その後、わたしは三日夕飯を作らず、夫の世話を一切しませんでした
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起き上がる気力もなく、食事もほとんど摂らず、2キロ痩せました。
赤ちゃんには申し訳ないことをしたと思います。ほんとに可哀相だった
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三日たって、夕飯を作って夫を待ちました。普段通りの日々が始まりました。
夫のことは、
「こんな人なんだ」
と思うようになりました。
あきらめでもなく、冷めたのでもなく、単に「こういう人なんだ」と。
育ってきた環境も、親も違うのだから、感じ方や接し方が違うのは当たり前なんだ。
交際期間が短かった分、知らなかった面がたくさんあり、3歳年が上でも男の人は結構こどもなんだ、と分かりましたし。
出勤前に話した時間は、約1時間くらいでした。
夫は謝って出勤していきました。
「ここにいたくなかったら、元に住んでたマンションでお姉ちゃんのそばに帰ってもいいよ」
と言いました。
「気持ちがなくなってしまったのは仕方ない」
とも。
メールで
「再会したリツコが、僕が出会った女性の中で一番だった。素晴らしい愛情を僕に注いでくれた。
もう僕への愛情がなくなってしまったとしても、しようがないじゃなくて、今後そんな気持ちにさせないようにしなければならないよね。
傷つけてしまったことは本当にすまなかった。結婚してからの日々でよかったと思えるように、これから頑張ります。」
と送ってきました。
夫は優しい人だと思います。
夫はわたしを大切にしてくれていると思います。
話せば理解する努力をしてくれる人だと思います。
ただ、とても無邪気な人なんだと思います。
わたしと違って。
とても幸せに、とくに、お母さんに無条件に愛されて、どんなことでも受け入れられて、許されて育ってきた人なんだと思います。
幸いなことに、ほとんどの女性が、同じように彼を扱ってきたのだと思います。お母さんほどではなくても。
そして今、彼はお母さんと同じように、自分を愛して許してくれる妻を手に入れたと思っていたのでしょう。
でも、そんな人はいないんだと思います。
それは、わたしが「自分の両親のように」わたしを愛してくれる夫を求めても、そんな人はいないように。
夫と自分は違うのだ。
そういうことがほんとに分かってなかったのは、わたし。
人は同じではない。
ひとは一人で生まれて、ひとりで行く。
どこまでいってもそれは変わらないんだと思います。
たとえ夫婦になったとしても。
それをふまえた上で、夫と今後夫婦としてやっていくことを考えていけば、と思います。
とても冷たい夫の一面を、今回も見ました。
でも、それがひとというものなんだろうな、と思います。
夫婦ってなんなんでしょう。
どこまで分かり合えるものなのでしょう。
友達にちょっと話したら、
「それは恋人から家族になったんだよ」
と言われました
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なるほど。
今も、夫に対する気持ちはちょっと変化したまま、戻っていません。
冷静に、見ています。
「こんな人だから、こうしていかないと」
という気持ちで見ています。
それは、考えてみたら
「こどもが生まれたら、家族として共同体としてやっていかなくてはいけない」
という準備なのかな、とも思いました。
ほんと、触るのもいやだったけど、今はそこまでではなく、普通に接しています。
「夫が一番好き
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だったら、悪いことはないけど
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あながち、妊娠したことが今回の気持ちの変化とは無関係ではないと思います。
妊娠中のブルーってあるみたいだしね。
なんにせよ、わたしたち夫婦も、違うステージに上がったようです。
追記
出産まであと二ヶ月足らずになりました。
しかし、ふたりの間にあったことを思い出す作業が、意外にもつらく、思わぬ余波もあったりして
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胎教に悪い~
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