なんか時代小説が読みたくて本屋へ行き、でも買おうとしてた目当ての
作家の本が無くて、でも手ぶらで買えるのもなんだなということで、ど
うせならまだ読んだことの無い人の作品でも、と買ってみました。
裏表紙の解説に「選考委員満場一致でオール読物新人賞を受賞した・・・」
とあり、おお、これは面白そうだと期待大。
主人公の伊三次は幼くして両親を亡くし、実姉の嫁ぎ先にお世話になり
ます。その姉の夫というのが髪結いで、伊三次は義兄の弟子に。
しかしきつい修行に耐えられず家を飛び出し、当時はご法度だった
「忍び髪結い」をやって捕まります。
そこで同心の不破友之進に助けられ、それから不破の手伝い、下っ引き
のようなことをやりつつ、流しの髪結いをやって、いつの日か自分の店
持ちたい、というキャラ設定。
伊三次にはお文という深川芸者の恋人がいます。しかし今の伊三次には
お文に芸者を辞めさせて夫婦になるだけの金がありません。
「もうちょっと待ってくれ、いつか店を構えたらその時は・・・」
という状態。
表題作「幻の声」は、ある呉服屋の娘を誘拐、身代金を要求した犯人
の男が捕まります。しかし、真犯人は私だと男の情婦が罪を被ろうと
します。その女は元芸者の駒吉。
伊三次はお文に駒吉のことを聞きます。するとかつて深川で「小染」
という名前で芸者をしていて、あまり評判は良くなかったとのこと。
駒吉が男を庇って嘘をついているのは明らかなのですが、そこまで
するほどの男とは思えず伊三次も不破もそこが分かりません。
その理由とは・・・
「暁の雲」は、日本橋の塩魚問屋「魚花」の主人が酔って舟から落ちて
溺死します。それを聞いたお文は驚きます。
というのもその主人のお内儀というのが、かつてお文のお世話になった
先輩の芸者だったのです。
伊三次と不破の話を聞くと、お内儀が主人を川に突き落としたのでは、
というのですが・・・
「赤い闇」は、不破の隣の家に住む、役人の村雨弥十郎から話しかけられ
ます。村雨家とは挨拶をする程度で、弥十郎とは小さい頃から知って
いますが格別親しいわけでもありません。そんな弥十郎から相談があると・・・
「備後表」は、伊三次が小さい頃にお世話になった畳職人のお婆さんが、
自分の拵えた畳表を見てみたいといいます。が、高級品の備後表の
の納入先が大名の奥座敷など、とても「見せて」と言えるようなものでは
ありません。そこで伊三次は・・・
「星の降る夜」は、伊三次が家に帰ると、何者かに荒らされた形跡が。
なんと三十両が無くなってます。その大金は、自分の店を構えるために
コツコツ貯めていた金だったのです。さらに着物も獲られて、伊三次は
質屋を廻り着物を探します。すると、不破の岡っ引き、留蔵の手下が
着物を質屋に持ち込んだと・・・
十両以上を盗めば当時は死罪。不破からも留蔵からも許してやってくれと
頼まれます。そこで伊三次は・・・
この作品はシリーズ化していて、1巻を読み終わってすぐに2,3巻を
買いに行きました。つまり、面白かったです。
読み終わって調べて知ったのですが、テレビドラマ化もされたんですね。
見たかったなあ。
作家の本が無くて、でも手ぶらで買えるのもなんだなということで、ど
うせならまだ読んだことの無い人の作品でも、と買ってみました。
裏表紙の解説に「選考委員満場一致でオール読物新人賞を受賞した・・・」
とあり、おお、これは面白そうだと期待大。
主人公の伊三次は幼くして両親を亡くし、実姉の嫁ぎ先にお世話になり
ます。その姉の夫というのが髪結いで、伊三次は義兄の弟子に。
しかしきつい修行に耐えられず家を飛び出し、当時はご法度だった
「忍び髪結い」をやって捕まります。
そこで同心の不破友之進に助けられ、それから不破の手伝い、下っ引き
のようなことをやりつつ、流しの髪結いをやって、いつの日か自分の店
持ちたい、というキャラ設定。
伊三次にはお文という深川芸者の恋人がいます。しかし今の伊三次には
お文に芸者を辞めさせて夫婦になるだけの金がありません。
「もうちょっと待ってくれ、いつか店を構えたらその時は・・・」
という状態。
表題作「幻の声」は、ある呉服屋の娘を誘拐、身代金を要求した犯人
の男が捕まります。しかし、真犯人は私だと男の情婦が罪を被ろうと
します。その女は元芸者の駒吉。
伊三次はお文に駒吉のことを聞きます。するとかつて深川で「小染」
という名前で芸者をしていて、あまり評判は良くなかったとのこと。
駒吉が男を庇って嘘をついているのは明らかなのですが、そこまで
するほどの男とは思えず伊三次も不破もそこが分かりません。
その理由とは・・・
「暁の雲」は、日本橋の塩魚問屋「魚花」の主人が酔って舟から落ちて
溺死します。それを聞いたお文は驚きます。
というのもその主人のお内儀というのが、かつてお文のお世話になった
先輩の芸者だったのです。
伊三次と不破の話を聞くと、お内儀が主人を川に突き落としたのでは、
というのですが・・・
「赤い闇」は、不破の隣の家に住む、役人の村雨弥十郎から話しかけられ
ます。村雨家とは挨拶をする程度で、弥十郎とは小さい頃から知って
いますが格別親しいわけでもありません。そんな弥十郎から相談があると・・・
「備後表」は、伊三次が小さい頃にお世話になった畳職人のお婆さんが、
自分の拵えた畳表を見てみたいといいます。が、高級品の備後表の
の納入先が大名の奥座敷など、とても「見せて」と言えるようなものでは
ありません。そこで伊三次は・・・
「星の降る夜」は、伊三次が家に帰ると、何者かに荒らされた形跡が。
なんと三十両が無くなってます。その大金は、自分の店を構えるために
コツコツ貯めていた金だったのです。さらに着物も獲られて、伊三次は
質屋を廻り着物を探します。すると、不破の岡っ引き、留蔵の手下が
着物を質屋に持ち込んだと・・・
十両以上を盗めば当時は死罪。不破からも留蔵からも許してやってくれと
頼まれます。そこで伊三次は・・・
この作品はシリーズ化していて、1巻を読み終わってすぐに2,3巻を
買いに行きました。つまり、面白かったです。
読み終わって調べて知ったのですが、テレビドラマ化もされたんですね。
見たかったなあ。