唐茄子はカボチャ

映画と音楽と・・・

サロゲート

2011年10月24日 | 映画 さ行
サロゲート [Blu-ray]
クリエーター情報なし
ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社


自分の代わりに動いてくれるロボット。
疑似体験というのは最近もネット上やゲームなんかでも人気があります。もしかしたら違う人生もあったかも。
野球やサッカーゲーム、恋愛まで、いろんなシミュレーションゲーム、ネット上の街の住人・・・いろんな形で現実の自分と別の自分を楽しんでいます。
この映画は、自宅にいながら、現実の社会の行動をロボットにやってもらおうということみたいですけど…
そういう社会になるまでのプロセスは想像できそうでなかなかできない。

人間は外見でその人の名前を認識してますよね。
外見と中身が変わってしまうという設定は、社会的な信用をなの荷を見て判断すればいいのかがわからなくなってしまうのではないでしょうか。
長髪の警察官のお姉さんは、3人がその身体を使うわけだけど、それができちゃう時点で社会が成り立たない。人間と人間の信用が失われてしまうと思うのです。そして、その信用関係なしに人間社会は成り立たない。成り立たせるには、いまその身体を使っている人が誰なのかの証明がない限り、その人を信用できないし、他人の体を使っての犯罪なんていうのもできちゃうと思います。人間はすべての行動を他の物にゆだねることなんてできるほど、人間を信用できないんじゃないのかな?

まあ、そんな現代人の不安を乗り越えて、社会と科学の発達の中でこんな社会ができてしまったとして・・・
なぜ、メタボな人がいるのかがよくわからない。人間は何を食べているのでしょうか。ロボットにすべての活動をさせているんだったら、生まれてから成長するまで、食生活の差がそんなに出るとは思えないんだけど。何か、食べ物依存症になってしまったのでしょうか。むしろ、誰も動かないからみんなメタボとか、手足が細くなって…とか、そこまでいろいろ思いを巡らせてほしかったな。社会的な活動をロボットにさせるようになったときに人間本体は何をしているのか…というところがあまり描かれていないです。

サロゲートたちの無表情さがなんか怖いです。
その人間らしくなさ、人形らしさがよくできていると思いました。
主人公もよくできてる。

でも、あの預言者だか、指導者だか知らないけれど、ああいう風なそれっぽい感じにしちゃうところがちょっと残念でした。ハリウッド的預言者、指導者です。

色々映像的な見どころがあって、しっかり見せてくれるので、最後まで楽しく観れました。