風の生まれる場所

海藍のような言ノ葉の世界

空や雲や海や星や月や風との語らいを
言葉へ置き換えていけたら・・・

秋葉原通り魔事件

2008年06月09日 16時54分00秒 | 社会(労働問題含む)




容疑者は派遣先に出勤すると“自分の制服であるつなぎがなかった”ために
「制服がない=解雇」という発想に結びついてしまったのではないか?と
新聞には書かれていた。
容疑者にどのような理由があろうと、人を無差別に殺してはいい動機にはならず、
また、無差別でなくとも、
他者を殺めてはいけないという根底が揺らいでいるように感じた。

知人は遊びから帰ると、第一報がこの報道だったために
「憤りを感じてしまい、思わずメールした」と短く心境を語った。
私もショックだったために、
「なにが起こっているのか視覚から入る情報がうまく消化できない」と返信に宛てた。
その後、その話題に触れることはなかったのだけど、
戦争のようだ・・・・と亡くなった祖父の写真をみながら私は語りかけていた。

これは容疑者とはまったく関係ない発言として聞いて欲しいのだけど、
そもそも男性が、しかも、働き盛りの年代が“派遣社員”でしか勤務できない現実に
まず私は驚いてしまった。
その一方では、企業は過去最高の利益を更新し続けている。妙だ。

私も“派遣”というシステムを知らぬままに、前職は丸7年も派遣社員として勤務した。
言うまでもなく勤務内容は「正社員」とかわらないものの、
賞与や昇格がなく、職種移動や希望も出せないため、雇用自体は実に不安定でしかない。
その中で会社側(社員といった方がいい)は物同然のように人材を誤用していて
それが目に余る状況も何度も目撃してきた。
私の場合は派遣といっても給与査定などは自身で行えるという、
これまた不可思議な立場にいられたために、給与面に関しては社員以上だった。
が、雇用の不安定さにおいては、他派遣と一切変わりなかったのだとは思う。

ここまでつらつらとわけのわからないことを書いてしまったが、
要は派遣としてでしか仕事にありつけず、月給もわずか20万足らずで
自立ができるのか?
ひとりの生活だけでも困窮するのが目に見えてはいないか?と思った。
無欠勤で働いて20万だとすれば、病欠など資本である体を壊したらすぐさま減給となる。
では、結婚できるか?
結婚はできたとしても、子供を産み、育てる資金は20万円では到底まかなえないだろう。
誰もが当然のように自分の未来予想をしているものだと、できるというのは過去の産物であって
希望が持てないということはそういうことだ。
明日がみえない闇の中で生きている人は
今の日本にはどれくらいの数がいるのだろう?と思うと、正直、ぞっとしてしまった。

希望は犯罪の抑止につながる。
少なくとも、私はそう信じていたい・・・



※犠牲者の方々にはご冥福をお祈りすると共に
 ご遺族および被害に遭われた方、そのご家族にはご心痛申し上げます。



 


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。