──── 八王子で印鑑を作り続けて100年 ────
こんにちは。東京、八王子で印鑑を作っている職商人(しょくあきんど)の平澤 東(とう)です。
私の住む八王子の高尾の麓では、梅祭りが7日(土)、8日(日)と行われていました。
例年、車で梅郷めぐりをしていましたが今回は本当に肌寒く、出かけるのを諦めました。
裏高尾地区で、ミシュランの3星に輝いたあの高尾山の北側です。旧甲州街道が通り、小仏の関所跡や多くの梅郷が点在しています。
以前に篆書の“子”についてご紹介したので、今回は“男”について書いてみます。
“子”は一昔前までは、女性のお名前の多くに使われていたという話からのご紹介でした。
男性は女性の“子”ほどの汎用性はありませんが、“男” “夫” “雄” “郎” “太” “一” “明”などが頻出文字です。
“男”は“田に出て力仕事をする者”の意味で会意文字になります。
印鑑に多く使われる篆書だと下記のような文字です。
どの種類の“男”を選ぶかは、文字を入れる職人とその時の他の文字との画数で決まってきます。通常、私の場合、最下段の枠内(印篆、いんてん)に5字ある中で、上から2番目、4番目、5番目あたりの文字でしょうか。
下記の中段の枠内、古文(例字は1字のみ)や鐘鼎金石文字(例字は2字のみ)は、石印材に彫る落款印(篆刻の印)などに使用して、実用印(実印や銀行印、仕事印など)には使われません。
▲印人(印鑑職人)の座右の辞書、「篆刻辞林」三圭社 刊行
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