先日タワーバーを装着して以来、しょっちゅうBPで走りに出かけている。
(上の写真は歴代レガシィ、右から4台目がBP。一番左が6月発売開始のレヴォーグ)
以前乗っていたMTのフォレスター・ターボに比べてエンジン特性は比較的おとなしい感がある。フォレスターだと2速で引っ張って3速に繋ぐとギュイーンと引き絞った弓を放つような加速感があったがBPではそういった感じも無くするすると実にスムーズに加速するのだ。スペックで見るとこのBP-GTは0-100kmが5.93秒と一般車としてはきわめて早い。(ポルシェ911でも5秒台) ちなみにジャンボジェットの0-100は10秒程度なのでジャンボの離陸時の倍くらいの加速度と考えると大変なものだ。エンジン音が小さいせいもあるのかもしれない。とにかくスムーズに加速してメーターを見るとトンデモナイ速度になっている。今日も田舎道で大型トラックと軽二台とマイクロバスが前にいたのを一瞬で4台とも追い抜いてしまった。ちなみにスロットルを踏み込むとエンジン音が明らかに変る。それまでブーンという低い音だったのがブロロロといった感じの高い音になる。これはスバルのAVCS(可変動弁機構)でバルブタイミングの変化に伴うものでは無いかと思っている。
搭載されているエンジンはEJ20、スバルの伝統的な水平対向4気筒エンジンだ。このエンジンボアxストローク;92x75のショートストロークで高回転・高出力型、タコメーターは7000rpmからレッドゾーンになっている。水平対向エンジンは乗ると直ぐ判るが振動がほとんど無い。これは、ボクサーと言われるピストンが対称に打ち合う動作をして一次振動を打ち消すことによる。この効果はエンジンを高回転にすると特に顕著でヒューンとストレス無く吹け上がる。ちなみにこのタイプの水平対向エンジンを搭載しているメーカーはスバルとポルシェだけだ。ただ、難点はヘッドが2気筒づつ左右に分かれるのでコストが高くなってしまう事。
ターボはツインスクロール。低速域でのピックアップと高回転での吸気量を両立するために回転数によってタービン流路を切り替える方式をとっている。これ以前は大口径ターボと小口径を並列にしたツインターボだったのをBPからこのタイプにして継ぎ目のトルクの谷を無くしている。
ハンドリングに関連して特筆すべきはフロントボンネットとリアゲートがアルミ製である事。アルミボンネットは高価なので、これを採用しているのはホンダのNSXやマツダRX-7FDなど限られている。この軽量なアルミ採用の効果は顕著で回転モーメントが低いことを実感する。車高が低いこともあるが、以前のフォレスターでぶん回すような感じで回っていたコーナーをハンドルを切るだけで、まるでレールに乗ったように駆け抜ける。もちろんタワーバーも効いている、内輪がしっかり踏ん張るのが良く解る。車重は1460kg、見かけに比べてずいぶん軽い。(重量税も家内のデミオと一緒です。)
燃費(ハイオク)は普通の街のりで9km/l前後で悪くない。高速では驚いたことに14km/lくらいまで伸びる。フォレスターが12km/l行かなかったのよりずいぶん良い。5ATではあるがロックアップが効果的に働いているのと空力特性が良いからだろう。
フォレスターをクラッシュしたのは悲しいが、おかげでこんな素敵な車にめぐり合えた、大事に乗り続けようと思う。