おはようございます!
幾分ぬるい空気の中に、もしかしたら…花粉?という鼻のもぞもぞ感を感じた今朝の@湘南地方です。
さて、今日はこんな記事。
(中日新聞/CHUNICHI Webより引用)
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「輪島朝市」商標化 待った 変化に不安、総会審議できず
輪島朝市(石川県輪島市)を運営する市朝市組合の総会が二十二日、市内であり、「輪島朝市」の地域団体商標取得に向けた議案は組合員の強い反発によって正式に審議されなかった。総会は休会となり、議案を再審議にかけるか取り下げるかなどを、臨時理事会で話し合うことになった。
「よく分からないから、まずは説明して」。商標取得に向けた議案の説明が始まると、淡々と審議されていた空気が一変。「急に決めなければいけないことなのか」「理事や組合員がちゃんと納得してから進めるべきだ」と反対意見が強い口調で次々と述べられた。
地域団体商標は、特許庁が認定する地域名と商品名を組み合わせたもので、輪島塗、九谷焼、和倉温泉なども登録。申請には法人格が必要なため、任意団体である組合はNPO法人「輪島朝市文化振興協議会」(仮称)の設立を検討し、昨年から理事会で説明したり、十一月に勉強会を開いたりしていた。
一方、商標取得や法人設立によって朝市運営が変化することを不安に思う組合員も多く、総会でも「説明不足」を指摘する声が多数を占めた。反対する男性組合員は「商標取得は悪いことではないが、内容を知らされてからまだ数カ月。一部の人間が内容を把握しているだけなので、そもそも議案にすることがおかしい」と怒りをあらわにした。
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(引用終わり)
こちらのサイトによれば、輪島の朝市は1000年以上の歴史があるとのこと。
「昨年から理事会で説明したり」していたのであればそんなに性急な印象は受けないけど、1000年単位で考えちゃうと確かに短期間なのかなぁ。
この組合の総会に新聞記者が取材に行っていて、予想外の展開だったのかな。
本当なら“「輪島朝市」地域団体商標取得に向けて合意”のような記事を書く予定だったのが…と思ったら、やっぱりこんな記事がその前の日に。
(中日新聞/CHUNITI Webより引用)
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「輪島朝市」商標登録へ 朝市組合 あす総会で決議
輪島朝市(石川県輪島市)を運営する輪島市朝市組合が、ブランドイメージの強化と保護を目的に「輪島朝市」の地域団体商標登録を目指している。申請や商標管理のためのNPO法人設立などについて、二十二日の総会で決議を採る。
地域団体商標は、特許庁が認定する地域名と商品名を組み合わせた商標。かつて非組合員が「輪島朝市」の名称を使って営利活動をしていたこともあり、組合ではブランド価値を守る方法として昨年から役員らが協議を重ねていた。
法人格がなければ申請できないため、任意団体である組合はNPO法人「輪島朝市文化振興協議会」(仮称)の立ち上げを検討。協議会は組合役員が兼務して運営し、商標の申請や管理に関する活動のみを行う。朝市はこれまで通り組合が運営し、協議会費は組合費の一部を充てるため、追加徴収などはしない。
法人設立に関して一部の組合員からは「今までのように店が出せなくなるのではないか」と不安の声も上がっているが、小林政則組合長は「商標登録は輪島朝市を守るために必要。朝市の運営そのものは何も変わらない」と説明している。
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(引用終わり)
伝統ある商品やサービスも、時代と共に担い手が変わる。その維持の仕方だって当然変わってくる。
こういう、「文化の継承」の側面を有するケースでの地域団体商標の活用は、良い選択肢だと思う。
上記記事や実際のプレゼンス(周知性)を見る限り、地域団体商標登録の必要性も許容性も十分あるように思われる。
それでも大事なのは、地域の財産という側面を軽視しないこと。
某ティラミス屋さんの案件とは異なり、こちらは出願が遅れたから使えなくなる、という状況は生じにくい(先願主義ではあるけれど、登録の主体要件により事実上「登録できる人」は限られるため)。
じっくりコンセンサスを醸成してからでも良いかと。
ちなみにいうと、NPOは基本的には主体要件を満たすけれど、「設立根拠法の写し等において、加入自由の定めがあること。」が条件(※これは他の法人格、例えば組合でも同じ)。
“あいつ気に入らないから仲間に入れない”ということはできない建付けになっている(もっとも、その組織のルール的なものはあるのでそれは踏まえつつということにはなるから、規律はある)。
よって“一部の組合員”の不安の声は、よっぽどでなければ杞憂。
まあ、今回の記事を見て「あ、一回行ってみようかな…」と思う私のような人間もいるのだから(知財方面の人間で同じこと考えてる人は他にもきっといると思う)、
意図せざる宣伝効果はあったのではないかと。
幾分ぬるい空気の中に、もしかしたら…花粉?という鼻のもぞもぞ感を感じた今朝の@湘南地方です。
さて、今日はこんな記事。
(中日新聞/CHUNICHI Webより引用)
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「輪島朝市」商標化 待った 変化に不安、総会審議できず
輪島朝市(石川県輪島市)を運営する市朝市組合の総会が二十二日、市内であり、「輪島朝市」の地域団体商標取得に向けた議案は組合員の強い反発によって正式に審議されなかった。総会は休会となり、議案を再審議にかけるか取り下げるかなどを、臨時理事会で話し合うことになった。
「よく分からないから、まずは説明して」。商標取得に向けた議案の説明が始まると、淡々と審議されていた空気が一変。「急に決めなければいけないことなのか」「理事や組合員がちゃんと納得してから進めるべきだ」と反対意見が強い口調で次々と述べられた。
地域団体商標は、特許庁が認定する地域名と商品名を組み合わせたもので、輪島塗、九谷焼、和倉温泉なども登録。申請には法人格が必要なため、任意団体である組合はNPO法人「輪島朝市文化振興協議会」(仮称)の設立を検討し、昨年から理事会で説明したり、十一月に勉強会を開いたりしていた。
一方、商標取得や法人設立によって朝市運営が変化することを不安に思う組合員も多く、総会でも「説明不足」を指摘する声が多数を占めた。反対する男性組合員は「商標取得は悪いことではないが、内容を知らされてからまだ数カ月。一部の人間が内容を把握しているだけなので、そもそも議案にすることがおかしい」と怒りをあらわにした。
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(引用終わり)
こちらのサイトによれば、輪島の朝市は1000年以上の歴史があるとのこと。
「昨年から理事会で説明したり」していたのであればそんなに性急な印象は受けないけど、1000年単位で考えちゃうと確かに短期間なのかなぁ。
この組合の総会に新聞記者が取材に行っていて、予想外の展開だったのかな。
本当なら“「輪島朝市」地域団体商標取得に向けて合意”のような記事を書く予定だったのが…と思ったら、やっぱりこんな記事がその前の日に。
(中日新聞/CHUNITI Webより引用)
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「輪島朝市」商標登録へ 朝市組合 あす総会で決議
輪島朝市(石川県輪島市)を運営する輪島市朝市組合が、ブランドイメージの強化と保護を目的に「輪島朝市」の地域団体商標登録を目指している。申請や商標管理のためのNPO法人設立などについて、二十二日の総会で決議を採る。
地域団体商標は、特許庁が認定する地域名と商品名を組み合わせた商標。かつて非組合員が「輪島朝市」の名称を使って営利活動をしていたこともあり、組合ではブランド価値を守る方法として昨年から役員らが協議を重ねていた。
法人格がなければ申請できないため、任意団体である組合はNPO法人「輪島朝市文化振興協議会」(仮称)の立ち上げを検討。協議会は組合役員が兼務して運営し、商標の申請や管理に関する活動のみを行う。朝市はこれまで通り組合が運営し、協議会費は組合費の一部を充てるため、追加徴収などはしない。
法人設立に関して一部の組合員からは「今までのように店が出せなくなるのではないか」と不安の声も上がっているが、小林政則組合長は「商標登録は輪島朝市を守るために必要。朝市の運営そのものは何も変わらない」と説明している。
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(引用終わり)
伝統ある商品やサービスも、時代と共に担い手が変わる。その維持の仕方だって当然変わってくる。
こういう、「文化の継承」の側面を有するケースでの地域団体商標の活用は、良い選択肢だと思う。
上記記事や実際のプレゼンス(周知性)を見る限り、地域団体商標登録の必要性も許容性も十分あるように思われる。
それでも大事なのは、地域の財産という側面を軽視しないこと。
某ティラミス屋さんの案件とは異なり、こちらは出願が遅れたから使えなくなる、という状況は生じにくい(先願主義ではあるけれど、登録の主体要件により事実上「登録できる人」は限られるため)。
じっくりコンセンサスを醸成してからでも良いかと。
ちなみにいうと、NPOは基本的には主体要件を満たすけれど、「設立根拠法の写し等において、加入自由の定めがあること。」が条件(※これは他の法人格、例えば組合でも同じ)。
“あいつ気に入らないから仲間に入れない”ということはできない建付けになっている(もっとも、その組織のルール的なものはあるのでそれは踏まえつつということにはなるから、規律はある)。
よって“一部の組合員”の不安の声は、よっぽどでなければ杞憂。
まあ、今回の記事を見て「あ、一回行ってみようかな…」と思う私のような人間もいるのだから(知財方面の人間で同じこと考えてる人は他にもきっといると思う)、
意図せざる宣伝効果はあったのではないかと。