徒然なるまゝによしなしごとを書きつくる

旧タイトル めざせ、ブータン

シニア海外ボランティア 健康診断結果通知

2011年02月27日 | 海外ボランティア

二次選抜に合格した後、派遣同意書をこちらから送るとJICAより健康診断の結果が送られてきます。 そこには一次および二次の診断結果が示されています。総合判定は5段階あり、A:異常なし、B:異常所見はあるが、治療を要するほどではない。C:有所見者(派遣中も治療継続が必要)C’:条件付派遣者(派遣中も定期的な検査結果を含む経過報告が必要)、D:健康上は派遣不可となっています。

私の判定は”B”でコメント欄に肥満(腹囲93.2cm、BMI=25.1)と書かれていました。たしかに肥満気味であることは事実として認めますが、異常所見とまで言えるかどうかは見解の相違に近いものがあろうかとブツブツ.... ともかく、合格なので文句はありませんが、まあ任地に二年間も赴任すればこの異常所見は解消するでしょう。

とにかく、合格の条件は健康、業務経験、適応性につきるのでは無いでしょうか。私の場合、23年2次隊なので訓練入所まで時間が有るため再度、健康診断を受診するよう指示されています。当然の事とは思いますが、JICAにとって健康は派遣の絶対的な必要条件のようです。


円高について

2011年02月26日 | 生活

円高のおかげで海外旅行に気軽に行ける。これは我々にとってメリットである。反面、輸出に頼っている中小企業は円高で困っている。個人的な問題としては資産運用の面で今後この状況がどのように変わっていくかを見極める必要がある。

日本政府は国債を乱発し、すでに800兆円を超える借金を背負っている。よって、日本国は近々ギリシャのように国家破綻して破滅的な円安になるという人もいる。しかし、為替というものは相対的な貨幣の交換レートであり、絶対的な尺度で考えられるものではない。現在、世界で流通している主要通貨はドル、ユーロ、および円である。

まずユーロだが、現在ユーロ圏で起こっている問題はPIGSと呼ばれるポルトガル、イタリア、スペイン、ギリシャ等の南のラテン諸国の経済赤字をドイツが一身に背負っている域内不均衡である。これはドイツ国民にとっては、たまったものでは無い。なんでギリシャ公務員の給料や58歳からの年金を自分たちが我慢してまで面倒を見なくてはならないのか!...と。本来、ギリシャとドイツの通貨が違ったならギリシャ通貨は暴落しギリシャ国民は窮乏に陥るが、そのおかげで国債償還は目減りしスムーズに解消に向かう。しかし、統一通貨のユーロではこのメカニズムは働かない。ギリシャの破綻を防ぐためにドイツをはじめとする黒字国はひたすら不利な条件でギリシャ国債を買い支えるしかない。つまりは、経済は統合したが、政治は独立を保つ、というEUの根本的なシステム上の欠陥が現れたものだ。今回のアラブ危機の難民流入等で深刻な影響を受けるであろうヨーロッパ諸国が、この問題を本当に乗り越えることが出来るかどうか?今後、少なくとも5年は様子を見ておく必要がある。ユーロ崩壊のリスクが去ったとは言い難い。

つぎに、米国ドル。先日、2011年度の米国予算教書が発表されたが11年単年度で137兆円と過去最大の赤字である。この赤字は米国債で賄われるがその主な買い手は中国と日本であった。この二国で米国債の40%を買い支えている。しかし、ここにきて中国が買い渋りの兆候を見せ始めている。なぜなら、ドル安が今後も続くなら買い進めている米国債の価値は目減りし中国はその分、損をすることになるからだ。中国にとっては日本のように米国を経済的に支える義理など何処にもない。中国が米国債を買ってくれないと長期金利は上昇する、実際に米国長期金利は上昇を始めている。こうなると、赤字幅は膨張し返済が苦しくなる。そこで何が起こるかというと、一段のドル安である。当然、日本にも米国を支える余裕は無い。米国実体経済が当面復活しないとなると、ドルは現在最も危険な通貨となりつつある。

我が円はどうか?もうじき国の借金は1000兆円を超えるという。いったいこの巨費の貸主は誰であろうか?それは日本国民自身である。言い尽くされた観はあるが、この点がドルやユーロと決定的に違う点だ。国は国民一人当たり800万円の借金があるというが、逆に言うと国民は国に一人当たり800万円の貸しがあるという事でもある。こうなると、国とはなんぞや、という事をもう一度考え直す必要がある。基本から言うと、国家とは、収税をしてそれを国民に再分配する装置である。ところが日本政府は赤字を国債で賄うというタブーを犯した。身の丈を超える福祉を行う為に、国民から借金をしているのだ。国といえども借りた金は返さなくてはならない。(最後には破産という奥の手は残されているが...) 一つには消費税増税という手がある。英国はすでに消費税を20%にまで引き上げた。わが国は5%であり、まだ上げ幅はある。これは貸主にとっての安心材料である。ただ、政治家がきちんとその道筋をつけることが出来るかどうかではあるが、ここが極めて心もとない。もう一つは大蔵官僚が静かに進めている相続税の大幅アップである。借金800兆円の主な貸主は65歳以上のお年寄りであり、借金の80%以上はこの世代が握っている。平均寿命85歳として、あと20年もすればこの世代はどんどんあの世へ旅立っていく。その時、次世代のために相続税の形で借金を棒引きするのは悪くは無い。結局のところ、円はユーロ、ドルと比べればまだ打つ手が残されていて、相対的に見ればそれほど悪くは無いので市場は円高になっているのである。

あと、中国元というオプションもある。まず基本的な事であるが、人民元はドルと連動しておりドル安になれば元も安くなる。その上で、決して忘れてならないのは、中国は自由主義経済ではなく統制経済下にあるという事実だ。中国の現代史は、行き過ぎとその反動の繰り返しだ。私は現在のバブルがはじけた後に政治・経済的な反動が必ず訪れると確信している。その時、外資に対して人民元の持ち出し凍結等の措置を取る可能性は大いにある。いくら人民元を持っていても中国以外で使えなくなったら意味は無いでしょう。私は中国政府を信用はしていないし、中国政府も外資なぞ虫けら同様に見ている。(東夷、西戒、南蛮、北狄、中華思想です。)ましてや、アラブ騒動が中国に飛び火でもしたら、とんでもないことになりますよ。

ついでに言うと、オーストラリア等の資源国通貨もあるが、これらは規模が小さいので振れ幅が大きく、購入に当たってはジェットコースターに乗る位の覚悟が必要である。

では、どうすればよいのか? 私の結論は、リスクヘッジの為に通貨を分散して持っておくことを検討する必要があるが、決してそれで儲けよう、などとは考えない、ということだ。大儲けしようと考えたなら、その裏側には必ず大損するリスクが潜んでいる。冷静に考えれば、プロだって5%の利鞘を稼ぐ為に汲々としているのに、素人が簡単に為替でお金を儲けられる訳は無いでしょう。


ローマの休日

2011年02月25日 | 日記

映画、ローマの休日のDVDを入手し、久々にオードリー・ヘプバーンに再会した。1953年のアカデミー賞受賞作なので50年以上前の作品だが、その中のオードリーは本当に美しい。人間50歳も過ぎると感受性は落ち、なにかに感動したり美しいと感じる事は少なくなるものだが、彼女の美しさには久々にハッとした。まるで、50年ぶりに初恋の人に再会したような感じだ。

ストーリー自体は他愛の無いものだが第二次世界大戦からまだ10年位しか経っていないローマの風景や人々、グレゴリー・ペック演ずるアメリカ人記者の振る舞いや価値観には、なにか我々が失ってしまったものを再発見したような感がある。明日はもっと良くなる、人生はこれからだ、といった明るい感覚...これは、恐らく日本を除くアジア諸国の人々が今、感じているものなのかもしれない。

その彼女は1993年に、また相方のグレゴリー・ペックも2003年に亡くなっている。


最後の晩餐 予約経過

2011年02月21日 | 旅行

ミラノの最後の晩餐の予約を取ろうと思い、イタリアの電話予約センターに電話を掛ける事、数十回。ついにオペレーター(可愛い声のセニョリータ)が出て、何日の予約ですか? と聞いてくれるので5月xx日ですと言うと、その日は朝の9時半しか空いていない,とおっしゃる。如何せん、その日は朝ヴェネチアを発ってミラノに移動する予定なので9時半は殺生である。午後は空いていないですか?と聞いたが、空きは有りませんとの事なのでしぶしぶ諦めた。(ちなみに、会話は拙い英語です、イタリア語ではありません。) どうも、旅行業者が入場券を買い占めているフシがありますね。というのも、予約代行受付がWEB上にいっぱいあり、お金さえ払えば入手は楽勝のようである。しかし、定価8ユーロの券を32ユーロで手配するという悪徳振りである。背に腹は換えられないので予約代行に申し込んだ。 悔しいのお....


イタリア旅行計画

2011年02月18日 | 旅行

海の都の物語を読み始めた。 副題がヴェネチア共和国の一千年、塩野七生さんの名著です。まだ読み始めたばかりですが、とても面白い。中世の都市国家はヨーロッパでも中国でも城砦都市を造り上げ外敵の侵入を防いだ。しかし、唯一ヴェネチアだけは違い、城壁の代わりに潟(ラグーナ)の中に都市を形成した。第一義的な目的は外敵の侵入を防ぐためだ。最初はアッチラやロンゴバルト族などの蛮族から逃げるため、潟に逃げ込んだのが始まりだ。後に神聖ローマ帝国・フランク族やジェノバが攻め込んだ時も、敵船を潟に引き込んで見事に勝利した。潟は城壁にも勝る要害の機能を果たしたのである。

なぜ、ヴェネチアかというと5月にヴェネチアを訪問する事にしたので、彼の地の歴史を勉強しておこうと思い本を手に取った次第です。今回、JICAの海外ボランティアには合格したが訓練開始が7月で、まだ4ヶ月以上ある。また、今年は結婚25周年ということもあり、何処かに行こうかと言う事になった。そこで、季節が最高の時期にイタリア旅行をしようと思い立った訳です。

関空-イタリアで格安航空券を調べて見ると中華国際航空で4万8千円とある。ちょっと、そこのあなた、大阪からローマ往復でたったの4万8千円ですよ! まったく円高と元安のおかげです。早速、航空券とホテルの予約をインターネットで行った。旅程はローマ、フレンチェ、ヴェネチア、ミラノの4都市を鉄道で回ることにした。どこも素晴らしい都市ですが私の思うハイライトはヴェネチアとミラノの最後の晩餐です。レオナルド・ダ・ヴィンチの傑作、最後の晩餐はミラノのサンタ・マリア・ディレ・グラッエ教会の壁に描かれている。ところがこの絵、例のダヴィンチ・コード以来、来訪者が激増し見学は完全予約制になっている。予約はインターネットと電話で受け付けることになっているが、どういう訳かインターネットはほとんど枠が無い。仕方ないのでイタリアに電話して予約を取ろうとしているが、なかなか架からない。たまに架かってもオペレーターが出ずに勝手に切れる、という事を繰り返して未だ予約できていない。 まだ時間はあるので、必ず予約はとってやろうと思っています。

ということで、私はイタリアの歴史の御勉強、女房殿は観光名所とショッピングの準備、と楽しい時間を過ごしています。 あと、もちろんイタリア語も齧ります、 アリヴェデルチ!


派遣前準備-2 先任SVとのコンタクト

2011年02月12日 | 海外ボランティア

現在、プンツオリン大学では一名のSV(シニア・ボランティア)の方が電子工学を教えています。私はその方の後任として赴任する事になります。なぜそれを知っているかというと、JICAの公式ブログで世界各国のシニア・ボランティアの活動を公開していて、そこの筆頭に先任SVの活動報告があったからです。

http://worldreporter.jica.go.jp/top.php?type=volunteer&id=6

これは、私としては実に幸運な話で、派遣先のイメージが良く解り助かります。欲が出て、もっと詳細な情報を頂こうと思い、JICA事務局に連絡してコンタクト先を教えてもらい、メールを送らせてもらったところ丁寧な御返事をいただきました。 学科講義内容や卒論、住環境等の詳細を教えて頂きました。 この場を借りてお礼申し上げます。

色々の情報を得るに付け、肩の力が抜けるというか、だんだん気が楽になってきました。今の気分は”当たって砕けろ”から、”まあ何とかなるかも知れない” くらいかな。


派遣前準備-1

2011年02月08日 | 海外ボランティア

シニア海外ボランティアに合格したものの、23年度2次隊なので訓練開始まで四ヶ月以上ある。正直言って、このお役所の気の長さには付き合いきれない気がするが仕方が無い。この時間を利用して派遣準備でもするか、ということで準備開始することにした。 (ああ、日本人...)

まずは派遣先の情報収集、つまりはブータンと業務に関する情報収集だ。JICAのHPを見ると国別の情報が開示されており、ブータンに関しても50ページ近いレポートがある。これに目を通しておけばなんとか生活開始するには困らないかな... 、図書館でもブータン関連の本を探して見よう。

業務に関しては、先任SVの方がJICAの公開ブログに執筆されているので、それが参考になる。卒論指導でインテル8085をテーマにあげているのを見て懐かしい思いがした。30数年前ではあるが私が大学生の頃、8085、MC6800、Z80等々の8bitマイクロ・プロセッサーがキラ星の如く出現した。私自身も卒論でMC6800を使ったシステムをテーマにしたので、8085なら何とかなるかもしれない。 ちなみにビル・ゲイツ、スティーブ・ジョブスはこの頃に身を起こした。私も一歩間違えればそうなっていた(...わけ無いか)。

あとは言葉だが、学校では英語一本やりで通せそうなのでこれは何とかなると思う。(ブータン学生が、例のインド巻き舌英語でないことを祈っています。) しかし生活面では現地語がしゃべれるに越したことはない。ブータン公用語はチベット南方方言であるゾン語(ゾンカ)であるが赴任地であるプンツォリンはインド国境なのでヒンディー語も多用されているかもしれない。 えらそうに言っているが現地語習得など、そんなに簡単では無いことは重々承知している。まずヒアリングは二年居ても難しいだろう。ただし、基本単語と基本文例を覚えておくことは生活するうえで必要だ。市場での値段、数詞、値切り方、レストランでの注文、清算、タクシーでの行き先、方向指示くらいは知らないと生きていけない。逆に言うと、それくらいを言えれば後は何とかなるものである。

先は長そうなのでビスタリ、ビスタリ (ネパール語で、ゆっくり、ゆっくりという意味です。)


シニア海外ボランティア 二次選考結果通知書

2011年02月05日 | 海外ボランティア

JICAより二次選考結果が届きました。 赴任先はブータン、H.23年度2次隊です。派遣前訓練を7月から二ヶ月間受講した後、9月に赴任の予定です。

ブータンでは王立・プンツォリン工科大学にて電気工学の講義を受け持つことになります。要請では業務関連分野での社会経験10年以上、大卒となっており教師経験は不問でした。週に1,2単位の講義を受け持つとの事で、講義内容は一応予定はあるのですが、経験を考慮して相談のうえ決定するとの事なので、当方の業務経験に立脚したものにしたいと思っています。本要請案件は比較的やる事はっきりしているので、その意味では気は楽とも言えます。

ただ、今までエンジニア稼業は30年続けてきましたが教師経験など全く無く、おまけに大学生相手に英語で講義するとなると、やはり二の足を踏みたくなります。通知書は昨日届いたのですが、己の選んだ道とは言え若干焦ってしまいました。(実は内心、中南米派遣を想定していましたので...)

しかし人間、不思議なもので一晩寝れば根性が座るというか、覚悟が出来ました。当たって砕けろ、です。大学教授(実際は講師ですが。)になるのは子供の頃の夢でしたし、憧れのブータンに行けるし、家族も中南米よりブータンの方が安全で賛成だし、山岳部諸先輩方の期待もあるし... という事で、来週にもJICAに同意書を送付しようと思っています。ただ、小生やや食いしん坊の気があり、ブータンで二年間、生鮮海産物を絶った生活に耐えられるかどうか?が、唯一の心配事です。まあ、アラブ諸国に派遣されてアルコール抜きで二年間過ごすことに比べれば、まだましかな。

ところで、結果通知と一緒に、ボランティアの処遇についての重要なお知らせ、というのが添付されてました。事業仕分けの影響だと思いますが国内手当てが半分近くに減額されるようです。蓮舫さんもやってくれますね。


シニア海外ボランティア 二次合格

2011年02月03日 | 海外ボランティア

本日(2月3日)10:00amに平成22年度秋募集、シニア海外ボランティアの二次審査結果の発表がWEBでありました。おかげ様で合格でした \(^O^)/。 赴任先はWEB上では判らないので明日来ると思われるJICAからの書類で確認する必要があります。ブータンか、中南米某国か、どちらでしょうか?

今回の合格者数は113名、前回、春募集の合格者数が154名なので約3割減になっています。要因としては応募者数の減少(団塊世代が行き過ぎたか?)、事業仕分けの影響?今回からTOEICを導入した影響? 等々が考えられるところです。

いづれにせよ、今後二年間、海外で活動できる事になりましたのでしっかり頑張ろうと思います。引き続きこのブログで状況報告を続けますのでよろしくお願いします。