徒然なるまゝによしなしごとを書きつくる

旧タイトル めざせ、ブータン

レガシィBP5 ファーストインプレッション

2014年02月24日 | 

雪の影響で納車が1週間伸びて今日、レガシィBP5がやってきました。

車検渡しなのでベルトやフィルター類を新品にした上に、タイヤも新しいのに履き替えてくれました。ボディーもグラスコート処理でピカピカ 

大阪から高速で帰ってきたのですが感想としては、まず以前のっていたフォレスターより圧倒的に静か。フォレスターは初期型で不等長エキゾーストのせいもあってスバルの例のドコドコ・サウンドだったのがこのBPではそれが無い(等長エキゾーストです)。それだけでなく風切り音やロードノイズも小さく、おまけにフォレスターでは後部ハッチがカタカタ鳴っていたのが無いので本当に静かです。

走りっぷりはフォレスターより車高がかなり低いのもあってオンザレールという感じ、高速で走っていても全く緊張感が起らない。それと、これはやや悪趣味だが、高速で後ろに付かれるとフロントのエアスクープを見たとたん皆さん道を明けてくれます。 帰宅して近所の山道を流してみたが回頭性はとても宜しい。ハンドリングに関してはSTIが出しているフレキシブル・タワーバーというパーツが評判が良いので、そのうちそれで改造してやろうと思っています。

パワーはスペック上260馬力でフォレスターの250馬力より大きいのですが、車重が100kgほど重いのでそれほど仰け反るような感じは無い。加速感に関しては、MTだったのも大きいがフォレスターのほうが痛快だった。 とは言え、260馬力のターボの威力は必要にして充分(過ぎる) フルスロットルなんてガソリンの無駄だからね... しかし、車重というのは車にとって非常に大事な要素だと言う事が良くわかる。軽い車は加速も減速もコーナリングも優れている。ただし、乗り心地はこちらのほうが断然良いですね。

まあ、このピカピカの状態を頑張って維持して末永く乗りたいものです。


出雲大社の謎

2014年02月20日 | 歴史

昨年60年ぶりの遷宮を終えた出雲大社は、日本古代史の謎を秘めた神社です。

内陣のレイアウトがまず変わっている。普通の神社は本殿正面から御神座に向かって参拝するが、出雲大社では下図の通り御神座の右手側面から拝むことになる。参拝者に正対しているのはむしろ御客座五神と言うことになります。この御客座五神というのは、

天之御中主神

高御産巣立日神

神産巣立日神

宇麻志阿斯訶備比古遅神

天之常立神

の五神で、別天つ神であり天地創造の大和族最強の神様達なのです。この五神は御神座に奉られた大国主(大穴牟遅神)の正面を塞ぐ形で参拝者と正対する。これは”逆説の日本史”で伊沢元彦が書いている通り、牢に閉じ込めた大国主を見張る番人の役割に他ならない。

注連縄も通常の神社とは逆の左巻きになっています。

これも通常であれば注連縄は俗世界と神域を分ける境界なのですが、出雲では逆に穢れた死の世界とこの世を(逆に)分ける意味があり、大国主が結界から出て来ないように封じているわけです。

また、驚くことに拝殿から巨大な3本組みの柱の跡が発掘されており、古代の記述にある100mを超える高層建築が実在したことも判っています。

さて、大国主は何故こうまで恐れられ、出雲大社に封じ込められているのか?それは出雲を攻め滅ぼした大和が、大国主の祟りを恐れたからに他為りません。

元来、奈良盆地は出雲の勢力下にありました。出雲勢力の祭祀は銅鐸です。3世紀末まで大和を含む近畿一円から関東、北陸(越)では広く銅鐸が使われていました。しかし、4世紀になると近畿で突如、銅鐸から銅剣・銅矛に変わるのです。しかも、その時期の銅鐸は破壊され、村はずれに打ち捨ててある状態で発掘されます。これは記紀の記述にある東征が実際に行われたと考えられます。九州の大和族が近畿に侵入して元々住んでいた出雲族を駆逐したに他なりません。

しかし、出雲はその時点で滅んだわけではなく6世紀頃まで命脈を保っています。しかし、最終的に6世紀に大和は出雲を攻め滅ぼし、大国主の息子である 建御名方神は科野国(信濃)の州羽の海(諏訪湖)まで追いつめられ殺され、諏訪大社に奉られます。そして、大国主は出雲大社の前の稲佐の浜(否、然=Yes or No)で国譲りを迫られ、それを承諾し処刑された。

亀太夫神事という面白い神事が出雲に残っています。出雲一宮である熊野大社に出雲宮司が詣でて餅と引換えに新嘗祭で火をおこすための火臼・火を受け取るのですが、その際に亀太夫という下級杜人が出てきて、持ってきた餅に対して餅が小さい、形が悪いなど…さんざん悪態をつきます。挙げ句の果てに「出雲の人たちのおかげで生きていることを忘れるな」とまで言う。

出雲宮司(千家)は大和から派遣された征服者の代理であり、亀太夫は地の出雲の民を代表しているわけで、出雲の大和に対する恨み辛みを代弁してガス抜きを計っているのでしょう。

出雲大社は日本古代史における最大の抗争の名残を秘めた神社です。そして、千家宮司以外誰も見た事の無い御神座に奉られているのは、稲佐の浜で落とされた大国主の頭骨... 

追記; 1984年に出雲大社の近くの荒神谷から銅剣358本が発掘されている。この銅剣の意味について梅原猛は”葬られた王朝”のなかで、これ等の全ての銅剣に×印が刻まれていて全て大和の方向(東)に向け、刃を上にして埋められていた事から、敵の祭祀を破壊する意味があったのだろうと解釈している。


妻の趣味

2014年02月17日 | 生活

僕は生まれつきの不器用で、おまけに根気が無いと来てて、細かい作業は大の苦手です。ところが家内のほうは細かいことが大好き、チマチマとクロスステッチ(刺繍)を延々と続けたりステンドグラスに凝ったり、とずいぶん違います。

その家内が最近始めたのがこれ、

先日、名古屋で蒼山日菜さんの切り絵講演会に出席して、それ以来せっせと切り絵を始めました。まず、専用のハサミが必要なのですが、蒼山スペシャルというのをAmazonで購入(1万6千円なり) まだ、始めて2-3週間しか経たないのにこんなのを切ってしまいました。

まあ、私から見ると尋常とは思えない集中力です。

家内は以前、台湾に住んでいた頃に奥さん連中と台湾切り絵を楽しんでいたのですが、その頃の作品がこれ、

台湾のほうはカッターで切っているので線が直線的ですが、最近のレースきり絵はハサミなので曲線がきれいに出ているようです。

せっせと切り絵に励むのに文句は無いのですが、せっかくこんなの出来るんだからお金には為らんもんかなあ、と言うと満足よ、私の中で満足すればそれで充分、だそうです... まあ、ほどほどに願いたいものです。


脳の成長

2014年02月15日 | 生命

これ、なんだか判りますか?

これはスペインの解剖学者サンティエゴ・ラモン・イ・カハールが作成・模写したゴルジ染色による小脳のプルキンエ細胞です。

これ、たった一個の脳神経細胞ですよ!

神経細胞は、多入力1出力の重み付き積和素子でモデリングされますが、その入力分岐は凄まじいですね。これが我々のお頭には140億個も詰まっているのです。

この神経細胞はシナプス重み付けの積和総入力が閾値を超えると下図の軸策丘という部分でNaチャンネルのポジティブフィードバックが起り発火するわけですが、この発火電位が終端に届く伝達速度と髄鞘に深い関係があります。

神経細胞は長いものでは1mを超えるので、途中に増幅機構が無いと信号が減衰してしまいます。その増幅を行うのが細胞膜に有るNaチャンネル蛋白質ですが、これが順次発火する場合は比較的遅い1m/sという伝播速度で信号が伝わります。ところが髄鞘があると発火は髄鞘のギャップであるランヴィエ絞輪の部分でのみ起こり、髄鞘部分ではイオン電位により信号が伝達されます。この跳躍伝播により信号伝達速度が100倍になるのです。

この神経の鞘である髄鞘は生まれたときから全部揃っているのではなくヒトの成長にしたがって順次増加していきます。それを詳細に調べたのがフロイトと同時代のドイツのフレフシッヒ先生です。

上図はフレフシッヒ地図と呼ばれるものですが、髄鞘の年代別の発達部位を示しています。特に重要なのが黄色の部分で、これらは青年期に髄鞘化が進む部分で特に前頭葉の髄鞘化が顕著です。髄鞘は主にリン脂質であるDHAで構成されており、青年期にDHAを含むオメガ3必須脂肪酸を摂取する事が前頭葉の発達に必要なわけです。

まあ、人間の脳みそというものは宇宙で最も精緻な構造物だといわれていますが、その通りだと思います。あなたの頭にもこれが詰まっているのですよ、大事にしてください。

 


レガシィBP5b購入

2014年02月05日 | 

昨年九州に帰省中、真っ暗な夜道で愛車(フォレスターstターボ)を縁石に乗り上げクラッシュしてしまった。まったくあほな事をしてしまったが、バイパスからわき道に入るところで導入ラインと出口が別れているのに、出口を導入ラインと勘違いして思いきり突っ込んでしまった。街灯無しでヘッドライトだけで前方を見ていて勘違いしてしまいました。車は右前輪が曲がってしまい翌朝、修理屋を呼んで見てもらった所、シャシーが一部裂けていてこりゃ直らんぜ、と言う事で一巻の終わり。13年間連れ添った愛車とあっけなくお別れする事になってしまった。走行距離16万Kmオーバーでした。

女房からはバカね、と一言鼻で笑われてお終い、それで新車買っていい?と聞いても相手にしてくれません。フォレスターに長年乗っていて、スバルの水平対向エンジン(ボクサー)の良さは良くわかっていたので、次もスバルにしようと思っていたのですが、現行のレガシィ(BM/BR)は見かけも走行性能も鈍重で、とても高いお金を出して乗ろうと言う気にはなれない代物です。

レガシィシリーズ最高峰との評価が高いのはBP/BL(2003年-2009年)モデルで、先行モデルより100kg軽量化、5速AT、シングル・チタンターボ搭載の優れものです。もちろん出来ることならマニュアル車が欲しい所ですが女房殿を説得するには妥協するしかありません。

と言う事でBP/BLの中古車で、色はアトランティック・ブルーの出物は無いかと探していた所、大阪と愛知、神戸で一台ずつ見つけました。この色のレガシィはレアなのです。それで女房殿を何とか説得して購入に漕ぎ着けたのがこれ、BP5b/2.0GTターボ 優れた工業製品は美しいと思いませんか... 

ナンバーをサービスで好きにつけていいと言うので、ジョージ・オーウェルの有名な小説から頂きました。それと8万円でガラスコートという表面処理オプションがあり結構高いな、とは思いましたが女房殿の強い希望でやってもらう事にしました。納車は二月半ば、走りが楽しみです。

追記; スバルは2014年度を最後に、日本国内でのレガシィの販売を中止すると発表しています。理由は北米向けに図体がでかくなり過ぎたので国内市場では受け入れて貰えないと踏んだようです。代わりにレヴォークを発売します。レヴォークはなかなか良さそうですがスバルはA型で過去に失敗を繰り返しているのでちょっとな、と言う事とインプレッサベースでレガシィより高価ってどういう訳だ?という事から今回は候補から脱落しました。