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2006年/スペイン/90分
原題:Estrellas de La Linea
監督:チェマ・ロドリゲス
撮影:レネ・ソサ
出演:バレリア、メルシー、ビルマ、マリナ、カロル、チーナ、キンバリー、リネア・オールスターズのメンバーたち
グアテマラ・シティーの「線路(リネア)」と呼ばれる貧民街で働く娼婦たちがサッカーチームを結成し、社会問題を提起してゆく姿を追ったドキュメンタリー。サッカーチーム「リネア・オールスターズ」の戦いぶりとともに、メンバーを取り巻く境遇や日常生活、それぞれの夢を映し出す。~「Yahoo!映画」より
『中米グアテマラから届いた元気をもらえるドキュメント』というコピーだったが、それはある意味真実であり、そしてまたそれは束の間の夢、あとで気付けばまるで幻影だったのだろうか、春の淡雪のようにそれは在り、そして儚く消えていくものだったのだろうか。苦い哀しみが胸に残る。
彼女たちが「リネア・オールスターズ」としてサッカーをし活動した数ヶ月が過ぎた後、結局状況は結成前と変わらない現実なのだ。作品の中でメンバーが語る過去そして未来、子どもによせる夢がラスト・シーンでの現実とつきあわされて、観客は彼女らと共に一瞬の夢から一気に現実に引き戻される感覚を味わうことになる。
ただ、あの数ヶ月が、その後の彼女たちの現実の過酷さ、辛さを幾分かでも軽減するものになっていれば・・・とはかない希望を抱くのだ。
女性そして母性の悲しさ、強さとたくましさをひしひしと感じるドキュメンタリー
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