印鑑の楽善堂 四代目店長 平澤 東のブログ

東京 八王子 印鑑文字工房 楽善堂の店長が印鑑や文字の魅力を語る

印鑑の文字(4) 篆書、印篆と小篆

2008年09月04日 | 印鑑の文字

──── 八王子で印鑑を作り続けて100年 ────

こんにちは。東京、八王子で印鑑を作っている職商人(しょくあきんど)の平澤 東(とう)です。


今日は篆書(てんしょ)の中で印篆(いんてん)と小篆(しょうてん)についてのお話しです。
書体は同じでも、印篆と小篆は作風が違ってきます。

ご夫婦で仲良く実印のご注文、なんて時には楽善堂では作風を変えてお作りしております。

印篆・・・主に直線、直角の線質。水平、垂直の線質が多いため斜めの線は少ない。
印鑑の文字に最も多く使われている。実際の仕事では、字入れ(印鑑に文字を書く
こと)の時に、職人によって線質の違いが出てくる。
秦、漢の時代から印篆は使われていた。

▼印篆の作品。 印文は「進徳修行」徳を進め業を修む。


小篆・・・曲線が多い。水平、垂直の線を基本にしながらも斜めの線もあり、線質に動きがある。
印鑑だけでなく、石碑、額、篆刻(石に彫る芸術品)にも使われる。
秦の始皇帝、紀元前221年、従来あった大篆(だいてん)を整理して、小篆を完成
させた。小篆は均斉のとれた、美しい文字である。 

▼小篆の作品。 印文は上記の印篆と同じです。


楽善堂のホームページ
http://rakuzendo.com



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