goo blog サービス終了のお知らせ 

徒然なるまゝによしなしごとを書きつくる

旧タイトル めざせ、ブータン

Dali Zensor1 レビュー

2015年10月26日 | 趣味

新しいスピーカーDali・Zensor1が届いてまだ数日しか経っていないですがファースト・インプレッションをば報告

このスピーカーはデンマークのDaliという会社が作っている。

梱包パッケージにもDesinged and Engineered by DALI in Denmarkと書いてある。

しかし、製造は中国なのだ、だから今だったら、たったの2万円ちょっとで買える。(11月から値上げされますよ)Dali社のスピーカーはこのZensor1(ドイツ語でセンサーと言う意味)が最も安い廉価普及版だが上級機になると150万円を超える価格の製品も作っている。中国製だから手抜きをしているかというとそうとは思えない。梱包ダンボールからしてカチカチの重量物搬送用の木の様な紙質の物を使っている。安いがしっかりDaliの音を出すので最高のコスト・パフォーマンスだという評価を受けているんですね。

上の図はZensor1の周波数特性で青線がウーファー自身の特性、赤線がバスレフポート出力、黒線がその二つの総合特性を示している。低音域はf0が53Hz、高音は20KHzまできっちり出ている。低音はさすがに小型ブックシェルフで苦しいので我が家ではSW(サブ・ウーファー)で補完している。SWとのクロスオーバーは80Hzでつないでいる。100Hzでつなぐと低音が盛り上がりすぎて不自然な感じがするので80Hzとしている。ツィータークロスオーバーは2.9Hzで比較的低い中高音域でつないでいる。このスピーカーの音色の80%はこのツィーターが決めている、と言って良いのではなかろうか。このツィーターには磁性流体封入という新しい技術が盛られている。

磁性流体をボイスコイル部分に封入する事でダンパーを不要にして歪み率を低減している。

さて、肝心の音質ですが、まず説明書には100時間のエージングが必要だと書いてある。オーディオの世界では色んなオカルトチックな事がまことしやかに囁かれているが、スピーカーのエージングなんて本当に科学的な根拠が有るんだろうか? このスピーカー、私の駄耳では音楽を聞いてる限り最初から素敵な音に聞こえる。ところがである、TVの音声に切り替えてみると、とても堪らんひどい音質なのだ。アナウンサーの声がカサカサで厚みも艶も無い白けた音で、特にサシスセソの擦過音がひどい。こりゃあTVはこれでは聞けんな、と呆れたのが率直な印象でした。

ところがところが音楽をかけっ放しにして十数時間経ってくると、おやおやアナウンサーの声に艶と張りが出てきたではないか! これには驚きました。明らかに音質が変っている。どうも、エージングと言うのは本当の事のようだ。

と言う事でまだエージング途中ではありますが感想を書くと素晴らしいの一言です、終わりw 高音の透明感、艶のあるボーカル、締まった低音、とにかくこんな音がたった2万円のスピーカーから出てくる事には驚きです。エージングが進めばもっと良くなるかと思うと本当に買って良かったと思いますね。

このスピーカーのおかげで音楽を聴くのが楽しくなってくる...

追記1 (11月6日) 

購入して2週間、エージングは恐らく50時間くらい経過したかな。音がずいぶん変ってきた。最初の頃のシャカシャカした感じが抜けて艶やかでまろやかな音になってきた。聞いていて疲れないので一日中聞いていたい。特にピアノの筐体の響きやギターの倍音が美しい。今までのスピーカーでは聞けなかった音色を再生してくれる。今までピアノの曲はあまり好きではなかったのだが、このスピーカーに変えて聞きほれるようになってしまった。スタンウェイの音の区別がつくな。

エージングに関して、やはり大音量をかけると一気に進む。一度試しにMAX近くを数分間出したところ高音域の音色が全く変って焼ききれたのかと心配した。シャカシャカが消えてしまいましたね。

追記2 (11月23日)

Zen1が我が家に来て一ヶ月が過ぎました。毎日鳴らしてるのでエージングもそろそろ完了かな。耳もすっかり慣れて、とてもナチュラルな音になりました。試しに以前のONKYOのスピーカーに切り替えると音が引っ込んで聞こえて違いに愕然とします。Daliは良いなー、最高のコストパフォーマンスです。その価格ですが11月に値上がりして実売3万4千円になってしまいました。まあ、これが本来の相場かもしれません、以前は安すぎた感がありますね。


僕のオーディオ遍歴

2015年10月23日 | 趣味

最近、物欲があまり無いな、基本的な理由はそこそこ足りているからだろう。恐らくこれは僕だけの感覚じゃなく日本人一般に広くある感覚ではないだろうか。中国観光客が電気店などで爆買いしてるのをみると凄まじい物欲を感じるが、あれが消費活動であり経済を活性化する原動力だね。 日本ではいくら安倍さんががんばっても景気は好くはならないね、だって欲しい物があまり無いんだから....

と、うだうだと枕を振ったところで実は欲しい物がある、良い音を出すスピーカーだ。

僕のオーディオ歴の原点は中学生の頃自作した6BQ5という真空管アンプとパイオニアのPE-16Mというスピーカーでした。

当時はトランジスターが出て、あまり年月が経ってない頃で真空管がまだ現役でがんばっていた。電池駆動のラジオはとうにトランジスターになっていたがTVの中身なんてまだまだ真空管だらけだった。この6BQ5という真空管はMT管ながらなかなか優秀なバルブでシングルでも5w程度の出力がとれた、トランスはタンゴね。これを当時ダイヤトーンP-610と並び立つ名機と呼ばれていた16cmフルレンジPE-16Mにつないで音が出てきたときの感動は今でも忘れない。それまで、グダグダなラジオやTVの音しか聞いたことが無かった耳に、まさにベールを取り去ったようなクリアで鮮烈な音が飛び込んできた。これに匹敵するイベントを挙げるなら初めての射精か初SEXくらいしか思いつかないくらい強烈な経験だったなあ...

ちなみに、この時威力を発揮したのがNF(ネガティブ・フィードバック)という回路手法で、出力から反転入力へ一本線を引くだけで出力インピーダンスが劇的に低下し、スピーカーがムダな動きをしなくなりダンプの効いたクリアな音になる。試しに家にあった5玉スーパーのラジオ(当時最も普及していた真空管5本のスーパーヘテロダイン受信機)の出力を入力管のカソードに接続しただけで一発で音がクリアになった記憶がある。

その後、高校大学と行きながらスピーカーやアンプを散々自作したな。大学時代には縦型FETの50w級アンプとフォステクスの20cmスピーカーのバックロードホーンを自作して大音響を楽しんでいた。(今考えると、はた迷惑だったね) その後、社会人になってオーディオ熱は冷めていき、音楽もほとんど聴かなくなっていった。

そんな僕を再び音楽の世界に引き戻してくれたのがこいつ等、

AppleのiPodとEtymotic ResearchのER-4sというイヤホンです。見た目おもちゃみたいだけど、この組み合わせの出す音は恐らく百万円を超えるオーディオシステムより良い音だと思います。iPodシャッフルは余分な回路が全く無い音楽再生専用でAppleの回路技術の粋が詰まっている。これ以外のiPodやiPhoneは液晶回路が悪さするのでNGです。ER-4sは2万3千円もするイヤホンで、知る人ぞ知る名機。これを耳の奥までグリグリ押し込んでシャッフルのスイッチを入れれば、頭の中にきっちりmm単位の正確さで楽器が定位して鳴り響く。ウソやハッタリ抜きで本当に最高の音です。ただ、残念ながら音が頭の中で聞こえるのとイヤホンのケーブルを触ると激しくガサゴソ音がする、おまけに長時間つけていると耳が痛くなる。つまり、気楽にBGMを楽しむという訳にはいかないのです。そうなるとこれ以外のオーディオセットが必要になる。

元々、映画やPS3を大迫力で楽しむ5.1chサララウンドは以前からセットしてあった。しかし、これで尻の浮くような重低音は出るが音楽鑑賞には堪える物ではありません。そこでWEBで調べるとデンマークDali社のZensor1というスピーカーの評判が良い。アマゾンでも価格COMでもダントツの1位評価を続けているし、国内外のオーディオ雑誌での評判も上々で値段も2万円ちょっとと安い。おまけに11月から値上げすると言う噂がありこれは買いだなとポチりました。

昨日届いたばかりでまだ数時間しか音は出してませんが今までのONKYOのスピーカーとは格が違います。特に高音の透明感がすばらしい。これに関してはまた別途報告したいと思います。