた、日本の若い人たちは君が代の歌詞の意味を知らないと答えた人が多かったというのは、学校教育の文科省・教委から言えば成果であり、私たちから言えば敗北です。
> 教職員組合が、そして教員の多くが教委の「指導」に無抵抗に従ってしまってきた結果であることを重く受け止めなければならないと思っています。子どもたちはこの問題でも、負の連鎖の中に置かれています。
> だから、日本だったら、キャパニックのような行動、問題提起を受けとめることので
きる人は非常に少ないでしょう。
> 根津公子
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