猛烈な台風19号、綺麗な渦を巻いてます。
銀河のようで美しい。
本を読んだ ”まだ科学で解けない13の謎 Things that don't make sense. by Michael Brooks ” その謎を列挙すると、暗黒物質・エネルギー、パイオニア・アノマリー、物理定数の不定、常温核融合、生命、火星生命、SETI,巨大ウィルス、死、性、意志、プラセボ、ホメオパシー、以上の13
胡散臭いタイトルだが図書館で見つけて立ち読みをしてて、つい引き込まれ、自宅に借り出して一気に読んでしまった。最初のテーマが暗黒物質、これは現代科学の最大の謎の一つで銀河の回転運動とそれを引き付けている重力が、見えている構成物質では到底説明できなく、暗黒物質なるものを想定する必要があるという問題だ。人類がこの問題に気付いて既に30年経つが未だ皆目見当がついていない。ところが、次のパイオニア・アノマリーの問題と絡めて意外なところに回答があるかもしれないという話。
パイオニア・アノマリー(変則事象)とは1970年代に打ち上げられ今、太陽系外・恒星間飛行を続けているパイオニア10,11号の太陽系外軌道が計算値から少しづつズレて来ている事実をさす。Wikiでこれを調べるとこの原因は搭載されている原子力電池の発熱が原因だと書いてあるが、この問題の発見者であるJ・アンダーソンはそれには異を唱え続けている。
暗黒物質とパイオニア・アノマリーのどこに共通点があるかというと、重力定数Gが果たして不変なのかという基本的な疑問の提起だ。Gは理論値ではなく計測によって求められた定数だが、これが地球近辺とそれから離れた太陽系外空間とで違うとしたらパイオニア・アノマリーは起こりうるしその拡張で暗黒物質などを想定することなく銀河系の回転運動も説明がつく。
実は物理定数の定常性に関しては別のアノマリー事象があり次の章で言及している。物質を構成している原子構造を決定する微細構造定数αが宇宙の初期に発せられた120億光年前のクェーサーの光から推定される値と現在の値との間に差があるという報告がある。これはアフリカ・オクロの天然原子炉の原子崩壊データからも確認されている。つまり物理定数が変わり得るとすると我々の科学的認識は根底からひっくり返ることになる。
また、この物理定数だが、この宇宙には23の重要で基本的な定数がある。光速度やパイ、プランク定数などだが、これらの定数は宇宙の初期状態で値が変わる。この定数が現在の値とちょっとでも違うと、この宇宙は爆発を続けて拡散してしまうか一点に縮んでしまう。あるいは水素以外の原子は存在せずそれ以外の物質のない宇宙になる。不思議なことに、我々の宇宙は実に絶妙なバランスでゆっくりと膨張を続けていて、我々の体を構成する炭素をはじめとする元素をスーパー・ノバの爆発で作り出している。なぜか? ここにある奇妙な主張が加わる。人間原理というやつだ。
我々が存在して、この宇宙を認識しているから定数はそうなのだ、と。実は宇宙は無数にあり、それぞれの宇宙で違った定数を持つ。その中で、たまたま人間という知的生命が生まれた宇宙がこの宇宙であったという説明(´・ω・`)
その他、生命とか死、性、意志など興味あるテーマが続く実に面白い本です。
追記; この著者は量子力学で博士号を取っている。私個人として科学の謎を言うなら一番最初に来るのは量子の謎だな。二重スリットの干渉縞とかシュレジンガーの猫とか量子もつれとか多世界解釈とか、謎というより理解不能の事実ともいうべき事柄。崖の淵から暗い深淵を覗き込むような... きっとこの著者は専門であるがゆえに答えの出せない問題を出すのをためらったんだろうなと思う。
やっと読み終えた。と言っても、後半の主題である”宇宙の数学的構造=宇宙の本質は数学”だという著者の主張は哲学的過ぎて私には中々ついていけない内容でした。
しかし最終章あたりで再び物理らしいテーマにもどり宇宙の未来、終末の話や人類の直面する危機、つまり核戦争や気象変動、小惑星、ガンマバースト、大噴火など人類を絶滅させるかもしれない可能性と対処に関する議論は大いに頷くものがあった。
そして最後の話がSETI(地球外知的生命)に関するはなしです。結論から言うと著者と私の認識は完全に一致していて人類以外にこの宇宙には知的生命は存在しないというものです。その根拠は45億年の地球の歴史の上にその痕跡が残ってない、という事実に基づいています。これを読んでる皆さんには、これについていろいろの反論はあるでしょう。MITの教授である著者が学生にこれを問うと、100%の学生が居ると答えるそうです。しかし、正解は居ないですw
もし我々がこの宇宙で唯一の自意識を持つ知性体だとすると、我々がいるから宇宙は意味があることになる。わかりますか? 我々が居ない宇宙はすっからかんのガランドウみたいなもので意味がないのですよ。
ジュリアン・ジェインズによると、我々が意識を持ったのは、ほんの3000年前だという。自意識を持つことにより同時に悩みを持ことになる。それ以前の人間は犬や猫と同様に悩みなんてなかった。ただ、自分の右脳が発する”神の声”に従って行動していた。しかし知恵の実を食べたアダムとイブは突然自分が裸であることに気づき神の声が聞こえなくなり悩み無き園から追放された。この失楽園の物語はヒトが意識を持つことで起こった副作用に関する記述なのです。そして、紀元前5世紀ごろ一斉にユダヤ教、仏教、ゾロアスター教等の世界宗教が花開く。仏陀は煩悩を捨てよと言ったし、キリストは汝、思い煩うことなかれと言った。意識の負の側面を解消する言葉だね。
実は、意識を持つ宇宙で唯一の存在である我々は一人一人が宇宙の孤児であると同時に”神”なのです。宇宙の全生命の存在価値のカギを握っている神なのです。何のために人は生きるのか、なんて神なんだから悩む必要なんてない。存在そのものに意味がある。でも、その存在は先にリストアップしたように極めて脆弱で危機的状態に直面している。この宇宙に生まれた意識を維持するために出来ることをやろう、というのが著者の最後のメッセージです。
久しぶりに興奮する本に出合えた。数学的な宇宙。
著者のテグマークはスウェーデン生まれ現在50歳でMIT(マサチューセッツ工科大学)で物理学教授をやっている。
何が面白いって、この本には最新を越えて現在進行形の宇宙論が詳しく解りやすい言葉で書かれていて実にワクワクする。
宇宙はビッグバンから始まった、というのは古いフリードマンモデルであってビックバンに先立ってインフレーションという状態があった。真空中ではプランク質量の範囲で陽子、反陽子ペアが常に発生しては再結合して消えているのは良く知られた量子論の話だがこのペア発生がある確率でトンネル現象を起こすとペア間の距離が離れることで負の重力エネルギーが発生し、その負のエネルギーを埋め合わせる正の質量が出現する。するとその質量で膨張した分だけ負の重力エネルギーが増加しますます正の質量が爆発的に増大する。これがインフレーションの状態です。宇宙全体の総エネルギーは全質量+正エネルギーと重力の負のエネルギーがバランスしてほぼゼロ(プランク質量)でエネルギー・質量保存則と辻褄は合っている。
ここまでは既知の宇宙論だが、ここまででこの本の4分の1しか進んでいない。ここから先の展開が常軌を逸したような多宇宙論に発展する。我々が見える範囲の宇宙、つまり140億光年の範囲ではインフレーションは終わっているが、その外側ではインフレーションが続いている部分や新たにインフレーションがはじまっている部分が有り(得る)宇宙は枝分かれをした多元的なものだという。
宇宙論と合わせて物理学最大の謎の一つである量子の重ね合わせ状態についても、エヴァレットの多世界解釈を解りやすく紹介している。量子過程において観測者を含む世界が右と左に同時に分岐するのが重ね合わせの状態だという説だ。これについては面白いデータを提示している。アメリカの量子力学学会で参加者に重ね合わせの解釈についてのアンケートを取っているのだが。1997年では全48票のうちコペンハーゲン解釈が13票、多世界解釈が8票だったのが2010年にハーバードで採った際にはコペンハーゲンはゼロで多世界が35票中16票を取っているのだ。つまり一流の学者の間ではエヴァレットの多世界解釈が主流となりつつある。量子力学の教科書が書き代わるのもそう遠くないかもね(´・ω・`)
まあ偉そうに書いているが実はまだこの本を読了していない。後半の主題である数学的な宇宙については哲学的と言うか、なかなか話についていけないのだから仕方がない。自分の頭の悪さを呪うしかないな(´・ω・`)
100年間議論が続いている量子の謎の話も面白いがその先にある最新の宇宙論を知りたいならこの本だね。とんでもない内容だけど、時間かけても読み通したい本に久々に出合えて興奮しています。
嗚呼、世の中にはまだまだ知らないことがいっぱいあるんだなあ、と思ったので徒然に...
溶けたガラスを水に落として出来る滴のような形をしたガラス(ルパートの滴、オランダの涙)は驚異的な強度を持っている。このガラスに38マグナムの銃弾を当てると銃弾の方が粉々に粉砕されてガラスはビクともしない\(^o^)/
先ずは下の動画をご覧あれ。
作り方は簡単で普通のガラスをバーナーで溶かして水に落とすだけ。こうすると表面は急冷されるが内部はゆっくり冷やされるので負圧が発生し内部応力として残る。1平方センチ当たり8トンもの応力が残るらしい。これが強度の秘密だ。この存在は17世紀のヨーロッパで既に知られていてルパート公が実験に立ち会ったのでその名がついたらしい。
面白いことに、この滴の尾っぽの先をペンチなどで折ると一瞬にして全体が砕け散る。応力が解放されるのだ。不思議なものだね(´・ω・`)
いま東の空に上ってきた月を見ながらガリレオの事を考えている。 ガリレオ・ガリレイ、宗教裁判で地動説を弾劾され ”それでも地球は回っている” と呟いたとされる彼。ピサの斜塔から鉄球と木球を同時に落としたのも彼だったっけ...
1610年1月7日、ガリレオは木星を回る衛星を発見し数日にわたる観測の末、それが木星の周りを回る衛星である事を見出した。これは全ての天球が地球を中心として回っている、という天動説に対する決定的な反証となった。
図書館から借りてきたコペルニクスの天球回転論が今手元にある。なぜコペルニクス以前の人が天動説を信じていたかというと至極もっともな事に、もし地球が24時間で1回転という高速で回っていたらなぜ大地は不動で空の雲や飛んでいる鳥が反対方向に高速で移動しないか説明がつかなかったからだ。
この答えはニュートンの天才を待つしかなかった。 F=m・a 力と加速度の方程式だ、力が加わらない限り速度は不変、一定の速度で運動を続ける。
今日知ったのだがガリレオの没年とニュートンの生誕は同じ年、1642年なんだね。
ガリレオは宗教裁判で弾劾された中世の人、ニュートンは近代科学の祖と思っていたがほとんど同時代人だったんだな...
コペルニクス、ガリレオ、ケプラー、ニュートン 先人の知恵に思いを馳せる。
毎朝ランニングを続けているが冬至が近づいてきて朝の日の出がずいぶん遅い。6時半ではまだ暗くて街灯が点いている。冬至を過ぎれば昼が長くなるので日の出の時刻がどう変るのか調べていたら自分が全然解ってなかった事に気がついた。地球の運行はそんなに単純じゃないのです。
冬至を過ぎると昼間の長さは長くなるが日の出はまだ遅くなり続ける。日の入りだけが遅くなるんですな。なんでこんな事が起こるかというと太陽高度が最も高くなる南中時刻がずれて来るからなのです。昼の12時が最も太陽高度が高い訳では無いという事を知らなかった。ではなぜ12時が南中時刻ではないかというと下の図でわかる。地球が太陽の周りを公転しているからです。そして、ケプラー第二法則に従って公転速度は楕円軌道の短焦点に近づくと速くなる。
地球が自転して地軸の周りを360度回転しても同時に1/365だけ太陽の周りを公転しているので太陽南中がその分遅くなる。1年で360度つまり1日分遅くなる計算です。
昔、マゼラン一行が地球一周してスペインに帰りついたとき航海日誌の暦が一日足りなかったのでカトリックの祝祭日を飛ばしたかどで宗教裁判に掛けられたという記録があります。しかしこれは3年をかけて地球を逆周りに一周したので1日少なくなっただけで決して教会行事サボった訳では無いのですが... これと同じで地球の自転周期と南中時間には1年で1日の差が出ます。
そこで質問です 1日24時間は地球自転周期でしょうか?
答えはブー、で地球自転周期は23時間56分4秒(正確には4.090 530 832 88秒)なのです。この差の3分56秒が上図の公転による遅れなのです。
アー、知らんかった地球自転周期は今の今まで24時間と思っていた、しかし実際は1日が24時間というのは平均値であって24時間になるのは1年で2回しかなく、その他の日は楕円公転軌道の位置に従って長くなったり短くなったりしてるという事です。人生約60年目にして知った真実、迂闊でした。
我々は脳で考え行動をしている。私がいまこの文章を考えて書いているのも脳のおかげだ。脳の構造と機能は複雑で、まだほとんど解明されていない。ただ、それを構成しているのは全て同じ機能を持つ基本素子=神経細胞だ。
神経細胞単体の機能と構造はよく研究されていてタンパク質レベルでその解明が進んでいる。その機能は多入力・1出力の積和素子で一個の神経細胞にシナプスを介して多入力が入りその総和が閾値を超えると発火し他の神経細胞に電位を伝える。脳の基本的機能は学習とそれに基づく行動だが、学習機能は入力部のシナプス間隙における伝達物質の量の変化、つまり入力に対する重み付けの調整で行う。
IBMはこの神経細胞を模したニューラルネットワークチップを開発し人工知能を実現させようとしている。 http://arstechnica.com/science/2014/08/ibm-researchers-make-a-chip-full-of-artificial-neurons/
54億個のトランジスタからなるこのチップは、神経細胞と似た働きをする基本ユニットセルを64x64=4096個ネットワークで繋いだ構成となっている。
それぞれのセルはひとつの神経細胞に該当し他の任意の256個のセルと入力および出力を結合する事が出来る。
人の脳は3億個の神経細胞から成ると言われており4千個は余りにも少ないが現在我々が持っている最高度のテクノロジーで脳に近づこうとしている事は評価できる。
このチップで何が出来るか? まず期待したいのはパターン認識の分野だろう。例えば音声認識は50年以上ノイマン型ソフトウェアで追及がなされているが未だに未完成だ。iPhone6にもその機能は搭載されているが単語レベルの認識もおぼつかないでたびたびトンデモナイ認識結果を示す。ノイマン型はこれが苦手なのだ。画像認識もしかりで画像をモニターして異常を検地するシーン解析というアプリケーション分野があるがその方面でも期待できる。
もう一つの特徴は学習機能だろう。繰り返しパターンを認識させて間違いを指摘しているとニューラルネットはそれを学習する機能がある。これはノイマン型では出来ない事で面白い事になりそうだ。S.キューブリックの2001年宇宙の旅でHALがメリーさんの子山羊から学習を始めたようにこのコンピューターも学習を始めるのだろう。
私自身もニューラルネットとは30年近い付き合いがあり仕事で応用システムを開発したこともある。しかし、当時のシステムには柔軟性がなく簡単なアプリケーションでもすっきりとした動作はしてくれなかった。ローカルミニマム(局所解)という落とし穴に捕まるとなかなか最適な答えにたどり着かないのだ。人の脳ではそれをカオス発振で避けているという説があるがこのIBMチップはそのような工夫がなされているのか興味がある。単純な積和だとこれだけ大規模なネットワークではまともに動作しないだろう。
ヒトの脳は機能が局在していて視野や言語野あるいは海馬、扁桃核とか色々な機能に特化した部分があり、マクロ構造が単純ではない。これはおそらく進化の過程で機能が徐々に積み重なった結果だろう。人類の最も新しく得た部分が新皮質で特にホモ・サピエンスでは新皮質・前頭葉が発達している。このマクロ構造に関して最も解析が進んでいるのが小脳だ。小脳は自転車乗りとか水泳とかの身体機能の学習を行っていてスポーツ等で運動・練習を重ねることで小脳のネットワークが発達し俊敏で正確な動作が出来るようになる。
このIBMのチップは均一な4000個のニューロセルからなっており、どちらかと言うと小脳に近い。著名なニューラルネットの研究者の言だが、今後、ヒトの脳の機能の理解に達するには300年はかかるだろう、と書いている。脳はお手本だがあまりに複雑で300億ニューロンという巨大なシステムだ。IBMはそれに本気で挑戦を始めたようだが、はたしてどのような成果が出るのか....
今、エネルギー問題は深刻だ。今まで先進国だけでジャブジャブ消費していた石油はBRICsを初め南の途上国が要求し始めている。考えてみてくれ、中国とインドだけでも25億人以上いる人々が快適な生活を求めてエネルギーを使うのだ。
原子力(核分裂)発電は核廃棄物と運転の安全性に致命的な問題がある。これに対して核融合炉は核廃棄物はほとんど出さない上に安全である。なにが安全かと言うと原子力発電は福島第一の事故の通り発電を中止しても核反応は直ぐには停止しないで残留熱が数週間続き冷却が止まればメルトダウンを起こしてしまうのに対して、核融合反応は反応条件を外れれば直ぐに停止する。要は止めやすい、止まりやすいのだ。
というより、人類は未だに核融合炉の臨界条件に達して無い。私が赤ん坊だった50年以上前からトライしているのに止めるどころか点火に至ってないのだ。
ところが今朝、あのロイターが、あのロッキードが10年以内に核融合の実用化を宣言した、と報じたのだ。 http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPKCN0I509K20141016
これはロイターとロッキードの組み合わせでなければ到底信ずることが出来ないニュースだ。これがもし本当なら今世紀最大、いや功績としては人類史上最高の技術革新かもしれない。核融合の燃料は重水素と3重水素(トリチウム)。重水素は海水中に無尽蔵にある。陽子に二つの中性子がくっついたトリチウムは福島第一の汚染水の中に豊富に含まれている、と言うのは悪い冗談だがリチウムに中性子を当てれば簡単に作り出せる。核融合が実用化されれば人類は無尽蔵のエネルギー源を手にする事になる。
さて、今回のロッキードの発明は従来のトカマク型やレーザー爆縮方式ではなくミラー型のプラズマ封じ込め方式でのブレークスルーの様だ。
ドーナツ状にプラズマを閉じ込めるトカマクに比べてミラー型は直線状にプラズマを封じ込めてプラズマ密度を示すベーター係数をトカマクの5%程度に対して100%にまで上げることが出来る。ただ、直線状で閉じて無いプラズマ端から粒子が漏れ出すため燃料を連続的に追加注入する必要がある。
おまけに、この装置は従来のトカマク炉が2万3千トンと巨大なのに対してトレーラーに乗るくらいコンパクトなものになると言っている。船や潜水艦や、もしかしたら航空機にも搭載できるかもしれない。また、ミラー型は端から漏れ出すプラズマジェットを直接推進装置としたロケットへの応用も考えられているので亜光速ロケットのエンジンにも使える。この話が本当なら人類の未来は明るい、本当に実現して欲しいものだ。
http://aviationweek.com/technology/skunk-works-reveals-compact-fusion-reactor-details
台風11号が四国、中国、山陰地方を横断して行った。この台風、我が家の西側を通過したためこちらでも猛烈な風が吹いた。最近スカ台風が多かったので、久々に自然の猛威を堪能できた。(実は私は台風マニアで猛烈な風が吹くと、とても嬉しくなる性質なのです)
今回の台風は台風12号が去った後だったのであまり強くは無かろう、と思っていたにも関わらず、結構な勢力のまま日本に上陸した。コースが東よりで黒潮の海域だった為海水温が高く、エネルギーを充填出来たのだろう。
それにしても、台風と言う奴は気圧のブラックホールのようなものだ。
上の画像は福島原発事故の際に話題となったSPEEDシュミレータの今回の台風時の気圧、風速データだ。風が反時計回りに吹いていて台風の進行方向前面と右半分の風が強く、左半分が大きく弱まっているのが見て取れる。台風が左側を通ると危ないのである。
今回の台風は半径700km程度の強風域を伴っていた。高さはせいぜい10kmだろう。これは結構不思議な渦だ。普通、風呂の栓を抜いた時に出来るような渦は縦に長い。竜巻がそれである。それに対して台風は1対70のぺしゃんこな渦なのだ。竜巻の上昇気流は中心に収束して巻き上がる。しかし、台風の場合それを形成する雲列それぞれの上昇気流が個別に存在しそれが集まって渦を作り出す。これが何故このような安定な巨大渦を作り出すのか?
もう一つ不思議な事は、この上昇した空気は一体何処に行くのか?700kmの巨大な空気の渦が一旦上昇して一体何処に舞い降りているのか、が解らない、私の今後のテーマです。
あと、前々から気象庁の台風進路予想というのは本当なのか、という疑問を持っている。それで、今回は予報図に実際の台風進路をプロットしてみた。(上図) 結果的に進路は右にずれていったが一応予想円には入っていた。まあ、今回の台風は速度はノロかったが進路は特に迷走はしていなかったのもあるのだろう。今後しばらく台風が来るたびにこの検証を続けてみようと思っている。 物事はすべて疑うことから始まるのだよワトソン君
ハイゼンベルグの永久機関について読者の”文科系”さんとコメントでやり取りをしていて新しい知見と議論があるのでちょっと纏めて見た。文科系さんからは名前に反してなかなか鋭い指摘を頂いています。
まず、ベルト左側で発生する総浮力と重りMとの関係について下記の関係があるとの指摘があった。(オリジナルに大気圧パートを追加しています)
重りMはベルト最深部で大気圧+水圧に打ち勝つ力 Mg=(Lρg+atm)S を発生する必要が有る。いっぽう浮力は全てのピストンを隙間無く並べ場合に最大となり F=ρLSg となる。
この二つの式から 浮力と重りの関係は F <= Mg-atmS となる。
この式の意味するところは左側で発生する浮力は決して重りの発生する力Mgより大きくはならない。言い換えるとこのピストンと重りの単独システムは必ず水に沈むと言うことになる。(まあ、あたりまえかな)そして、いくらベルトを伸ばしても総浮力はMgを越える事は無い。ただし、ベルトを伸ばせば相対的に大気圧の項が小さくなる。水深10mだと大気圧と水圧は等しいし水深100mだと大気圧の項は10%、水深1000mだと1%となり浮力と重りがほぼ等しくなる。
さて、浮力の最大値がわかったところで、このシステムが動くかどうかで議論が続いている。
問題はシステムが右回りに運動を続けるか?だが現時点で左側には浮力Fが発生し右側ではそれがゼロだという事で意見は一致している。問題は上点、下点で浮力とは反対側のトルクが発生するか否かで議論している。上点での動きを下図に書いてみた。
問題は回転力;トルクの総和だ。トルクの単位はN・m まず浮力F1は回転中心からRの位置で鉛直方向に上向きに働く。 浮力と逆に働くのはF2,F3だが中心より右側のF4はF2と等しく逆方向に働くので打ち消しあう。よって、残る逆トルクはF3と言うことになる。ちなみにR1=R2=R3=R であるから F3の発生する左向きトルクは F3=R・COS(T2)・Mg
いっぽう浮力の発生する右向きトルクは F1=R.COS(0)・(Mg-atmS)=R・(Mg-atmS)
この二つが拮抗する場合 F1=F3 となり COS(T2)= (Mg-atmS)/Mg が得られる。ここで最下点が充分深く大気圧分が無視できるとすると COS(T2)=Mg/Mg =1 と近似され T2がゼロのときに浮力と逆回転モーメントが一致する。
これの意味するところは結局のところ冒頭で書いたとおり浮力がMgにほぼ拮抗するので単体のピストンでは回転しない、ということになる。しかし上図でF2とF4は打ち消しあうのでF3が角度T2=0の位置に無い限り右向きの回転トルクは発生する事になる。
永久機関が成立すると言う事は受け入れがたいが、私はいまだにハイゼンベルグ機関が動かない納得いく理由が解りません。 続く...
日本語のサイトではハイゼンベルグ機関について有用な情報が得られなかったので、英語サイトを調べてみた。 (key word ; Heisenberg perpetual )
すると、これに近いものを作った人がいてYouTubeにアップロードしていた。
http://www.youtube.com/watch?v=uzrVF0EzH3I
アメリカ人のこういう実証主義、思いついたらやってしまうところは好きですね。ところが、結論から言うと彼のシステムは動かなかったようだ。下図がその代物。
まあ、基本的アイデアはハイゼンベルグ方式だが、ぐるぐる回る水車のような形状をしている。まあこれだと回転偶力が支配的になり動かないかなあ、とは思います。彼自身も動かない理由を延々10分間ほど説明している。
ひとつ言える事は、この図のような回転モーメントが発生したかどうか?ビデオを聞いていても、そこのところがもうひとつハッキリしないのだが、もし回転に至らないまでも回転モーメントの発生が確認できたとするとハイゼンベルグ機構は動作する可能性が出てくる。回転偶力は上点と下点の二ヶ所しか発生しないが、浮力はチェーンでいくらでも増やすことが出来るので回転偶力を超える浮力を発生するシステムが出来ないわけが無いと思います。
これを改良して浮力が回転偶力を打ち消すところまでやれば面白いのだが、一枚目の写真の様子じゃあ水深が取れなくてダメだね。個人的には実証は製作精度が悪ければ摩擦で動かないだろうし手間もお金もかかるので、なにか手ごろな物理シュミレータが無いか探してるのですがナカナカ...
どこかの研究所なりで真面目にやってもらえませんかねー? もし、永久機関なんてタワゴトだとおっしゃるなら、ハイゼンベルグ機関が動かない理論的説明を是非教えてください。
おまけ
ハイゼンベルグに対抗してボーアも永久機関を考えた、それがこれ、
書かれている数字は重りの重量(単位Kg) 左は9kgで右は6kgなので永遠にグルグル回る...
わけないだろー! ヾ(。`Д´。)ノ
人生に悩み事はつきものですが、中学生レベルの物理の問題で未だに理解できない問題があるという事は本当に許容しがたいものがある。しかし、解らないものは解らない、だれか答えを知っていたら教えて...
まず下の図のような構造を考える、
ピストンを水中に沈める。そしてそのピストンに重りでF=10kg・gの力を加える。左の場合は加えた力で空間が出来るはずだ。右の場合はもちろん空間は出来ない。
ここでの一つ目の疑問は、こうして出来る空間と与える力Fとの関係だ。トリチェリの真空実験で考えれば水銀の760mmより上は真空になる。その出来る真空の容量は、ガラス柱の大きさに依存するだけでいくらでも大きくなる。 (水中でこのような空間が出来る事は小学校の先生が実験して確認しているので参考にされたし; http://www2.nsknet.or.jp/~mshr/report/genatu.pdf )
これを水中で行った場合は、F=大気圧+水圧 で釣り合うだろう。そうなると浮力は押しのけた水の重量に等しいので左の系ではρVの浮力が生じる。
ここまでは納得でしょうか? しかし、これが本当なら永久機関が出来るのです。
上の図の構造をベルトで多数繋いで下図のような機構を作ります。ベルトの左側は浮力が生じ浮き上がろうとし、右側は浮力が無いので沈みます。
回転上端と下端ではちょっと考慮が必要な動きをしますが、このチェーンを例えば100組繋いだとすると充分な浮力が生じるので上端、下端での動作は無視することが出来る。もし100組でダメなら1000組、なんなら1万m繋いでもよい。100:1或いは1000:1の効果は当然無視できると思います。
これが、私がなぜ動作しないか解らない永久機関なのです。ちなみにこれを発案したのは量子力学で有名なハイゼンベルグで、ハイゼンベルグの永久機関と呼ばれています。これをwebでググッてもろくな回答が無いのです。上端と下端で重りの移動する際の反作用で回転をキャンセルするとか、上端、下端で水圧が違うので仕事量の差でキャンセルするとかの尤もらしい事を書いてはいるが、それが左側全体の浮力と釣り合う訳がない事は明らかでしょう。そんな説明では全く納得がいきません。
よく考えるとF=大気圧+水圧だとすると平衡点は水深のある一点でしかない。それより下だと圧力が重りより大きく空間は出来ないし、上だと圧力が重りを支えきれずに下に抜けてしまう。この問題を回避するには重りを最下点の圧力で平衡するようにして、それより上の水深では重りがストッパーで止まる様にすれば良い。また、上端下端では回転偶力が発生すると思われるのでもう少しマシな絵を書いてみた。
このイメージが正しければ回転モーメントは上端、下端のそれぞれの左右で打ち消しあって問題にならない様に見える。やっぱり解らない... ただひとつ言える事は上図の左下の部分では断熱膨張による吸熱が起り、逆に右上では発熱する。つまり、これが連続運転すると海水の下部が冷やされ上部が温かくなるという熱輸送が起るはずだ。そうなるともしかすると、このシステムは第二種の永久機関なのかもしれない。
いずれにせよ、だれか正しい答えを知ってたら教えて... これが解らない限り成仏出来ません
ここ数日新しい太陽光発電システムのアイデアに取り付かれている。本気でやるなら特許を申請すべきですが、それも面倒くさいのでこのブログで公開して公知にしてしまいます。
きっかけはこの記事を見たことです。 http://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1405/13/news017.html
これはイスラエルの学者のアイデアで、アリゾナに高さ700m近いタワーを建設しようとしているプロジェクトで、なかなか面白い。みなさんは夏に滝に涼みに行った事はあると思います。その時に滝つぼから、かなり強い冷風が吹いて来るのを経験した事はありませんか?あれは単に水の流下に伴う気流ではなく、水しぶきが気化する際に気化熱を奪い、空気が冷却され重くなって下降気流が発生しているのです。このダウンドラフトタワーはその原理を応用して砂漠地帯の乾燥した暑い空気に水を散布して下降気流を起こしその風で発電しようとするものです。
似たような話で以前からあるのが、砂漠の太陽光で空気を温めて上昇気流を起こし発電する、というアイデアです。
ただ、これは砂漠の熱い空気のなかでより熱い空気を作り出して上昇気流を作り出す、というものでけっこう無理があるのです。熱力学第二法則と言うのがあって熱機関の効率は温度差が大きいほど高くなります。このアップドラフト方式では温室で暖めた空気をチムニーで集めて上昇させるのですがこの温室の外の地上も太陽光エネルギーは同じように暖めます。つまり、このシステムは熱力学的には効率が悪いのです。これに対して水で冷却するダウンドラフト方式はとても有望だと思います。
ただ、ダウンドラフト方式の問題は水の供給です。オリジナルのアイデアでは海水をポンプアップして散布するとしています。 https://www.youtube.com/watch?v=2japP5d0qCI
この場合、ポンプアップに要する電力と乾燥した塩分を撒き散らすことによる環境汚染が問題になるでしょう。アリゾナに最初のプラントを計画しているので、この場合は近くのコロラド川のパウエル湖からサイホンで水を引けばこれ等の問題は解決しますが、とは言え貴重な真水をタダぶちまけるのは気が引けます。
そこで、私は考えました。この二つの方式を一緒にしたらどうかと...
いちおう簡単な図を書いてみたんですが、これはダウンドラフトタワーとアップドラフトタワーを同軸構造にしています。まず高さ700mの地点で外側のダウンドラフト部分で散水し下降気流を作り出します。その気流を使って基部のタービンを回し発電する。その湿った冷たい空気を温室を通して太陽光で加熱し、アップドラフトタワーで上昇気流を作る。ここで、従来のアップドラフトタワーと決定的に違うのは上昇するのが乾燥空気ではなく高湿度の水分を含んだ空気という点です。
みなさんは夏空にモクモクと湧き上がる積乱雲をご存知でしょう。あの雲が何故成層圏に届くまで発達して上昇するかと言うと、空気中の水分が凝結する際に潜熱を出して、周りの空気より温度が高くなるからです。水分を含んだ空気と言うのは乾燥空気に比べエネルギー密度がずっと高いのです。砂漠では空気が乾燥しているので雲は出来ません。しかし、このシステムでは水を散布する事で人工的に積乱雲をタワーの中で作ることが出来るのです。こうすることで、ダウンドラフトの下降流と潜熱放出による上昇流が合わさって高出力の発電が可能になります。おまけに潜熱放出した水分は凝結して液体に戻るので、それをタワーの頂部で捕集してダウンドラフトに戻せば水をポンプアップ電力無しに循環する事が出来る。
と、ここまでは良いのですが実はひとつ大問題があります。砂漠特有の気候です。実はダウンドラフトは夜間発電が可能なのです。というのも、砂漠の上空の空気は2000m位まで熱く一定なのです。(下図) http://repository.kulib.kyoto-u.ac.jp/dspace/bitstream/2433/72375/1/a35b1p19.pdf
我々が住んでいる地域では100mで0.6℃ずつ気温が下がりますが砂漠は違うのです。このおかげで夜間も上空の空気は高温を保っているので散水によって下降気流が起こり発電が可能なのです。しかし、問題は雲の発生高度です。温度が一定だと断熱膨張による温度低下の度合いが小さいのでなかなか雲は発生しません。2000mのプラネタリー境界を越えてやっと温度が下がるので人工的にタワー内部で雲を作り出そうとするとこの2000m以上の高さのチムニーが必要となるのです。(なんせ、積乱雲は1万mですからね...)
まあ、2000mの煙突となるとちょっと手が出ない感じがします。ただ、ダウンドラフトが実用化し、水の供給が将来問題になってきたら、きっと人類はこの煙突を立てる時が来る様な気がします。その時にワシは2014年の5月にそれは気がついておった、と言う証拠にこのブログを書いておく、という次第です。
追記;
夜間は太陽光エネルギー供給が無いので、ダウンドラフト気流はバイパスして外部放出する機構が必要
A universe from nothing / 宇宙が始まる前には何があったのか?;ローレンス.クラウス、という本を読んだ。この本は2013年10月に日本語訳が出たばかりのホットな宇宙論だ。
ビッグバンが137億2千万年前に起こったという事は周知の事実だが、それではビッグバンが起る前には何があったのだ? 或いはビッグバンが起ったとして、無から宇宙が飛び出してくるという事は質量・エネルギー保存則と矛盾するでは無いか?という疑問に答えてくれる本だ。
著者のR.クラウスは現代アメリカを代表する宇宙物理学者でありかつ反神論者でもある。クラウスはこの本の中でアインシュタインの一般相対論から導かれる宇宙モデル、銀河の回転観測から予測されるダークマターの存在そして、平坦な宇宙を支えるダークエネルギー等々の知見を判りやすく解説している。そのうえで、先の二つの疑問に答えている。
真空は空っぽか?と言う事について、量子力学はそれを否定する。ハイゼンベルグの不確定性原理の範囲内において真空から物質・反物質ペアーが湧き出し、再結合して消滅する事は許される。これを実証する簡単な実験がある。無重力真空中に帯電していない二枚の金属板を並行に配置するとこの二枚の間に引力が発生する。これはカシミール効果と呼ばれる現象で真空中に生じた正負の電荷ペアーが引力を生じている直接的な証拠とされている。
http://hp.vector.co.jp/authors/VA011700/physics/casimir.htm
宇宙はこの真空中の湧き出しが、ある確率でトンネル現象を起こし、インフレーションと呼ばれる急膨張を起こして出来上がった。ここでエネルギー保存則はどうなるかと言うと、膨張するつまり物質間距離が離れるという事はそこに働く重力エネルギーは負の方向に増大する。例えば二つのボール間に働く重力エネルギーは、この二つが無限遠にある場合はゼロで、引っ張り合ってくっついた状態、落ちてしまい重力ポテンシャルエネルギーを失った状態が最もエネルギーの低い状態であるから。マイナスのエネルギーを得たと言う事になる。つまり一点から始まったビッグバンから宇宙が膨張する過程で重力エネルギーはマイナスに増加しそれを相殺する正のエネルギーが物質を作ったと考えることが出来るわけだ。となると、宇宙のエネルギー総和は原初からゼロ(プランク質量)であり、今現在でもそうなのである。
話は飛ぶが、地球は太陽から近からず、遠からず我々にとってちょうど良い場所(ハビタブル・ゾーン)に位置している。これは神様がそれを準備してくれたわけでは無く、たまたまその位置に地球があったから生命が発生して進化したにすぎない。さて、我々の身体を構成する元素はどこから来たかと言うと水素とヘリウムを除くその他の元素、つまり、酸素、炭素、カルシウム、鉄などは全て超新星爆発の残渣なのだ。我々の身体は超新星爆発で生成された物質から出来ている。この超新星爆発が起きる条件は限定的で例えば質量が大きすぎても小さすぎても起らない。このように宇宙が我々が存在するに適した物理パラメータで出来ているのは何故か?
神がそのように設計したからか?否、我々が存在するからパラメータはそうなのだ、と言うのが人間原理である。その背景にはマルチ・ユニバースという概念がある。つまり、宇宙はひとつでは無く、あらゆる組み合わせで真空中から宇宙が発生しその中で偶々人間の存在を許容する物理パラメータを有する宇宙がこの宇宙だった、という認識である。
ただ、こうなると本来物理学者が追い求めてきた宇宙の緻密な構造が偶然に基づくものと言う事になり、クラウス自身はあまり愉快では無い、と著書の中で書いている。ともあれ、ひとつだけ言える事は、この宇宙に神が存在できる場所はプランク質量以下、つまりほぼゼロと言うことになりそうですね...