
リアル版エクソシスト。
ポジション的には元祖『エクソシスト』より『エミリー・ローズ』に近い。
娯楽性では『エミリー・ローズ』より随分上をいっている。
反面、あれほどの陰鬱さはない。
これはおそらく名優アンソニー・ホプキンス効果によるものだろう。
見る側としては、ホプキンスの狂気には多少免疫がついているので、
ある一定の恐怖は担保できても、想定を超える恐怖にはなりづらい。
そこが『エミリー・ローズ』より恐怖感で劣ってしまう点ではないだろうか。
私的には若き見習い神父マイケルの一貫した懐疑的態度に共感した。
一方にこうした冷めた視線があると作品に真実味が生まれる。
頭から「ありき」ではリアリティを得ることはできない。
★★★