「だって、イギリスは高いんだも~ん」を言い訳にParisに旅立った。金曜日の夜。ユーロスターは安売りの二等でちょっと狭いけれどなかなか快適。幸運にも隣の席も空いている。向かいはイギリス人老夫婦、通りを挟んだ席もイギリス人の40代後半~50代くらいのご夫婦。なんとなく、安心して旅が出来る感じがする(イメージ)。
電車が出発する。暫くすると、なんと通りを挟んだ席の一組のご夫妻がごそごそし始めた。出てくる、出てくる。ガラス製のワイングラス、陶器の器にカトラリーまで。そして勿論シャンパン。さらに赤ワイン。。。全てを見ていたわけではないけれど、鶉のゆで卵、小エビのカクテルらしきものは確認した。。。これにはビジネスファーストもかなうまい。ヨーロッパ人は楽しむことが上手いなぁと感心する。
しかし、私は新幹線っ子。この心地良い揺れを感知すると眠りがやってくる。ヨーロッパでは電車の中で寝てはいけません!なんて言われるけれど、このおじ(い)さん、おば(あ)さんに囲まれて、何が起こるはずもない。とりあえず貴重品の入ったバッグだけは抱えるようにして夢の世界へ。
もうじきユーロトンネルに入ります、20分くらい掛かります、、、という放送は聞いたような気がするけれど、その後の記憶は何も無い。目が覚めると、向かいの席のおじいさんに「そんな風に寝ていると首が変に曲がってしまうよ」と言われてしまった。この間家族とOxfordに行ったときには母に同じことを言われた。
暫くしてParisに到着。なんだかあっという間。Parisは22h30。時差が1時間あるので、もうこんな時間だ。ああ、我が最愛の街、Paris。フランス語が聞こえる。
。。。と思ったのもつかの間、帰りのユーロスター。日曜日の12時に約束があったので8時過ぎのユーロスターを予約した。昨日は晴れ間も見えていたのに、小雨が降り始めた。30分前までにチェックインしてください、と書かれていたので慌てて行ってみると長蛇の列。慣れっこになりつつある私は、これ幸いと、昨日購入できなかったフランス語の小説とフリスク(!?)を購入するために一般のコンコースへ降りる(Paris北駅のユーロスター搭乗口は1階(日本語の2階)です)。村上春樹が見つからなかったのでパオロ・コエーリョの小説を購入。フリスクも5箱購入して必要なものは揃った。列に戻ると大分短くなっている。丁度良い按配。
パスポートコントロールは、まずはフランス出国、そして10メートルくらいゆくと英国入国の窓口がある。ここからイギリス??イギリスの担当官は、「選挙は投票したの?」なんて聞いてきた。もう時間が無いんだけれど。。。「住民票抜いちゃったから投票できないの(大使館へ行って手続きをすれば比例代表の投票は出来るらしいが、Weekdayに大使館へ行く時間もなくそのままになっている)。でも結果は楽しみにしている」と、とりあえず答えると納得した様子。確かに昨日ホテルで見たEuronewsでも日本の選挙については取り上げられていた。どうなるのだろう。
「急いでくださ~い。」ユーロスターの職員が叫んでいる。ま、でも後ろにまだ人が居るし、とゆうゆう歩く私。あー、どんどん図太くなっている。
時間が早いだけあって電車は比較的空いている。今度は若い人が多い。でも、皆ゲームをしたり、寝たり。。。後ろではSonyのCybershotを使っている音がする(私のと同じなんだもの)。隣の若者は携帯用のPlaystation(PSP)で遊んでいる(うるさいぞ、音を出すな!!)。さすが技術大国日本(大好きな(スペックより見た目の?)Sony!!)。
また何度か気を失っているうちに、Waterlooに到着。11月14日からはKing's Cross駅がユーロスターの発着駅になるらしい。それぞれの都市への所要時間が約30分短くなるとあって、ますます便利になる。あー、我が最愛の街Paris、また行くからね。