時、うつろいやすく

日常のたわいもない話…
だったのが、最近は写真一色になりつつある。

太田君

2007-07-02 18:54:40 | 人間シリーズ
私が住んでるところはかつて森だった。
小学生のころ、私はその森にクワガタ採りに出かけた。
太田君という同級生と二人で森に入った。
太田君は虫採りの初心者である。
私が半ば無理やり誘ったような記憶がある。
太田君はおずおずと私のあとについてきた。
森の奥はうっそうとして薄暗かった。
私はずんずんと森の奥へ進んでいった。
私は森のちょっと開けたとこで立ち止まり、
後にいる太田君を振り返った。
太田君のシャツのエリに大きな毛虫がいた。
毛虫はモコモコと太田君の首の近くを動いていた。
太田君、首に毛虫がいる!
と、私がささやくと、
いままでおとなしかった太田君が
いきなりギャーーーと叫んだ。
森中に響くような声でギャーーーと叫んで
私に突進してきた。
私もギャーーーと叫んで逃げた。
太田君は毛虫をつけたまま、どこまでも私を追いかけてきた。
私は死に物狂いで逃げまわった。
毛虫も恐かったが太田君がもっと恐かった。
太田君が化物になったように思った。
私と太田君はギャーギャー叫びながら延々森の中をかけめぐった。

その後のことは覚えていない。
ただ、それ以後、私は太田君を虫採りに誘うことはなかった。
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2007-07-02 12:22:58 | 自然
朝、怒り狂ったような雷に起こされた。
ピカッとしてドドーーンが短い。
近い。
眠い。
ドドーンでまた目が覚める。
また寝る。
夢の中でも雷が鳴り響いていた。
雷に逃げまとう人々。
ドドーンでまた目が覚める。
最近の雷はまじ落ちするから恐い。
威嚇の咆哮と思ったら大間違い。
やつらは本気なんだからね。
コメント (7)
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