怠慢主婦 ドイツで同居 

日本食を食べなくなり義両親のしもべと化し、すでに何年になるだろう。遠い目しながら今日も行き抜いてやるぞっ

血まみれ男を助けない

2016年08月08日 | カテゴリー分けするのに飽き
ウチに向かうバスが出発するまで、あと一時間あった。
いい天気でちょうどいい暖かさのその日、喜んでその一時間をバスターミナルで過ごした。
こういうときに、ドイツ語の勉強に勤しむんだ。道具はいつも持ち歩いている電子辞書だ。
さっきまで逢っていた人が使っていた言葉の意味を調べたり、そのあたりの看板の意味を調べたりする。
30分くらいすると飽きてしまって、あたりをぐるぐる見渡した。

ああ、こんなのがあるのね。監視カメラだ。ちょいと位置が高すぎると思うのだけれど、こうするとより広範囲を撮影できるのかもしれない。
そのカメラが向いている方向の公衆トイレ前だ。


ひと月ほど前だったか、この女子トイレの入り口前辺りに男が寝転がっていることがあった。
トイレに行きたかった私は、仕方がないので近づいた。なんと、血まみれ。
「ど、どうしましたか、大丈夫ですか!?」
私が叫ぶと、男は意識がはっきりとしていて、
「ああ、ちょいと飲みすぎただけなんだ」
酔っ払って、何かにぶつかって怪我をしたのだろうか。大丈夫だと言っていても、そのまま放っておくわけには行かない。
すぐそこの、警察に通報しに行った。
それまでも、通行人はたくさんいただろうに、彼らはこの男性を無視して通り過ぎていたのだろう。
南北アメリカ、欧州などでは酔っ払いを非常に嫌うと読んでいる。また、現地の人々がそうした発言をしていたのをよく覚えている。
でも、道路に血が付着するまで出血している人を見つけてそのまま通り過ぎることができる神経はわからない。
怖いドイツだ。
私が路上で具合悪くなっても、全く構ってくれない可能性がある。(実際、経験しているしぃ)
ジーンズのすそが自転車チェーンに絡まって動けなくなってしまったときも、誰も声をかけてくれなかった記憶がある。

私が警察に話をしにいって数分後に男女二人の職員が、彼を見に来た。
それからさらに10分くらいたった頃、救急車がやってきた。酔っ払いのけが人、無事保護。
ほっとした。
あの、監視カメラ、全然役に立っていないのではないか?
カメラがあることで、悪さをしないよう警告している役目をしているのだろうな。






油抜き食を食べたい

2016年08月08日 | カテゴリー分けするのに飽き
自家製きゅうり。ぞくぞくと実っているのだけれど、実のところ、あまりおいしくない。
中心部分が酸っぱいんだ。
義両親たちはそれが気にならないのかなぁ。

義母に命じられて、庭に他のサラダ材料を採取しに行った。


・・・と、その間に、義母は切ったきゅうりに油を入れた!
いつもサラダは油を入れる前に、私の分だけ皿に盛りつけることになっている。
この日のほかの献立が魚棒だった。
これまたたくさん油分を含む食品なので、急に虫の居所が悪くなった。
「いつも、油を入れる前に私の分は取ってください」
と私らしくなく、語気荒く主張した。
義母にとっては、他の家庭はなみなみと油を注いで健康に悪い食生活で、ウチはすんばらしく油を使わない模範的な料理と思っているのだからたまらない。
一家に料理人は二人いてはならないっ
機嫌の悪くなった私は、その後の写真撮影ができなくなり、食事の時間中も気まずい雰囲気が流れた。
僅かな量の油のために・・・

義母を初め、大抵のどの国の人たちもたっぷり油を使った料理を好むのだろうな。
日本食の非常にまれな油を使わない料理の数々を誇りに思うぞ。

さて、その日の午後のケーキ。

カメラが低級なのでいまひとつだが、非常に見た目がきれいに仕上がっていた。
庭の様々なベリー類を生で楽しむことができるこの時期だけのケーキだ。
今年植えたブルーベリーは、義母が明日収穫しよう、と思って次の朝見たら、全部なくなっていたのだそう。
クロウタドリが集団でやってきて、ブルーベリーの熟したのだけを選んで食べつくしていったらしい。

クロウタドリの襲撃が無かったら、もっと、たっぷりとブルーベリーが載ったケーキを楽しめたはずっ。
いつもは可愛いクロウタドリに「やきとりにしてやるっ」と殺意をはじめて抱いた。

おいしく食べるために機嫌を悪くしたり殺したくなったり、まったく、どうしようもないりす。