魔法が解けたそのあとで

結婚、出産、育児、介護、お仕事。来た球を打ち返す、毎日のつれづれをつづりました。

理解する努力。

2008-06-19 02:33:06 | 結婚できました編
結婚式の誓いの言葉は、人前式を選んだため、自分たちで考えました。
そのことばのなかに「理解する努力を忘れず」という一文を入れました。
今、そのことばの重みを感じています。

ながらく一人暮らしをしてきて、またいろいろな土地でいろいろな職業についていた私。
男性と暮らしたことも、結婚して初めてですし、家族以外の人と暮らしたのも初めて。
やっぱりいろいろな違いを感じます

長男で、妹がいる彼は、結構人が「いや」ということを喜んでする、いじめっ子。
「いや」と言うと喜ぶみたいで、結構やなことをされました。
笑いですんでいる程度ならいいのですが

以前、わたしのPCを、彼がいじっていて大切な更新をしている最中に無理に電源を切ってしまい、立ち上がらなくなってしまったことがありました。
それからPCの起動に10分くらい懸かるようになってしまい・・・
その時「もういいからいじらないで」と言っても聞いてくれず。
「今それをやらなくていいじゃん」ということもけっこうある。
「いやだ」「やめて」と言っているのに「いやよいやよも好きのうち」と思っているのか、聞いてくれないことがある。

そういうことも、結構ストレスたまっていた。
わたしはあまりお願い事もしないし、口に出したことは必ずやる、と決めている。

男性と付き合って、思ったことは「男は結構口に出してもやんないやつが多い」ということだった。
これは夫と付き合って、初めて思ったこと。
夫はわたしに「夏になったら花火を観に行こう」とか、結構先のことを計画しているように思えることを口にした。そして「会社を辞める」と口にしていた。
しかしその計画は一個も果たされることなく、それを悪いと思っているのか、今、わたしたちは一つ一つそれを実行している。
そして会社も辞めず、今も勤めている。
結構、夫から学んだことは多い。

今も「やる」と言っていて、それを待っているといつまでもやらないことは多い。
こちらがそのつもりで待っていても一向に進まなかったりする。

今回、ちょっとしたことで諍いになった。
そして私がぶちまけた。
(ぶちまけ、はあまり有効ではないと思うが、もう追い詰められていた

「なんでわたしが言っていることを聞かないのか?」
「具合が悪いと言っていて、肩を揉んで欲しいと初めて頼んだのに、いつもあなたがどこか痛いと言えばマッサージしているのに、なんで私がお願いしたひとつのことさえもやってくれないのか?」
「自分は帰ってきてご飯食べて洗濯物も全部できていて、部屋も綺麗になっていて、好きな時にセックスしていいばっかりじゃん」(最近ほんとうに自分勝手なセックスが多かったので)
「何か部屋に置くときも、ちゃんと相談して。自分の買った家だから、置きたいものを置くのはいいと思うけど、わたしだって住んでいるのだから、相談して」(安い敷物とか、すぐに敷きたがってこの間も買ってきて敷いていたので)

余りの感情の起伏に、大泣きしてしまった
本当に、子どもが泣くみたいに。
夫はびっくりして謝って、これから気をつけるから、とあわてていた。

ついでに「いつも優しく親切にしてもらっているけど、あなたの両親はわたしの親ではないから、プレッシャーがある。あなただって私の実家に行くのはどう?どんなに親切にしてもらっても気を遣うでしょう?だから私はイヤではないし、行くのはかまわないけど、考えてもらいたい」とも言った。
これは分かってくれたみたいだ。例えがよかったのか。

言っていて思ったのだけど、別に違う他人と結婚して生活するのに、違いがあってストレスを感じたりすることは仕方ないと思う。
実家に行くなど、しなくてはいけないことはする。それはイヤでもストレスでもやる。
だけど「わたしはこう感じている」ということを知って欲しいのだ。
そして「ひとりで決めないで、ふたりの家なんだから相談してルールを決めて行きたい」という気持ちを知って欲しいのだ。

そして意外だったのだが、セックスって重要だ。
パートナーとでも、イヤでなくても、あまり気が進まないセックスをしていると、自分が大事に思われていないと感じられてくる。
「今日は別に気乗りしないなあ」程度でも、応じていると段々相手が自分をはけ口にしているだけに思えてくる。
つくづく、セックスはコミュニケーションだと思う。
すべてが出る。
相手への自分の気持ち、重要度、愛情の大きさ、思い遣り、性癖などがすべて出る。

本当に悲しくて、寂しくて、大泣きした。
あんな風に人前で泣くことは初めてだった。
「えーん、えーん」という感じで泣いた。

親やきょうだいくらいだ、こんなに自分のことを出したのは。

夫には出せる。
なんでか。
それは彼がわたしにはすべて見せてくれるからだ。
だからわたしも彼には自分のいろいろな面を出しても大丈夫、と思える。

他人なのに、夫婦ってすごいな、と思った。
彼はよく言う。
「言ってくれないと分からないからさあ」
そう、言わないと分からないものなのだ。
夫と暮らしてから、わたしは自分がやっぱり「女」なのだなあ、男とは作りが違うのだなあと意識するようになった。

今回の話し合いで、もうひとつ、とても不安に思っていることを口にした。
それはまた。


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澱。

2008-06-12 10:21:04 | 結婚できました編
結婚式も終わり、結婚報告葉書の作成や写真の焼き増し、発送など、それ関連のいろいろも大体片付き、ちょっと暇になってきました。

だからなのか。

毎日、やることがない

ほんとーに、毎日会社に行っている旦那さんには悪いと思いますが、暇。
だったら働きに行こう、と思って活動しているのですが、これがなかなか仕事がないですね田舎だからというのもあるんだけど、やっぱりこの年齢と今の状態(結婚していたら子どもが出来て辞めるんじゃない?)を鑑みると、雇う側としては取りたくないな、と思うのは仕方ないでしょう・・・。

土日だけ、バイトをすることにしました。

夫は朝九時前に家を出るので、十時から七時までくらいだったら良いだろう・・・と思い

そしたら「自分が帰ってくる前にばたばたして欲しくない。家事を手抜きして欲しくない。同僚に電車で会ったりして、奥さん働かせていると思われたくない」などと夫がぐたぐた言い始めました

しかもバイトの時間を「自分の相談なしに決めてきた」と怒り出し

・・・何なんだろうな・・・と思うのです。

結婚のために仕事を途中で辞めて、ここに来た。
毎日、夫としか話していない日もある。
ぴかぴかの住まいで、働かなくてよくて、何が不満なの?贅沢だ、と言われました。

たしかにそうだと思う。

毎日夫に合わせて生活している。

今まで、わたしは自分が働いて、自分を養ってきて、そのかわりすべて自分の好きなようにやってきた。
好きな時間に起きて、寝て、好きなことをやって行きたいところに行って、欲しいものを買ってきた。
ひとりの生活が長かった。

夫が好きなものを作り、夫がしたいように部屋を整え、夫が風呂に一緒に入って背中を流して欲しいと言えば一緒に入り、夫が寝たらそれに合わせて寝る。
夫の休みに合わせて予定を立てる。
休みの日は夫の行きたいところに行き、夫の実家に行ったり、夫が買いたいものを買いに行く。

夫がいない間、わたしが好きに時間を使えばいいじゃないか、と言われる。

それで何が不満なんだ、と。

夫の実家には二週間に1度は必ず行っている。

わたしの両親とは、年末と結婚式のときに会ったきり。

ずっと一人でいる。

夫の両親は、よくしてくれる。でも、私の親ではない。

友達は、結婚していれば子育て真っ最中、していなければ仕事をばりばりやっている。したがって、時間が合わないし、会えない。

最近、すごく寂しくて、泣く。

自分が一人だった時は、自分の本当に欲しいもの、居心地の良いものを集めて身の回りに置いていた。
今は夫が安いからと買ってきたものや、夫のセンスで選んだものが多いところに住んでいる。
彼は、自分の部屋がある。
私の持ち物は、まだ自分の東京の部屋にある。
引越しが住んでいないので、ものの置き所が定まっていない。
夫はモノをなかなか捨てないので、収納にはもういらないカタログや空き箱がたくさんある。
モノを動かすと、怒られる。「どこにいったか分からなくなる」とねちねち言われる。

何一つ、自分の思うとおりにならない。

ストレスが、澱のようにたまってゆく。

最近、よく泣く。
ひとりで声を上げて泣く。
窓をしめて、泣く。外に聞こえないように。
「帰りたい」「さびしいよう」「どうしてわたしが?」
そう言いながら泣く。

そうすると、少しすっきりする。

この間、すごいめまいがして、起きられなくなった。
水も吐いてしまうほどの気分の悪さで、ずっと寝ていた。
昨日も夫の実家に行く前日、頭が痛くて痛くて、夫の食事を出してから寝た。
夫も一緒になって寝に来たので、肩を揉んで欲しいと頼んだら、少し揉んで、「ちょっと休んでからやる」と言って、寝てしまった。
そして朝方早く起きたらしく、お風呂に入って何かやっていたけど、食べたものもそのままになっていた。

夫のことは好きだ。だから、うまくいかないことが、余計悲しい。

働かないで食べさせてもらっている、家事をやっている。
それがこんなに卑屈なことなのだろうか。

わたしのわがままなんだろうか。


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それでもやってよかった。

2008-06-02 01:07:50 | 結婚できました編
いろいろありましたが(ほんと~~に)無事披露宴も終わりました。

多分どこのお家もいろいろあるんだと思います。

披露宴の前の一週間は、毎日睡眠時間2,3時間という状態のまま、当日を迎えました
前日はわたしの遠方の親戚たちが集まってお食事会、まだ両親への手紙、書いてないよ・・・
清書も出来ず、寝たのが四時だよ・・・。

ほんと~~~に疲れました

新郎、「もう疲れた・・・」とか言ってるけど、こっちは寝不足な上、鬘もかぶってるんだよとむっとしました。

しかし、ああいうたくさんの方々をお招きした場で、きちんとふたりのことを披露するって言うのは、すごいプレッシャーですね。
ああまでして離婚するカップルってのは、よっぽど「もうそんなことかまいやしね~」っていう気持ちになるんでしょうね。

そしてやってよかったな、と思うのは、先方のご両親がすご~~~く喜んでいたことと、わたしの両親に「新婦からの手紙」で感謝をあらわせたこと、またたくさんのお友達が駆けつけてきてくれたことでした。
なかには中国地方から東京に前日一泊して、披露宴が終わったらすぐにとんぼ返り、というお友達もいました
わたしもそのお友達の結婚のときは行ったのですが、やっぱりそうまでして来てくれことに、本当にありがたく思いました。

入籍してもう半年近くたっているのですが、いよいよ「もう旧姓から卒業だ」と思うと、涙も出てきましたね
あとはわたしのきょうだいたちが号泣でした。
けっこう仲良くみんなで助け合ってきたきょうだいだったので、普段泣いたことなんて見たことがない姉が大泣きし、弟も男泣き(?)していたので、それを見て、また涙・・・母も泣いていました。父は黙っていました

わたしが披露宴で心がけたことは「自分たちが主役だけど、来ていただいた方に感謝をあらわす場でありたい」と思い、お食事なども試食して、手直ししてもらい、引き出物も考えて8パターンくらいになってしまいましたが、手書きのメッセージカードも書いて付けました。

もともと「自分たちが晴れ着を着て、祝ってもらうためにたくさんの人を招待してご祝儀をもらう」という互助会みたいな結婚披露宴のシステムに疑問を持っていたので、そのシステムにのっとっていらしてくださった先方のご両親の隣近所の方々もおられましたが、それ以外は特にわたしの招待客は「本当に来ていただきたい人だけ」招待状を送らせていただきました。

美味しいお食事と、ひとりひとりの方への配慮、それと感動が揃わないと満足していただける披露宴にはならないなあ、と感じます。

いろいろと至らない点があったと、本当に思いますが、満足して帰っていただけていたら良いなあ・・・と思います。

今は本当にやってよかったね、と夫と話しています

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嘘がダメなわけ。

2008-06-02 00:35:00 | 結婚できました編
式の前に引越し。
私たちは新居にも引越しをしていたのです。
その引越し準備の時のこと。

実はかねてから、「おかしいな・・・?」と思う出来事がチラホラとあったのです。

決定的ではないのですが、女性が使うようなものがチラホラと。

そのたびに彼は「俺が使ってるんだ」と言ってました。

そう言われると「そうかあ」なんつって疑惑を消していたのですが。

女のカンって怖いですね

彼は「この部屋はリツコしか来たことがない。女性は母と妹だけしか来たことがないんだよ」と言っていました。
その部屋で新婚生活を始めることが出来たことを、わたしはとても嬉しく思っていました。

しかし。
それは嘘だったのです。

ひょんなことから、ここに女性が来ていた事を知りました

それも、実はごく初期ですが、流産した日に。
お腹に赤ちゃんがいなくなって、彼が慰めてくれて、悲しくて悲しくて、でもこの人と一緒に頑張ろう、と思った日。

ずっと「ここに女性が来ていたことがあったのでは?それは前の彼女では?」と思って、それを彼が否定するたびに安心していた、でもまた何か影を感じて疑っていた、そんな三ヶ月間でした。

もうきっぱり(多分)別れた人。
だからもういいのです。
でも、この部屋に出入りしていて、洗面所やお風呂を使っていた人がいる、ということが、わたしにはちょっと共有できないというか・・・それを隠していた、何度も聞いたのに嘘をついていた彼を、信じられなくなった。

彼が帰ってきてから、話をしました。
最初、玄関まで入ったことがある、などとこの期に及んで嘘をつく彼でしたが、さらに追求したところ、話してくれました。

やはりここに前の彼女が出入りしていたということ。

かなりショックでした。

何を信じたらいいんだろう、と。

彼を好きで、仕事を辞めて、親兄弟からも離れて、こんな寒いところに来て、彼以外に何を信じていったらいいのか?

彼はその彼女とはいい思い出がなく、できたら本当にここに彼女が着ていたこと消してしまいたいくらいのようでした。

でも、嘘をついたのはよくない。
わたしを喜ばせたい、余計なことを心配させたくない、という一心からのものだったそうです。
でもわたしは何回か本当にここに来た女性がいなかったか聞いた。それに、嘘をついていた。
それが心を冷やしました。

「この人はこうして嘘をつくんだ」

心の中に刻んだことです。

嘘をつくことはなんでいけないか。
それは「また嘘をつかれるかもしれない」という不信感を、人に植え付けることになるから。

彼は、わたしの人生で最愛のひとです。
彼からいろんな気持ちを教わりました。
というか、彼ゆえに、いろいろな感情を味わいました。

世界を引き換えにしても手に入れたい人がいる気持ち、
死ぬほどつらい別れ、
自分より愛しい存在がいる、
それでも自分を失うほどの恋は価値がないと思ってお別れして東京に行った事。
そして人を疑うこと。
彼にはほかの誰にもされたことがないほど、傷つけられた。
そういう人が世の中にいるってことも、学んだのです。

これからも、そういう気持ちを味わうのかな。

彼は謝りました。
わたしは「流れてしまったとは言え、子どもまでできたあなたと別れるとか、許さないとか、そういうことはない。でももう二度と嘘つかないでね」と引導を渡しました。

でも、今も小さな嘘はつきますねヤツは・・・。

本当に、本当につらかった、出来事でした。

いやな思いは全部前のその部屋において、わたしたちは新居に引越しをしたのです。
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