ウチに向かうバスが出発するまで、あと一時間あった。
いい天気でちょうどいい暖かさのその日、喜んでその一時間をバスターミナルで過ごした。
こういうときに、ドイツ語の勉強に勤しむんだ。道具はいつも持ち歩いている電子辞書だ。
さっきまで逢っていた人が使っていた言葉の意味を調べたり、そのあたりの看板の意味を調べたりする。
30分くらいすると飽きてしまって、あたりをぐるぐる見渡した。
ああ、こんなのがあるのね。監視カメラだ。ちょいと位置が高すぎると思うのだけれど、こうするとより広範囲を撮影できるのかもしれない。
そのカメラが向いている方向の公衆トイレ前だ。
ひと月ほど前だったか、この女子トイレの入り口前辺りに男が寝転がっていることがあった。
トイレに行きたかった私は、仕方がないので近づいた。なんと、血まみれ。
「ど、どうしましたか、大丈夫ですか!?」
私が叫ぶと、男は意識がはっきりとしていて、
「ああ、ちょいと飲みすぎただけなんだ」
酔っ払って、何かにぶつかって怪我をしたのだろうか。大丈夫だと言っていても、そのまま放っておくわけには行かない。
すぐそこの、警察に通報しに行った。
それまでも、通行人はたくさんいただろうに、彼らはこの男性を無視して通り過ぎていたのだろう。
南北アメリカ、欧州などでは酔っ払いを非常に嫌うと読んでいる。また、現地の人々がそうした発言をしていたのをよく覚えている。
でも、道路に血が付着するまで出血している人を見つけてそのまま通り過ぎることができる神経はわからない。
怖いドイツだ。
私が路上で具合悪くなっても、全く構ってくれない可能性がある。(実際、経験しているしぃ)
ジーンズのすそが自転車チェーンに絡まって動けなくなってしまったときも、誰も声をかけてくれなかった記憶がある。
私が警察に話をしにいって数分後に男女二人の職員が、彼を見に来た。
それからさらに10分くらいたった頃、救急車がやってきた。酔っ払いのけが人、無事保護。
ほっとした。
あの、監視カメラ、全然役に立っていないのではないか?
カメラがあることで、悪さをしないよう警告している役目をしているのだろうな。
いい天気でちょうどいい暖かさのその日、喜んでその一時間をバスターミナルで過ごした。
こういうときに、ドイツ語の勉強に勤しむんだ。道具はいつも持ち歩いている電子辞書だ。
さっきまで逢っていた人が使っていた言葉の意味を調べたり、そのあたりの看板の意味を調べたりする。
30分くらいすると飽きてしまって、あたりをぐるぐる見渡した。
ああ、こんなのがあるのね。監視カメラだ。ちょいと位置が高すぎると思うのだけれど、こうするとより広範囲を撮影できるのかもしれない。
そのカメラが向いている方向の公衆トイレ前だ。
ひと月ほど前だったか、この女子トイレの入り口前辺りに男が寝転がっていることがあった。
トイレに行きたかった私は、仕方がないので近づいた。なんと、血まみれ。
「ど、どうしましたか、大丈夫ですか!?」
私が叫ぶと、男は意識がはっきりとしていて、
「ああ、ちょいと飲みすぎただけなんだ」
酔っ払って、何かにぶつかって怪我をしたのだろうか。大丈夫だと言っていても、そのまま放っておくわけには行かない。
すぐそこの、警察に通報しに行った。
それまでも、通行人はたくさんいただろうに、彼らはこの男性を無視して通り過ぎていたのだろう。
南北アメリカ、欧州などでは酔っ払いを非常に嫌うと読んでいる。また、現地の人々がそうした発言をしていたのをよく覚えている。
でも、道路に血が付着するまで出血している人を見つけてそのまま通り過ぎることができる神経はわからない。
怖いドイツだ。
私が路上で具合悪くなっても、全く構ってくれない可能性がある。(実際、経験しているしぃ)
ジーンズのすそが自転車チェーンに絡まって動けなくなってしまったときも、誰も声をかけてくれなかった記憶がある。
私が警察に話をしにいって数分後に男女二人の職員が、彼を見に来た。
それからさらに10分くらいたった頃、救急車がやってきた。酔っ払いのけが人、無事保護。
ほっとした。
あの、監視カメラ、全然役に立っていないのではないか?
カメラがあることで、悪さをしないよう警告している役目をしているのだろうな。