当ブログの自己紹介にもありますがただ今大学生(通信制)でして、3年前の秋入学ですのでまだ3年生なのですがスケジュールは春入学に合わせなければならず、つまり履修期間は4月〜2月(初年度のみ10月〜)で、進級を希望する人は学年末の2月に次年度の履修科目の登録をする、ということになります。よって、今はまだ3年生なのに4年生の科目を受けているというメンドクサイ状態ではあるのですが、面白いのが、このままちゃんと卒業要件である単位を取得すれば来年の秋(9月)には卒業できますが、その翌年の3月に卒業つまり半年の履修期間延長ができるのです。もちろんその期間の学費は無料。どうせタダなら半年間大学生を満喫しましょうかね、といってもキャンパスライフはほぼ無縁ですが。
はじめてあの娘に出会った朝は 僕は二十歳でまだキャンパスも春。
さて、東川篤哉さん。
スーパーに勤めていて発注ミスでクビになった橘良太は地元の神奈川県川崎市の南武線沿いに戻って「なんでも屋」をはじめます。ある日、以来の電話が。今度の土曜日の夜、3時間ほど力を貸してほしいというのです。なんとその報酬3万円、つまり時給1万。いちおう「犯罪以外は何でも受ける」と宣伝はしていますが、大丈夫なのか。最寄りの武蔵新城駅から南武線に乗って武蔵溝ノ口へ。今回の依頼人である篠宮龍也から聞いた住所に着くと豪邸が。龍也の父の篠宮栄作は有名な画家で、龍也も画家。で、その依頼とは、ヌードのデッサン。終わりかけた頃に突然女性の悲鳴が。地下の栄作のアトリエに入ると、頭から血を流して倒れている栄作が。この事件に関わった良太ですが、別件の依頼でまた溝ノ口へ。そこで出会った名探偵夫婦の娘、綾羅木有紗という10歳の女の子の子守りをすることに。ところが有紗は近所で起こった有名画家の殺害事件の関係者の中に良太がいた事を調べていて、事件現場に連れて行ってほしいと・・・という「名探偵、溝ノ口に現る」。
次の依頼はまたしても綾羅木家からで、今度は有紗に武蔵溝ノ口から分倍河原まで電車で行って分倍河原駅の近くの喫茶店で有紗の父親の知り合いに原稿を渡してきてほしい、良太はその「見守り」をする、というもの。喫茶店にすでにいた中崎という男に原稿を渡したのですが、その帰り、ベンチで女の人が死んでいるという噂を聞き、その後警察が有紗のもとにやって来て詳しく話を聞きたいというのです。じつはそのベンチで死んでいた女性というのは中崎の浮気相手で・・・という「名探偵、南武線に迷う」。
ある日「なんでも屋タチバナ」に女性の依頼人が。内容は浮気調査で、依頼人の夫はパチンコ屋やゲームセンターを運営してる会社の社長で、妻が出かけている間に浮気相手を家に連れ込むかもしれないのでその証拠を掴んでほしい、というのです。そして、依頼人の母の友人という設定で良太と有紗が家に泊まることになったのですが、翌朝、夫が起きてこないので部屋に入ると頭から血を流して・・・という「名探偵、お屋敷で張り込む」。
今度の依頼は、地元商店街の草野球チームのメンバーが足りないから出てくれ、というもの。良太が助っ人に入ったチームは惜しくも負けますが、なんと今度はその試合の対戦相手から助っ人として呼ばれることに。試合開始のだいぶ前にグラウンドに着いてしまった良太は、マウンド付近で人が倒れていることに気付きます。近寄ってみるとその人物は今日の良太が入るチームの監督だったのです・・・という「名探偵、球場で足跡を残す」。
東川篤哉さんの作品は基本オフザケ満載なのですが、ミステリやアクション、サスペンスが好きな人が思わず「ニヤリ」とするネタを盛り込んで来るのでその部分が楽しみでもあります。まずタイトルがそうですね。あと有紗の親が依頼があって出かける事件の内容が「アレじゃねーか」と思わずツッコミたくなります。