日本人の坐り方 (集英社新書) | |
矢田部 英正 | |
集英社 |
正座が正式な座り方じゃないなんて!!
といううれしい本です。
自分が得意ないわゆる女の子座りも昔の人は男の人も使っていたみたい。
古い絵や写真、古文書から、日本人の座り方を解説してくれ、日本人が座り方にとてもこだわっていたことにあらためて驚き、その日本人らしさが消えて行ってることが少しさみしい…
生活が変われば体も変化していくのは仕方ないことだけど、せっかくの特技を失っていくのはやっぱり寂しい。
日本人であることが何となくうれしくなる本です。
日の丸君が代が好きになるとかいうことじゃないですよ。
むしろ、そういう型にはまっていなかった・・・というか、幅のある型をつくっていた日本人の本当の姿がとてもうれしい。
老人と海 [DVD] | |
クリエーター情報なし | |
紀伊國屋書店 |
1990年の与那国島。ヘミングウェイの老人と海をモチーフにつくったドキュメンタリーです。若い漁師が大きな船で力強く往来する中、小さい船で82歳の漁師が毎日漁に励んでいます。
小説のように、とれない日もあって、小さい船の海を切る小さな波がとても哀愁が出ています
毎日毎日(?)漁に出て帰ってくる。そのことを営々と積み重ねて生きてきた。漁をするという一つのサイクルの中で人生を形づくっていた感じがします。
おじいちゃんとおばあちゃんのただいるだけの関係性にとても深みを感じてそれも素晴らしいです。
若い人たちの力強さもとてもすばらしい。
町全体が漁とするという一つのサイクルの中で動いていることが感動です。
本当に長い時間をかけてつくられたその町の文化なんだと思います。
あらためて、東日本大震災は、そういう積み重ねてきた文化を奪い去ってしまったと感じます。
あと、荒れた海は怖いです。でも、すごいきれいな景色です。
海は怖くもあり美しくもあり・・・浮いているブイにとまっている鳥をみてると、水ばっかりの世界なんだとあらためて感じて、陸地って小さいんだなあ…なんて思ったりして。我にかえって陸上にいる自分にちょっと安心しました。