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時、うつろいやすく

日常のたわいもない話…
だったのが、最近は写真一色になりつつある。

疲労コンペイトウ

2007-07-09 16:53:30 | 釣り
今日は雨。
昨日と似たような陰湿な雨。
気分がさえるわけがない。
その上全身筋肉痛ときた。
首こりがとくにひどい。
頭痛もする。
釣りの後遺症は心だけでなく体にも現れる。

お昼に、S医院の新築現場で専務と会った。
専務は昨日の釣りの企画者だ。
なのに当人は急用ができて来ていない。
お騒がせ人物だ。
会うなり、クレソンさんリベンジしましょうよ、ときた。
さっそく次の釣りの申し出だ。
私は、当分忙しくて…と受け流した。

かんべんしてくれよ…
昨日の今日、
そう簡単に心の切り替えできないって。
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小田君 その一

2007-07-09 13:04:04 | 人間シリーズ
小田君は男前だった。
頭も良かった。
面白くて人柄も良かった。
背も高かった。
スポーツも万能だった。
けれども本当はとっても小心者だった。
見た目とは裏腹にとっても繊細な少年だった。
そこが好きだった。
そのアンバランスさがなんともいえない親しみを呼んだ。
小学生のとき、小田君は私たちと遊んでいるときに転倒して口の中を切った。
口からボトボトとこぼれるように出血しているのに、
小田君はなにごともなかったように涼しい顔をして保健室にいった。
結局5針を縫う大怪我となり、次の日の遠足を欠席した。
あくる日の朝、小田君はまた涼しい顔をして学校にやってきた。
小田君のポーカーフェースぶりは小学生ながら超一級品だった。
そんな小田君に、中学生のとき悲劇が起こった。

小田君は校内規則で定められていた徒歩通学をいつもズルしていた。
学校のそばの川原まで自転車で来て、その土手の草むらに自転車を隠してした。
そのことを私は小田君からこっそり聞いていた。
ある日の昼休み、私は小田君たちと校内の裏庭でビー玉遊びをしていた。
野焼きのシーズンで田畑のあちこちから黒い煙が上がっていた。
川原の土手が野焼されていることに気づいたのはそれから数分後のことである。
小田君の自転車が危ない!
私は血相変えて土手の方を見た。
遅かった。
遠くに黒焦げになった骨だけの自転車が放置されていた。
小田君の自転車だった。
痛ましい姿だった。
そのとき、小田君はビー玉遊びに夢中になっていた。
いや、正確には夢中になっているふりをしていた。
ときどき、何気ないそぶりで自転車の方をのぞいていた。
誰も小田君の動揺に気づいてはいなかった。
小田君のポーカーフェースは相変わらず鉄壁だった。
しかし、私は見逃さなかった。
小田君の目の縁に、一瞬、一粒の涙が光ったことを…
コメント (4)
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