魔法が解けたそのあとで

結婚、出産、育児、介護、お仕事。来た球を打ち返す、毎日のつれづれをつづりました。

妊婦生活・悪阻について。

2008-10-27 11:09:25 | ママになれるかな編
妊娠してから、悪阻もありほとんど外出していないわたし。

日用品の買い物も、一時間の外出が限度もうふらふらである。

「今まで出来ていたことができなくなる」ということは、すごいストレスだ。
年老いていくと、こういう気持ちになることが多いんだろうなあ、と思う。
思うように体が動かない。
亡くなった緒方拳さんは「老いとたたかわない」と寄り添っていく、共存していくことだ、とおっしゃっていたそうだが、そういう心境で妊娠生活も送りたいと思う。

朝起きて、(たまに起きれないときもある)夫の朝食を用意し、送り出したら洗濯物を干して掃除機をかける。
これだけでくたくたである
ひどい時は掃除機かけは二日にいっぺん、洗濯物は夫が干してくれていた。

臭いがだめ。
洗剤の臭い、肉の脂っこい臭い、夫の臭い。
こみあげてくる悪いんだけど・・・。

夕飯だけはと思って作り出すが、一度作れなかったときがあった。
一度、カレーを作るときに肉を炒めていて吐き気がして、作った後に吐いた
夜、吐き気がすごくて、飴をなめながら寝た。
水分を摂らないといけないので、夜4,5回トイレに起きる。
体温が高くなっているので、寝苦しくてよく眠れない。

昼、寝てしまうと夜眠れない。夜は気持ち悪いので横になれない。

いろいろあったが、なかには水も飲めなくて入院する人もいるのだから、わたしはまだ軽いのだろう。
しかしつらい。

そして一番は理解が得られないことだろう。

経産婦といえど、悪阻が全くない人もいるし、これは個人差が大きいため、一概には較べられないし分かってもらいづらいだろう。

義母は「コンビにもあるんだし、ご飯なんていいのよ今は大事な仕事しているんだから・・・」と義実家に顔を出さないことも気にせず、慰めてくれる。

実母からは「病気じゃないんだから・・・・おかしいんじゃないの?自分のときはもっと大変だった」などとくどくど言われ、いまや胎教に悪いので、音信を絶っている
夫が比較的家事を手伝ってくれて、寝ていてもいいよ、というのが気に入らない・・・というか、自分より恵まれているわたしたちに対して妬む心が彼女にはある。
不思議なことだが・・・それは自分の産んだ子どもにさえ、幸せに嫉妬する。
それなので、今は実家とはなるべく接触しないようにしている。

夫は・・・。
洗濯が好きなので、積極的に洗濯をして、干す。
片付けもしてくれる。
でも料理はできない・・・。
具合が悪くても「じゃあラーメンでいいよ」とか「俺は適当に食べるから」という間違った思い遣りをしてくれる。
ラーメンでも作らせるのかい・・・そして自分が良いだろうけど、わたしのご飯は?
結構こういう旦那さんが多いらしい

しかし、一番困るのが、具合が悪いのに自分のそばにいさせようとすること。

夕飯をやっとの思いで作り、「悪いけど横になるね」と寝室へ行こうとすると。
「僕さみしい」

・・・

それでも具合悪いので、振り切って寝る。
そうすると食べ終わってやってきて、自分も隣に寝る。
もちろん、後片付けはしていない。

そして「こっちにきて、そばにくっついて

・・・

気持ちが悪いと、一番楽な体制を探してそれでじっとしているしかない。
それなのに、自分の方に寄ってこい、と強要する。

「寂しいんだよ、くっついて

お前はもうすぐ40だろうが

以前、あまりに肩がこってしまい、「悪いけど肩揉んでくれる?」と頼んだら、乳、そして尻を揉まれ、怒ったことがあったこのエロ男爵。

でも、妊娠中の具合の悪い奥さんに対してくっついて欲しい、と甘える旦那さんって多いらしい。

下の子ができると、上の子が赤ちゃんがえりしてしまうというのは聞いたことがあるが、これってどうなのよ?

男はいつまでたっても子どもだなあ・・・と思う。

あまりに出来ないことが多く、使い物にならないわたしに対して、夫が怒ったことがあったが、
「今は普通じゃないから、できないんだよ」
とよくよく言い聞かせて、やっと理解してくれるようになってきたようだ。

おそらくもう少ししたら、この具合の悪い期間も終わるだろう。

本当に、妊娠初期は具合が悪い。
みんなあまり多くを語らないが、「悪阻と陣痛、どっちがつらい?」という質問に対して、
「陣痛は終わりがあるつらさだからいいが、悪阻はいつ終わるか分からないから、悪阻の方がつらい」
という意見が多数であることから、男性は自分の子どもを宿している女性に対して、そして妊娠中のすべての女性に対して、いたわりの心をもって接してほしい。
それから、甘えるのもちょっと我慢して欲しい。

わたしの悪阻も、多分終盤を迎えているだろうと思いたい。
炭酸、飴、じっくりコトコト煮込んだスープがわたしの助けだった。
30分も立って夕飯を作れないほど減退した体力、これから元に戻るか、甚だ不安ではある

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いのちの器。

2008-10-25 18:08:11 | ママになれるかな編
めっきり秋の気配ですね

「リツコの結婚できるかな?」で始まったこのブログ、「リツコの結婚できました」に進化しましたが、また状況が変化しました。

順調にいけば、5月にベビーが誕生します
今、4ヶ月目に入ったところなので、ご報告させていただきました。

この二ヶ月あまり、悪阻が始まり、人生でこんなに自分の体が思うようにならないことがあるのだ・・・と思い知って過ごしております。

8月末に妊娠が判明してから、そろーりそろーりと生活し、ほとんど寝たきり。
3月に一度、残念だったこともあり、もう慎重に慎重に過ごしています。

今は大分眠気も治まりましたが、一時は一日のほとんど寝ている・・・という状態で、自分でもどうにもできなかった

悪阻で何も食べられず入院する人もいるなかで、わたしはそんなにひどくはないのだろうと思いますが・・・つらいですね、悪阻。

しょっちゅう吐いている、という訳ではないのですが、ある朝起きた途端に感じた気持ち悪さがいつ来るか分からない、スリルに満ちた日々・・・。

そろそろおさまる頃のようですが、今は頭痛や体の痒み、胃が持ち上げられるような不快感と、新たな症状が次々と繰り出されている毎日です


前回流産をした時、わたしは雪かきをしたり、歩いて寒い中買い物に行ったりしていて、今から思うとなんて無知だったんだろうと自分を責めました。
初期の流産は赤ちゃんの問題、とは言うけど、わたしは「あの時あんなことをしたからだ」ととても後悔した。
今回、この子を授かった時、自分はこの赤ちゃんが生まれてくるための器だと思おうと決めた。
あちらの世界から、女性の体を通って新しい命が生まれてくる。
わたしの体はそのパイプなのだ、と思った。
命の器なのだから、そっとそっと過ごさないといけないのだ。

そう思ったら自分がどう動かなきゃいけないかなんとなくイメージできた。

若い人や丈夫な人は無理しても大丈夫!という人もいるだろう。
でもわたしは年齢も高いし、体も頑丈というわけでもないし、体力にも自信が無い。そして初産である。不安要素いっぱいである

そうすると高いヒールの靴をはけないことも、カラーリングをしないことも、食べ物や飲み物の制限も、ロング・ドライブも、新婚旅行も、長風呂も、代謝が良くなって体がべたつくことも、体温が高くてよく眠れないことも、腹巻をすることも、体型が変わってきてびっくりすることも、つわりも我慢できるようになった。
今はほんとに外出を極力しないようにしている。
毎日の買い物も、夫が休みの時にまとめて車を出してもらっている。
友達に会いたかったら、家に来てもらっている。
義理のあることも断っている。
疲れたらすぐに横になるし、横になれるように行動を限っている。
車も極力乗らないようにしていて、義実家にも2ヶ月行っていない。
もちろん遠い実家にも行っていない。
申し訳ないけど、今は許して欲しい。

とにかく、今は「器」なのだ。
他の人はおそらく大丈夫なこともあると思う。若い人なら全然大丈夫!ってこともあるだろう。
あくまで、わたしはそうしよう、と決めた。
一生のうち、ほんの少し。
かっこ悪くても我慢できる。

一度失ったあのつらさを、わたしはもう一度は耐えられないと思う。
わたしだけじゃなく、夫も我慢してくれている。
赤ちゃんを、この手に抱くために2人で頑張ろう。
今は赤ちゃんを毎日少しずつ培養するのが、わたしの仕事なのだ。

そう思って過ごしている。
もちろん出来ないこともたくさんあるし、思うように体が動かないつらさ、これからの生活の不安があって、時に夫にあたったりしている
今は、とにかくこれが最優先。

このブログを始めた時のわたしから、ずいぶん変化してきたと思う。
遅々とした、のんきな人生を送ってきたわたしだが、これから違うステージに入ろうとしているんだなあ、と思います。

これからは「リツコのママになれるかな?」というタイトルで、妊婦生活や日々思うことを綴っていこうと思います。
これからもどうぞよろしくお願いします


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「ハチミツとクローバー」

2008-10-16 01:38:01 | 本・映画・テレビのこと

今更ながらですが。
羽海野チカさん作の漫画「ハチミツとクローバー」全10巻。
すごく好きで、キューティーに掲載されていた頃から読んでいて、あれよあれよという間にアニメ化・映画化・ドラマ化された作品です。

「全員片想い」のコピー通り、全員片想い・・・。
切ないとこです。
5人の美大生とその周りの大人の物語。
しばらく手に取ってなかったんだけど、なんでこんなに好きだったんだろう・・・と思い、読み返してみました。

片想いって、どんな人も1度はしたことあると思うのですが。
主人公・竹本くんは同じく美大生の天才といわれるはぐみと会い、恋に落ちる。
でもその恋は、意外な結末で終わる

「うまくいかなかった恋に、意味はあるのか。
 消えていってしまうものは、無かったものとおなじなのか」

片想いがやぶれた時、こう思った人はいるのではないでしょうか。
わたしも思いました

「この想いはどこにいくのだろうか?
 かなわなかったこの恋に意味はあるの?」

最初は青春ギャグ漫画みたいな感じでありましたが、後半俄然面白くなってきたのが「人が生きる意味」「人生の使い方」というテーマがからんできてからです。

まったく見た目はコロボックルのような小学生に間違われるようなはぐみが、「絵を描く」「ものを創る」ことに対して天命のようなものを持って生きている。
そのはぐみを好きになった竹本君も、自分の進む道、生きる目的を徐々に見出していく。

「恋愛」っていうことばは軽いように思えてしまいます。
主要キャラクターは本気で人と関わって行きます。
それは「ただ好き」というものでは済まされないような、重いものを背負った人間を、その荷物ごと受け止めて背負おう、という覚悟・・・。

自分の過失で夫を亡くし、すべての片をつけたら夫のあとを追うつもりの女性を好きになった真山。
その真山をずっとずっと見つめて、片想いしているあゆみ。
そのあゆみを好きになったものの、どんどん踏み込んでいってその気持ちごと受け止める覚悟を決める野宮。
はぐみのために自分の人生を差し出す決意をした花本先生。
その気持ちに応えるはぐみ。
はぐみを愛している、同じく天才の森田。

面白キャラに彩られておりますが、なかなか重い物語なのです。

うまく言えませんが~

最初はひとめぼれから始まった竹本君の恋。
でもはぐみのすべてが、彼に問いかけ続けた。
あなたはだあれ?(僕は誰なんだ?って)
必死で何かを探しつづけてたはぐみが、竹本君に問いかけていたもの。

自分の進む道を見つけ旅立つ竹本君に、最後にはぐみからありったけの幸せをこめた贈り物。
それをつかみながら涙を流す竹本君。

「かなわなかった恋に意味はあるのか?」
「今ならわかる。あったんだよ ここに」
「はぐちゃん おれは君を好きになってよかった」

ここで物語は終わる。

わたしも「この恋に意味はあったのか?」とむなしい気持ちで考えたことがたくさんあった。
竹本君みたいに「あったんだよ」と思えたこともある。
それは自分がどのくらい相手に関わりたい、深く人生に交わりたいと思ったかに比例するような気がする。
相手を想う事で自分が見える。
自分は何を求めているのか、どうなりたいのか。それが見えてくる。
いろいろ得たことがたくさんあった。そう思える恋がある。
たとえかなわなくても。

「ハチミツとクローバー」、未読の方は一度読んで見てほしいな。

ちなみに、当時夫に片想い中だったわたしはあゆみに思いっきり感情移入して、涙していたものです

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迷い。

2008-10-04 11:47:05 | 結婚できました編
昨日、わたしの仲良しのお友達であり、夫の同期でもあるアヤナが遊びに来てくれた

アヤナは今9歳年下の彼と、4歳年下の元彼と迷い中の30代前半のシングル。

時々、経過報告をしにうちに来る夫もよく知っているので、気楽な関係。

お土産のシュークリームを食べながら話し込んだ。

アヤナはあまり結婚願望がない子。
小さい時、両親が別居している時期があって、男性に対して誠実さをすごく求めている。そしてあんまり「結婚っていいもんじゃない」って思っている。

わたしの仲良し3人のなかで、唯一トリを飾るはずのアヤナ。
アヤナの結婚はいつなんだろう?

若くてあまり女性に慣れてない若い今彼と、恋愛を楽しんでいる。
でも彼は最近「このまま付き合っても絶対結婚するとは言えないし、そしたら他の人と付き合うほうがアヤナの幸せなのかもしれない」と言ったりするらしい
気心が知れた前彼。
今はたまに友達のように週一回ご飯を食べに行ったりしている。
「即結婚っていうのはまだ考えれないけど、自分の方がずっとアヤナの将来を考えられる。」と言ったりするらしい

彼女はまだ恋愛を楽しんでいたい。
結婚したくないわけじゃないけど、あまり切実でもない。
でもキャリアを追求していく気はないから、いずれ結婚するだろう。
このまま仕事を続けることは出来るし、女性が多い職場だから、シングルで勤め続けても、肩叩きされるような会社ではないし。
そしたら、どうしよう?

そんな感じのアヤナ。

アヤナには決め手がない。

結婚する、しない。
今彼と将来を見据えてずっと付き合っていく。
元彼とよりを戻して結婚する。
仕事続ける、続けない。

大きな問題もない代わりに、決定的なこともない。

だから毎日けっこう楽しいから、このまま・・・という感じ。

可もなく、不可もなく。

う~ん。
わたしも、独身の頃って多少の違いはあってもこんな感じだったなあ~。
「決め手」がないから、決められないんだよなあ。
この人も、あの人も、いいところがある。それぞれ。
だけどなあ・・・って。

夫と結婚することは、物理的な理由で迷いはあったけど、「この人と一緒になる」ということはほとんど迷いはなかった。
まあ初めて会った瞬間、「この人と結婚できたら、こんな田舎でも頑張れるだろう」と思った人ですから

アヤナと買い物をしていたら、ばったり元同僚に出会ったのですが、もう子ども連れてました。その人は当時わたしが夫のことを好きで相談してた人だったのです。

夫と結婚したことを話したらすっごく驚いてました
そりゃあそうだろう・・・。いろんな意味で・・・(いまさらなぜ?どうやって?とかアンナ目にあったのに?とかさ・・・

夕飯を食べながら話していたら、夫も帰宅。
そこで前回のブログで出てきました、夫とわたしの共通の友人の話。
実はこの彼、アヤナの元彼。

アヤナと彼は入社してすぐに付き合い始め、すっごく仲良しでこのまま結婚すると思っていたくらいラブラブだった
アヤナは「ほんと、彼は最高で、他の人なんてまったく見えてなかった。すっごい楽しかった。」とよく語るほど。

でもふたりが別れたのは彼がアヤナに嘘をついたことから、アヤナは彼を信じられなくなってしまったから。
アヤナは今の彼の状況を
「人はやったことが自分にかえってくるんだよ」
と言う。
確かに・・・

彼の話は全社的に人が知るところとなっていて、みんな彼に同情的だという。
だけど彼にはだれも何も言えない・・・という感じらしい。

夫はアヤナに
「お前、あいつにちゃんと言ってやれ」
とか言ってる。
アヤナは彼の奥さんを許せない、憤懣やるかたない気持ちらしい。
面白い子だ彼女のそんなとこが好きだ。

もう、アヤナと彼はよりを戻すことはないだろう。
けどアヤナは彼に幸せになって欲しいと思っている。

どうするんだろうなあ、アヤナも彼も。

そんなアヤナに、ショーコもユウコも4人で久々に会って近況を報告しあった時に、
「結婚するなら家事してくれる人が絶対いいよ!」
と猛烈にアドバイスしていた・・・切実・・・




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