3階席は本当にお山の上から見ているような感じです。3階席の良い所は、舞台全体が一度に見渡せる所です。1階席で見るよりも視野が広がるので、細かい所にも目がいきます。そして役者さんの全身を遠くから見ると、足の動きがすごくよく分かります。1階席だと、あまりに近すぎて全体像がとらえにくいので。
1階席に座れない者の負け惜しみに聞こえますね
「文屋(ぶんや)」
文屋康秀…片岡仁左衛門(松嶋屋)
文屋康秀は歌人であり、また色好みとしても有名だった。
小野小町のもとへ忍んで行こうとやって来たが、官女に止められる。官女達とのユーモラスなやりとりや、思いを遂げられぬ様子などを軽妙に踊る。
仁左衛門さん初役の舞踊です。
2枚目も3枚目も、どんな役でも上手くこなす方だなと思います。
ごっつい官女は大迫力
いつもは立役の方達が官女になり、文屋に迫りますがはらいのけられます。そのやりとりが滑稽で、楽しい舞踊でした。
「京人形」
左甚五郎…尾上菊五郎(音羽屋)
京人形の精…尾上菊之助(音羽屋)
甚五郎女房おとく…中村芝雀(京屋)
彫物師の左甚五郎は、心を奪われている小車太夫に生き写しの京人形を彫り上げた。
この人形を相手に酒宴の真似事をしていると、突然人形が動き始める。しかし甚五郎と同じ動きをする人形。姿は小車太夫なのに、動きは男でぶっきらぼう。
そこで甚五郎は、以前拾った小車太夫の鏡を人形の懐へと入れる。途端に人形の動きは女らしくなる。
幕が開いて、京人形の大きな箱にビックリ
あの中に、菊之助さんが入っているんだろうなと、すぐに分かりました
女房おとく(芝雀さん)は出番は本当に少ないですが、夫が小車太夫に夢中で、自分を仲居扱いしても怒りもせず「あい、あーいー」と仲居の声で返事をした所にかっこよさを感じました。
甚五郎がいそいそと箱を開けると、菊之助さん登場
綺麗~
やっぱり若いって綺麗ですね。輝きがあって、3階から見てもその美しさは分かりました
紅白の市松模様の帯も、とっても可愛かったです
人形なのでもちろん動けませんし、まばたきすらできません。役者さんって、大変ですね。
しかし動き出すと、ギクシャクした動き しとやかな動きへと自由自在。菊五郎、菊之助親子の息もピッタリでした。
最後は甚五郎と討手の立廻りでしたが、色々な大工道具を使っての立廻りで、珍しく、おもしろかったです。
「曽根崎心中」
天満屋お初…坂田藤十郎(山城屋)
平野屋徳兵衛…中村翫雀(成駒屋)
油屋九平次…中村亀鶴(八幡屋)
天満屋惣兵衛…中村東蔵(加賀屋)
平野屋久右衛門…片岡我當(松嶋屋)
平野屋手代の徳兵衛と、遊女のお初は恋人同士。
しかし徳兵衛に平野屋主人久右衛門の姪と結婚させて店を継がせようという話が出てきた。徳兵衛はお初がいるからと断ったが、徳兵衛の継母が久右衛門から二貫目の金を借り受ける際、縁談を進めてしまった。そこで徳兵衛は改めて縁談を断り、継母から金を取り返すが、どうしても金が要るという友人・九平次に金を貸してしまう。
徳兵衛は、九平次に返済を迫るが、九平次は借金など知らぬと、逆に徳兵衛を公衆の面前で詐欺師呼ばわりしたうえ、散々に殴りつける。 信じていた男の手酷い裏切りであったが、死んで身の証を立てるより他に、身の潔白を証明し、名誉を回復する手段が、徳兵衛にはなかった。
徳兵衛は覚悟を決め、密かにお初のもとを訪れる。お初は、他の人に見つかっては大変と徳兵衛を縁の下に隠す。 そこへ、九平次が客として、お初のもとを訪れ徳兵衛の悪口をいう。徳兵衛は縁の下で、怒りに震えつつ、お初に死ぬ覚悟を伝える。
真夜中。お初と徳兵衛は手を取り合い、曽根崎の森へとやってくる。そして死んで恋を成就させるのであった。
1953年(昭和28年)8月に初めて扇雀としてお初をしてから、今月の顔見世千穐楽で、上演1252回になるそうです。まさに新 藤十郎さんのあたり役です。
さすがに役が見にしみついていて、お初そのものでした。
今まで演じた回数がそうさせているのか、すごく堂々としていて、徳兵衛よりもしっかりしていました。天満屋を2人が抜け出し、お初が徳兵衛を引っ張って花道を去っていく所にも、あらわれていたと思います。
翫雀さんは和事がやはり似合います。最近翫雀さんの舞台を見るたびに、心に残ることが多くなりました。今回もあの有名なお初の足を自分の首にあて覚悟を伝える所など、目を奪われました。
憎いのは亀鶴さん。いえいえ九平次
「騙(かた)りめ!」(騙り…人をだまして、金や物を奪うこと(人))と徳兵衛に罵声を浴びせる九平次。とっても憎々しく「このやろう」と心の中で思っていました。でもやっぱり良い声
大抜擢で大変でしょうが、期待されているって事ですよね。
頑張って下さい
すごく若手役者の曽根崎心中も見てみたくなりました。今度、上方歌舞伎界でやってくれないかななんて考えています。
今回の襲名披露は、和事だということもあるかもしれませんが、他の方達の襲名披露のような派手さや華やかさは少なかったと思います。
大晦日で74歳になられるという藤十郎さん。会見で
「新たに生まれ変わります。これからも進化していきたいし、歌舞伎の世界にもっともっと新しい波を起こせたら素晴らしい」とおしゃっています。
この歳でこのパワー
新しい役者人生の覚悟と決意の舞台だと思います。
1階席に座れない者の負け惜しみに聞こえますね
「文屋(ぶんや)」
文屋康秀…片岡仁左衛門(松嶋屋)
文屋康秀は歌人であり、また色好みとしても有名だった。
小野小町のもとへ忍んで行こうとやって来たが、官女に止められる。官女達とのユーモラスなやりとりや、思いを遂げられぬ様子などを軽妙に踊る。
仁左衛門さん初役の舞踊です。
2枚目も3枚目も、どんな役でも上手くこなす方だなと思います。
ごっつい官女は大迫力
いつもは立役の方達が官女になり、文屋に迫りますがはらいのけられます。そのやりとりが滑稽で、楽しい舞踊でした。
「京人形」
左甚五郎…尾上菊五郎(音羽屋)
京人形の精…尾上菊之助(音羽屋)
甚五郎女房おとく…中村芝雀(京屋)
彫物師の左甚五郎は、心を奪われている小車太夫に生き写しの京人形を彫り上げた。
この人形を相手に酒宴の真似事をしていると、突然人形が動き始める。しかし甚五郎と同じ動きをする人形。姿は小車太夫なのに、動きは男でぶっきらぼう。
そこで甚五郎は、以前拾った小車太夫の鏡を人形の懐へと入れる。途端に人形の動きは女らしくなる。
幕が開いて、京人形の大きな箱にビックリ
あの中に、菊之助さんが入っているんだろうなと、すぐに分かりました
女房おとく(芝雀さん)は出番は本当に少ないですが、夫が小車太夫に夢中で、自分を仲居扱いしても怒りもせず「あい、あーいー」と仲居の声で返事をした所にかっこよさを感じました。
甚五郎がいそいそと箱を開けると、菊之助さん登場
綺麗~
やっぱり若いって綺麗ですね。輝きがあって、3階から見てもその美しさは分かりました
紅白の市松模様の帯も、とっても可愛かったです
人形なのでもちろん動けませんし、まばたきすらできません。役者さんって、大変ですね。
しかし動き出すと、ギクシャクした動き しとやかな動きへと自由自在。菊五郎、菊之助親子の息もピッタリでした。
最後は甚五郎と討手の立廻りでしたが、色々な大工道具を使っての立廻りで、珍しく、おもしろかったです。
「曽根崎心中」
天満屋お初…坂田藤十郎(山城屋)
平野屋徳兵衛…中村翫雀(成駒屋)
油屋九平次…中村亀鶴(八幡屋)
天満屋惣兵衛…中村東蔵(加賀屋)
平野屋久右衛門…片岡我當(松嶋屋)
平野屋手代の徳兵衛と、遊女のお初は恋人同士。
しかし徳兵衛に平野屋主人久右衛門の姪と結婚させて店を継がせようという話が出てきた。徳兵衛はお初がいるからと断ったが、徳兵衛の継母が久右衛門から二貫目の金を借り受ける際、縁談を進めてしまった。そこで徳兵衛は改めて縁談を断り、継母から金を取り返すが、どうしても金が要るという友人・九平次に金を貸してしまう。
徳兵衛は、九平次に返済を迫るが、九平次は借金など知らぬと、逆に徳兵衛を公衆の面前で詐欺師呼ばわりしたうえ、散々に殴りつける。 信じていた男の手酷い裏切りであったが、死んで身の証を立てるより他に、身の潔白を証明し、名誉を回復する手段が、徳兵衛にはなかった。
徳兵衛は覚悟を決め、密かにお初のもとを訪れる。お初は、他の人に見つかっては大変と徳兵衛を縁の下に隠す。 そこへ、九平次が客として、お初のもとを訪れ徳兵衛の悪口をいう。徳兵衛は縁の下で、怒りに震えつつ、お初に死ぬ覚悟を伝える。
真夜中。お初と徳兵衛は手を取り合い、曽根崎の森へとやってくる。そして死んで恋を成就させるのであった。
1953年(昭和28年)8月に初めて扇雀としてお初をしてから、今月の顔見世千穐楽で、上演1252回になるそうです。まさに新 藤十郎さんのあたり役です。
さすがに役が見にしみついていて、お初そのものでした。
今まで演じた回数がそうさせているのか、すごく堂々としていて、徳兵衛よりもしっかりしていました。天満屋を2人が抜け出し、お初が徳兵衛を引っ張って花道を去っていく所にも、あらわれていたと思います。
翫雀さんは和事がやはり似合います。最近翫雀さんの舞台を見るたびに、心に残ることが多くなりました。今回もあの有名なお初の足を自分の首にあて覚悟を伝える所など、目を奪われました。
憎いのは亀鶴さん。いえいえ九平次
「騙(かた)りめ!」(騙り…人をだまして、金や物を奪うこと(人))と徳兵衛に罵声を浴びせる九平次。とっても憎々しく「このやろう」と心の中で思っていました。でもやっぱり良い声
大抜擢で大変でしょうが、期待されているって事ですよね。
頑張って下さい
すごく若手役者の曽根崎心中も見てみたくなりました。今度、上方歌舞伎界でやってくれないかななんて考えています。
今回の襲名披露は、和事だということもあるかもしれませんが、他の方達の襲名披露のような派手さや華やかさは少なかったと思います。
大晦日で74歳になられるという藤十郎さん。会見で
「新たに生まれ変わります。これからも進化していきたいし、歌舞伎の世界にもっともっと新しい波を起こせたら素晴らしい」とおしゃっています。
この歳でこのパワー
新しい役者人生の覚悟と決意の舞台だと思います。
いつもありがとうございます。
良いお席をげっとなさいましたね。
上手のお席は花道がしっかり見えます。
空調の熱気が上に上がるので熱いし,膝が使えて足の血行が悪くなります。
しかし,6時間楽しませて頂けました。映画並みの時間単価です。
夜の部拝見しましたら報告致します。
だからコメがどうも違う方向に行っちゃうと思うので、お許しを・・・
私のパソコンはTVを見ることが出来るので、これからサッカー・トヨタカップの
観戦です。
私にはチャンネル権はないんですよ
因みに、パソコンは自作機ですので、何でもアリ仕様です(笑)
もう今年もあと残すところ二週間ですね。
何だか今年は私にとって大変な年でした。
来年は少しはいいことがありますように。
毎日休みのない役者さん、関係する人々のことを考えると、あの値段は仕方がないとしても、やはり高いです
夜の部の観劇記、楽しみにしています
歌舞伎はとっつきにくいかと思いますが、一旦歌舞伎の世界に足を踏み入れると、奥が深くて、抜け出せなくなります(笑)
機会があれば、ぜひ一度体験してみて下さい。
ところで、パソコンは自作機なのですか?
すごい
自分仕様のパソコンって、なんだかかっこいいですね
とみです。
夜の部も拝見しましたので取り急ぎご報告いたします。
>すごく若手役者の曽根崎心中も見てみたくなりました。今度、上方歌舞伎界でやってくれないかななんて考えています。
ま~ったく同感です♪ぜひぜひ!お願いしたいですよね。
本当にステキな興行でした。藤十郎さんの襲名で、上方歌舞伎界が盛り上がってくれると嬉しいですね。
恵美さんも同じお考えですか?見てみたいですよね
藤十郎さんの襲名で、これからの上方歌舞伎界が本当に楽しみです。