土曜日の演奏会では、実はいくつかのハプニングがあった。その内実がLA Timesの記事に対するコメント欄で明らかに!
Markiejoeというペンネームの方に詳しくある。
http://latimesblogs.latimes.com/culturemonster/2009/11/dudamel-tackles-verdis-requiem.html
一つ目は、曲の途中で、ドスンと大きな物が落ちるような音がした後、男性の声が何かを叫んだのである。私は一瞬、事件か?(テキサスの乱射の直後、ということもあり)と身構えた。投書に寄れば、バルコニーのトランペット奏者が金属様のものを落としたらしい。私の席からはどちらかといえば大きなダンボールのようなものを落としたような鈍い音に聴こえていたが。
二つ目の携帯電話は、本当に絶妙のタイミングで-皆が拍手のタイミングを見計らおうと、消え行く残響音とドゥダメルの指揮の後ろ姿を固唾を呑んで見守っている最中に-鳴ってくれたものだった。先日、パリでカプソン兄弟の室内楽を聴いた時は、演奏に入る直前だったので、仕切りなおしが出来たが、流石に90分の最後にこれだからといって、最初からやり直すわけには行かない。
ちなみに、この日の私の席はドゥダメルの顔を横から眺められる席だったが、少なくとも私の目に、彼の表情は微動だにしなかった。他の場面の騒音に対してもそうだった。演奏を聴いている我々とは全く違ったレベルの集中をしているということだろう。
それにしても、最近は日本の聴衆が一番マナーも良いのではないかと思う。いろいろな本を読むと、ヨーロッパの聴衆をほめる記事を良く見るが、最近あちらこちらへ出没する限りでは、そうともいえないのでは、と思っている。