魔法が解けたそのあとで

結婚、出産、育児、介護、お仕事。来た球を打ち返す、毎日のつれづれをつづりました。

ファースト・インプレッション

2008-11-28 18:14:24 | ママになれるかな編
窓から見える山々はもう雪化粧しています
冬がきています
ここでは雪が降ってから冬本番です。

歳末のアルバイトの面接に行った時に面接を担当した人事担当者が、彼でした。

担当者が出てきた時、目を瞠った。
この人が面接官?

百貨店の事務所は最上階にあり、初めて足を踏み入れた場所。
小さい頃からおなじみだったデパートでも、こんなところがあるなんて知らなかった。
ごく普通の会社の事務所といった場所の、簡単な応接セットが置いてある小部屋に案内された。
前を歩く彼の身長は高い。180センチを欠けるくらいかな?
白いワイシャツに紺色のネクタイ、スーツの上着は着ていない。
ここで2人きりですか~

そこで履歴書を見ながらいくつか質問された。

担当者と差し向かいで、いつかれ来られますか?どのくらいの時間働けますか?
ここから通勤手段は何でどのくらいかかりますか?・・・など。

答えながら、わたしは目が釘付けだった。

超カッコいい・・・

彫りが深くて、髪が栗色。
そして手。
わたしの履歴書を持っている、男性にしては細めで長い指。手の甲に浮き出た血管。色が白い。
身のこなしや話し方など、東京の人のようだった。

超好みだった。

念のために言っておくが、アルバイトを始めて、売り場の社員さんに「あの人かっこいいですよね?」と言ったら、芳しくないお返事だった・・・。
「まあかっこいいけど・・・好みじゃない」とか「変わり者だよね」とか。
だからこんなにツボだったのはわたしだけなのか・・・

「どうして百貨店の仕事をしてみたいと思ったのですか?」
と質問された。
いわゆる志望動機だ。

ぶっちゃけ、お金を稼ぐためのアルバイトだ。
でもどこでもいいって訳ではなくて、わりと親もうるさい。
だから駅前のこのデパートだったら間違いないだろう、楽しそうだし。通勤も電車で一本、約10分だ。
だけどそんな風に言うわけにはいかない。
「東京で仕事帰りに池袋の百貨店によく立ち寄ったのですが、それで百貨店の仕事に興味を持ちまして・・・」
と答えた。
たしかに西武・東武の両百貨店にはよく行った。
東京の百貨店は楽しい。大好きだった

そんな答えに彼は
「そうですね。東京にはたくさんのデパートがありますからね。楽しいですよね、東京のデパートは」
とちゃんと答えてくれた。

おお、いい人だ
そう思った。
たかがアルバイトの面接なのに、ちゃんと受け答えをしてくれるその姿勢。
素敵だ・・・

面接が終わって、それではいつから来ていただくか、おってご連絡します、ということで送り出された。

小さい地方の百貨店とはいえ、地元のリーディングカンパニーの一つである。
さすが、地方でもこういう人がいるんだなあ、と思った。

普通の面接だったと思う。

事務所からエレベーターに乗り、デパートの外に出た時、外の景色が変わっていた。

世界がカラーになった。
わたしは26歳になったばかり。
定職もなく、半年ばかりふらふらしてたどり着いたこのアルバイト。
グレーだった世界に色が着いた。
そう思った。
よくドラマや映画で、恋に落ちた瞬間、花がパーっと咲き乱れて花びらが散りまくる、なんて場面があるけど、まさにそういう感じだったのだ

そしてわたしは
「ああいう人と結婚できたら、わたしもこの土地で頑張っていけるのになあ」
と思ったのを、憶えている。




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10年。

2008-11-17 13:32:47 | ママになれるかな編

11月は入籍記念日です。
なぜこの日に入籍したか。
それは夫となる人と初めて会った日だから
10年前のその日に、夫と初めて会いました。

10年か~。
長いよな~。
その間、夫は知りませんがわたしの心の中にいつも夫がいたような気がします。
もちろん、その間に音信不通だった時期が5年ほどありました。わたしが東京に行き、接触が全くなかったのがそのうち丸4年くらいでしょうか。
お互い、その間に付き合った人もいたし、結婚を前提にした人もいましたし、夫にいたっては結納まで交わした人もいました。

わたしは結婚するなら、夫以上の人じゃないと、と思っていました。
今は夫ですが、彼、としましょう。
彼より背が高い人、彼より優しい人、彼より仕事をしっかりやっている人・・・。
そして彼を好きだった情熱よりもっと激しく好きになれる人。
そういう人に出会いたい、そういう人じゃないと結婚したくない・・・と思っていました。
でも、それ以上の人は現れませんでした。
だから、穏やかな愛情を持って長く一緒にいられるパートナーを捜そう、と思って婚活してきたのです。

彼はわたしが生きてきた中で一番好きな人でした。
会った瞬間、よく「世界がばら色になった」とか表現されることがありますが、わたしの場合、
「世界がカラーになった」
という感じでした。

その頃、わたしは東京での仕事を辞めて両親がいる地方に帰って来たところで、仕事もなく、雇用保険も尽きてきた頃で、はっきり言ってくすんでました。
久々に帰ってきた地方は本当にいなかで、すべてが東京と違い、時間がゆっくりと流れ、時間に関する価値観、テンポのずれに、わたしはいらだっていました。
わたしにとって、世界はグレーでした。
寒い冬の空は、まさにそういう色で、心象風景とあいまって、わたしの25歳の景色は灰色でした。

そんな時に彼に出会ったのです。

その頃のわたしは、自分には社会に出て出来ることは何もない、もう自分の大事な人にだけ尽くして行こう、それしか自分の価値はない、と思っていました。
東京での仕事に疲れてしまっていました。
それでもう結婚して、家庭に入り、その人と子供に尽くしていく人生しか、わたしに出来ることはない、と思い込んでいたのです。

地方で仕事をしようにも、東京でのお給料の水準は望むべくもなく、こんなことなら仕事をしても仕様がない。

でも当座、とにかく自由になるお金を稼がないとと思い、年末の百貨店のアルバイトでもをしようと思い立ちました。

新聞の折込情報紙に掲載されていた人事部に電話をかけて、アポを取り、履歴書を書いて面接に出かけました。

その百貨店はずっとわたしたち家族には親しいもので、何かあるとそこでちょっとしたものを買い、人に送り、家族で食べ、楽しい記憶に繋がっている場所でした。
そんなところで仕事をすることになるかもしれないなんて、不思議な気持ちでその裏側、つまり事務所を訪ねました。

10年前のアルバイトの面接に、通された応接間で、彼と初めて会ったのです。
彼は人事部の人でした。


来年、子供が生まれる前のこの時間に、夫とのことを書いてみようかと思います。
全部とは行かないかもしれないし、思い出すのもつらいこともあると思います。
出来るだけ、自分のためにも書き残しておきたいな、と考えました。
ゆるゆると、わたくし事なのですが、書いていきたいと思うので、どうぞ気長にお付合いください

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妊娠生活・体の変化

2008-11-17 13:08:39 | ママになれるかな編
悪阻のために外出をほとんどしない夏が終わった。
9月のあたまからほとんど寝たきりだったので、大分悪阻が落ち着いてきた最近、外に出たら山が紅葉で色とりどりの美しい姿に変わっていた。
季節は確実にうつっていく。

来週で5ヶ月目に入る妊娠生活。
いわゆる「安定期」に入る。やっとここまできた

吐き気は大分軽くなったけど、外出には飴が手放せない
匂い、特に油物はてきめん。
まだ大丈夫、とは言えないかも。
今日もちょっと気持ち悪い
でもひどかった頃より大分良い。
なんといっても仕事をしないで家にいられるから、ありがたい。

悪阻が軽い人もいると思うけど、わたしは仕事しながらはムリだったなあ、と思う。夫に感謝だ。
年齢のせいもあるだろう。とにかくムリできない。

このまま一生、トイレの近くと、ベッドの上で過ごすのか・・・と思われたが、大分体力も回復してきて、それが嬉しい
料理にも精が出る。

それにしても・・・ここ数日、お腹が重い。
横向きに寝ていて、体制を変えるとお腹の中でなにかが移動している気がする
動きが「よいしょ」って感じになってくる。
それもそのはず。
お腹が出てきた。
去年の、わりとゆったりめのセーターを着てみたら・・・でもやっぱり「お腹出てる人」になってた。
これじゃあ小太りな人なのか、すごい微妙
もともとふわっとした服は好きじゃなくて、ウエストがちゃんと出るデザインのものばかり着ていたから、ほとんどの服は全滅
これからどうし・・・。

そしてもう一つ、驚きのバスト。ぼいーん
トップを測ってみたら、なんと100センチ、1メートルですぜ
そして自分史上こんな大きなビーチク、見たことありません
これで母乳が出たら、どんなことになっちゃうんだろう・・・。
でも助産師さんには「やわらかくて赤ちゃんが吸いやすそう」と褒められ・・・まあいいか。
おっぱいばいーん生活、始まる。

ボディショップのボディバターを大量買いしました。
それは乾燥対策。
今まで膝もかかともひじもつるつるお肌が自慢だったのですが・・・・。
かゆくてかゆくて
もう毎日お風呂上りに全身塗ってます。
それでも妊娠本に書いてあったりするように「肌着の縫い目もかゆくなる」
ああああ
痒いのよう
塗って塗って塗りまくれい!

妊娠してから思うのは
「自分がこんなふうになるなんて・・・

もうマタニティの下着じゃなくちゃ、だめです。
このでかいこと・・・もう誰ともロマンスは生まれない・・・

これからも、体の変化はたくさん出てくるようです。
しかしベビが元気なら、それでいいか
そう思っています。
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