コスタEU大統領(左)は中国の習近平国家主席と電話協議した(ブリュッセル)=AP・共同
【北京、ブリュッセル=共同】
欧州連合(EU)のコスタ大統領は14日、中国の習近平国家主席と電話協議し、ウクライナ侵略を続けるロシアに対して軍事転用可能な物品を一切提供しないよう求め、侵略への協力停止を要求した。EU関係者が明らかにした。
コスタ氏は「ロシアのウクライナ侵略は世界の平和と安定に対する脅威だ」と指摘し、ウクライナにおける「公正で永続的な平和」に貢献するよう促した。これに対し習氏は、公正な平和の必要性に同意したという。
EU関係者によると、習氏は中国製電気自動車(EV)などを巡る貿易摩擦について「相互に有益な解決」を呼びかけた。コスタ氏は公平な競争条件を確保し、貿易の不均衡を是正しなければならないと強調した。
中国国営中央テレビによると習氏は、国際情勢が厳しさを増す中、中国と欧州はパートナーとして関係を発展させるべきだと訴えた。
習氏はトランプ次期米大統領の就任後、米中対立が激化して経済が打撃を受けるとみて、欧州との関係強化を図っている。
日経記事2025.1.15より引用