あっという間にLAでの3回目のコンサートを迎えた。今日の席は毎日LAフィルに電話をして入手したリターンチケットで、日本で言えばA席に当たる1階正面の一番奥の席。再び壁際というところは残念であるが、これまでの中では一番音響的には良いはずの席である。
そう思って聴くからなのだろうか、音の聴こえが違うように思われる。大音量になるところなど、全身に音が降ってくるようで素晴らしいし、残響もこれまでの中で一番良く聴こえる。ベルリンのフィルハーモニーには及ばないものの、なかなかいい。このホールはどこに座るかでかなり聴こえが違うような気がする。ベルリンのフィルハーモニーは例えば舞台横の席でもとても良い残響を聴くことができたが。
昨日までのウィーケストリンク、フルートは、演奏会の開始前舞台上で1stと2ndが合わせの練習をしている。良い心がけだ。それでも気になる部分は残っているのだが、練習していた合わせの部分は綺麗なハーモニーを聴くことができた。
合唱は、立ち上がるタイミングについて疑問に思っている。ドゥダメルが決めるのか合唱指揮者が決めるのか知らないが、立ち上がりながら既に声を出さなければいけないタイミングはいかがなものか、と思う。その前の切りの良いタイミングだと何もしないで立っている時間が長すぎる、ということなのだろうか。
1日目で挙げたDies Irae、91小節目からのAllegro Sostenutoは勿論、Dies Irae冒頭からもドゥダメルの得意な場所(同じテーマは後にも2回ほど出てくる)で、指揮台の上でジャンプしたり、両手を大きく広げて大の字になったり、観ていて楽しい。ジャンプのタイミング、滞空時間、勿論きっちり音楽に合っている。運動神経が良いのだろうな。これこそDVDを作るべきではないか。それで世界中のドゥダメルファンが老若男女この振りを真似る。何と平和的(健康的)なことか!
今日は素直にスタンディングオベーション。もしかしたら、昨日も一昨日も同じように、あるいはもっと良く聴こえていたのかもしれない。定点観測が重要なのか。出来ることなら、最高の席で定点観測したいものである。LA市民、羨ましいぞ。