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1997年/フランス=ルーマニア/101分
監督・脚本・音楽:トニー・ガトリフ
出演:ロマン・デュリス/ローナ・ハートナー/イシドア・セルバン *goo映画
私の中で監督・脚本・音楽:トニー・ガトリフ&ロマン・デュリスといえば「愛より強い旅/EXSILS」、そしてトニー・ガトリフ&ロマといえば「ラッチョ・ドローム/Latcho Drom」
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題名の「ガッジョ・ディーロ/Gadjo dilo」とは「よそ者」という意味。フランス人のステファンが父親の残した一本のテープを頼りにルーマニアのロマの村にやってくるところから話は始まる。全編を彩るロマの音楽にまたまた心奪われる。そして、ロマの人々とルーマニアの人々との関係にロマの人々の抑圧された歴史を垣間見る、苦しい。ラッチョ・ドロームで切々と差別を歌っていた人々の心情がより鮮明にこちらに迫る。
ところで、ステップを踏みながら緩い踊りを踊っている場面を見てバルトークをハンガリー人の先生について習っていた時の事を思い出した。「ルーマニア民俗舞曲」の最初のレッスンの時「この踊りは、こう~」と全部の舞曲について先ずステップを踏んでみせて下さったのだが、それがこの映画で見たステップと何となく似ていた気がするのだ。ルーマニア人とロマの人々、反目しあっていても、その音楽、ダンスはその反目を超えて影響しあっていたのだろうか、などと穿ったことを考えてしまった。
とにかく音楽と愛が主役の作品、素晴らしいです♪