この作品は、南フランスのプロヴァンス地方に夫婦で移住した
イギリス人の作家、ピーター・メイルが、家を買い、ご近所と
の触れ合いやさまざまな出来事を綴った「南仏プロヴァンスの
12ヶ月」というエッセイ本の第2弾にあたり、また例のごと
く、あとがきを読んで、じつはこれが続編と知ったのでありま
して、この『南仏プロヴァンスの木陰から』を読み終えるやい
なや、本屋に「~12ヶ月」を買いに行ったのです。
プロヴァンスに住む人々、美味しい食材、それらを使った料理、
ワインなどの酒、厳しくも優しい雄大な自然、などなどを、ユー
モアをまじえた語り口で、興味をそそられます。
もともと、イギリスやアメリカに住んでいたときに、ちょくちょく
プロヴァンスに旅行で訪れていて、いつかここに住みたいと願って
いたようで、しかし、英語圏の人たちが学校で習ったフランス語と
この地域で話されているフランス語とはかなり違うらしく、また、
日本と負けず劣らずの、さまざまな手続きが、書類書類で繁雑に
なっていて、暮らし始めるには順調とはいかなかったようです。
それでも、ご近所さんや、レストランの店主とシェフ、知り合い
などとの交流で、だんだんと生活にも慣れてゆき、都会生活では
味わえない、「不便を楽しむ」といったことが、とても魅力ある
ように思えてきます。
前作「~12ヶ月」が世界中で大ヒットとなり、一大プロヴァンス
ブームが巻き起こり、メイルの家には本を読んだという人がしじゅう
ひっきりなしに訪れるようになって困っている、といったことが
書かれています。それと、別荘が増え、ホテルができて、畑が潰され
テニスコートになる、といった観光地化に、本人もその一因はある
と感じているようです。
なんだか、一時の「北海道移住ブーム」が頭をよぎりました。北海道
もプロヴァンスも、冬が終わってから秋口までは、とても快適、つき
抜けるような青空で、ああ、住みたいなあと誰もが思うでしょうが、
じつは一年の半分くらいは、北海道は雪、極寒。プロヴァンスは遠く
ロシアから吹いてくるミストラルという寒風が吹き続き、それに耐え
きれなくて断念、という人も少なくありません。
しかし、そういった厳しい自然で育ったからこそ、食材が美味しいの
でしょうし、快適な季節を思い切り楽しめるのです。
「楽しい」ことと「楽(ラク)」は違う、ということを、あらためて
考えさせてくれますね。
イギリス人の作家、ピーター・メイルが、家を買い、ご近所と
の触れ合いやさまざまな出来事を綴った「南仏プロヴァンスの
12ヶ月」というエッセイ本の第2弾にあたり、また例のごと
く、あとがきを読んで、じつはこれが続編と知ったのでありま
して、この『南仏プロヴァンスの木陰から』を読み終えるやい
なや、本屋に「~12ヶ月」を買いに行ったのです。
プロヴァンスに住む人々、美味しい食材、それらを使った料理、
ワインなどの酒、厳しくも優しい雄大な自然、などなどを、ユー
モアをまじえた語り口で、興味をそそられます。
もともと、イギリスやアメリカに住んでいたときに、ちょくちょく
プロヴァンスに旅行で訪れていて、いつかここに住みたいと願って
いたようで、しかし、英語圏の人たちが学校で習ったフランス語と
この地域で話されているフランス語とはかなり違うらしく、また、
日本と負けず劣らずの、さまざまな手続きが、書類書類で繁雑に
なっていて、暮らし始めるには順調とはいかなかったようです。
それでも、ご近所さんや、レストランの店主とシェフ、知り合い
などとの交流で、だんだんと生活にも慣れてゆき、都会生活では
味わえない、「不便を楽しむ」といったことが、とても魅力ある
ように思えてきます。
前作「~12ヶ月」が世界中で大ヒットとなり、一大プロヴァンス
ブームが巻き起こり、メイルの家には本を読んだという人がしじゅう
ひっきりなしに訪れるようになって困っている、といったことが
書かれています。それと、別荘が増え、ホテルができて、畑が潰され
テニスコートになる、といった観光地化に、本人もその一因はある
と感じているようです。
なんだか、一時の「北海道移住ブーム」が頭をよぎりました。北海道
もプロヴァンスも、冬が終わってから秋口までは、とても快適、つき
抜けるような青空で、ああ、住みたいなあと誰もが思うでしょうが、
じつは一年の半分くらいは、北海道は雪、極寒。プロヴァンスは遠く
ロシアから吹いてくるミストラルという寒風が吹き続き、それに耐え
きれなくて断念、という人も少なくありません。
しかし、そういった厳しい自然で育ったからこそ、食材が美味しいの
でしょうし、快適な季節を思い切り楽しめるのです。
「楽しい」ことと「楽(ラク)」は違う、ということを、あらためて
考えさせてくれますね。