こんばんは。
お久しぶりです。
暑い夏もようやく終わりましたね。
わたしにとっては、母を亡くしてからちょうど一年。
母がいなくなった季節がめぐり、いろいろなことをふっと思い出してつらくなる夏でした。
病院に続く坂道、病室の窓から見えた花火、壁にとまっていた蝉、ストレッチャーで地下に運ばれていく母の姿。
それは家族みんなが感じたことで、それぞれにつらい想いを持って、じりじりと過ぎた一年でした。
そしてようやく、父が納骨すると決め、夏に親族と一緒に母をお墓に納めました。
母を偲ぶ会を母の故郷で行い、そのあと実家に行き、みなで母をおくりました。
母の骨壺をお墓に納めようとしたその時、いつも慎重な姉が、骨壺の蓋を落としてしまったのです。
蓋は割れてしまいました。
ふと
「母はこの墓に入りたくないのかな」
などと思ってしまいました。
母にとっては全く血縁のない人ばかりのお墓。
わたしも、以前義両親が墓を購入して
「リツコさんもここに入るのよ」
と言われたとき、ぞっとしたことを思い出しました。
私にとって他人ばかりの墓に、死んでからも一緒に入る…
その時はそんなに義理両親とは不仲ではなかったのですが、もやっとしたことを憶えています。
あー別れて良かった!
最期に抵抗するなんて、母らしいな…なんて思いながら、新しい骨壺に納めて納骨しました。
それから父は、お寺を通るときは必ずお墓に寄っているそうです。
「今までお墓に寄ろうなんて思わなかったのにな」
と笑う父。
一ヵ月に10日はこちらのマンションに来ているのですが、ロクなものも食べてないんでしょう、人とも話していないのでしょう、なんだか口を無意識に動かして舌打ちみたいにするようになってしまいました。
こちらで話していると、だんだん減ってくるのですが。
咳は、漢方薬が三か月たち、徐々に効いてきたのか、息切れしなくなってきたそうです。
咳き込むことも減って、楽になったかな…と思いますが、食事中必ず一回はむせこむことがあり、誤嚥しやすくなっているんだろうなと思います。
冬になれば、半年ちかくはこちらにいることになるので、今からやきもきしています。
去年の冬のはじめ、私と娘は逃げてきました。
その季節が巡ってきます。
あの寒い土地での冬の始まり、自転車に乗ってあたたかな日差しのなかを幼稚園に急いでいた道、
制服を着た小さな娘の手を引いて歩いていた肌寒い朝、娘のお稽古に急ぐ車内の匂い、
いろいろなことがフラッシュバックします。
どうしようもなく、感情に流されそうになることがあります。
でも、今こうしていられて、本当に良かった。幸せだ、と思います。