ニデックの小部社長はインドで「エアコン向けのモーター工場を検討する」と話した
ニデックはインドにモーター工場を新設する方向で検討に入った。
小部博志社長兼最高執行責任者(COO)が日本経済新聞の取材に答えた。電動バイクやエアコン向けなどの工場を想定する。既存の4工場(建設中含む)とは別に投資計画をまとめ、2025年にも1〜2工場を建設する。インドの旺盛な内需を取り込む。
小部氏は「インドは自国生産を強化している。
(建設中の工場を含めて)2〜3カ所で建てる」と語り、ニデックのインド事業は「25年ごろから大きく伸びる」との見通しを示した。12月上旬にインドを訪問した際、「現地企業との合弁会社の設立の提案を幾つも受けた」と話した。
ニデックはインド南部のカルナタカ州に、同社としては4つ目になる発電機向けなどの工場を建設中で、25年の稼働を見込む。小部氏は、5つ目の工場は空調メーカーが相次いでインドに進出していることを受け「エアコン向けの工場を検討する」とした。
24年4月に社長交代を含む新しい経営体制への移行を予定していることに関しては「外部の指名委員が5人の副社長のヒアリングを進めている」と説明した。指名委員会は社外取締役3人と、永守重信会長兼最高経営責任者(CEO)、小部氏の計5人で構成する。永守氏と小部氏は新社長を選ぶためのヒアリングに同席していないという。
新社長は5人の副社長の中から選ばれる。小部氏は「5人いるのでそれぞれ一長一短はある」と話した。
「最後は指名委員会で(社長候補を)決める。永守氏が決めてきた従来のやり方ではだめだ、と変わろうとしている」と述べ、ガバナンスの改善に取り組んでいると強調した。