最近、英エコノミスト誌で下記のような記事を見かけた、
この記事の趣旨は、下記の文章に端的に記されている、
様々な問題にもかかわらず、したたかな民間部門のおかげでインドが繁栄に向けて突っ走ることだった。 そうした見方は今では現実離れしているように見える。道路から電力に至るまで、どんな経済でも必要とする公共サービスの不足だけが問題なわけではないが、特に製造業が繁栄するにはこうしたサービスが不可欠で、インドでは、毎年労働人口に加わってくる数百万人の若者が仕事を見つけるには製造業の繁栄が必須だ。
ところが政府は最近、状況を台無しにする新たな方法を見つけ出している。
過去数年間の借り入れブーム(インドの財政赤字は国内総生産=GDP=の10%に近づいている)は民間部門を締め出し、中央銀行が利下げするのを難しくしている。携帯電話のような概ね官僚主義を免れていた新産業は今、官僚機構のべとべとした支配力を感じている。
つまり、民間部門の活力を官僚機構が削いでいる構図だ。 これに関連して個人的に官僚の圧力を感じた事例を紹介したい。
7月の大学の夏休みを使って日本に一時帰国しようと考えているが、最も安いルートはバカ高いDrukAirを使わずにコルカタから飛ぶルートだ。コルカタへの移動はバスか鉄道があり、寝台車が快適なので予約を入れようとした。昨年12月にインド旅行をした時と同じ手順でサイトを開き列車を決め、空きがあることを確認して予約しようとしたとたん、今まで無かった下記のメッセージが表示された、
Sorry, you cannot proceed with this booking
We hate to interrupt your booking but IRCTC, our trains partner, requires you to register with them before you can go ahead. We realise this might be a painful process but we’ve tried to simplify it as much as possible.
これはIRCTC;インド国鉄の方針変更によるものだ。国鉄は官僚とは言えないが、官僚に連なる官僚主義は蔓延してると見える。この文章の意味は、”誠に申し訳ないですが、国鉄の要請により、このような苦痛な入力をお願いします”ということで、hateとかpainfulなどの強い否定的な単語を使っている。これに従って入力を進めると、結局インド居住者しか予約できないところに追い込まれる。
この方針変更の意味を憶測すると、海外旅行者がオンラインで良心的なコストで予約するのを妨げ、法外な値段で切符を手配する旅行業者へ誘導する手段であって、業者からの賄賂、献金が裏にあるのだろう。
このサイトの民間業者はそれを hate;嫌悪 しているのだ。自由で合理的なビジネスを阻害する、悪しき官僚機構を...
ということで、くそったれインド国鉄を使うことは止めて、ブータン発・デラックスバスでコルカタへ向かうことに方針変更しました。 インドが変わるのには、あと100年では足りないかもね...