長閑な週末の午後のひと時。
僕は少し前からしたいなと思い始めていた用足しを済ませようと、トイレに向かいました。
すると、さっちゃんがすぐ後ろから付いて来ます。
このままトイレに入ると、さっちゃんも一緒に入って来てしまいそうな雰囲気。
これはまずいと、僕は引き返します。
さっき閉めたPCを再び起動させますが、やることはありません。
頃合いを見計らって、僕はまたトイレへ向かいます。
さっちゃんは僕の行動を予測してたかのようにピタッとすぐ後ろから付いて来ます。
これは駄目だと、また僕は引き返します。
今度は布団の上にゴロリ。
いつもならさっちゃんも僕の横にすぐ来るのに、今日は何故でしょう、来ません。
何時までもゴロリとしているわけにもいきませんから、またまたトイレへ。
すると、またまたさっちゃんが僕のすぐ後ろから付いて来ます。
こんなことを何回か繰り返し、これじゃあ埒があきませんから僕はさっちゃんの隙を見てトイレに入りました。
案の定、さっちゃんはすぐにトイレのドアの外に来ました。
ドアを開けようとします。
中から鍵を掛けていますから、さっちゃんには開けられません。
最初はおとなしく離れて行きました。
今日のさっちゃんはいつもより僕によく纏わり付いていました。
狭い2DKのアパートですからどこに居ても同じ場所のようなものなんですが、さっちゃんには違うんでしょうね。
ダイニングから台所、ダイニングから洗面所、ダイニングから寝室、ダイニングからベランダ、
移動距離はせいぜい4、5メートルなのに、僕を見失うまいとするかのように付いて来るのです。
時には「どこかへ行くの?」てな感じで聞いてきました。
トイレに入った僕ですが、しばらくは何の用足しもせずにじっとしていました。
さっちゃんがこのまま離れていてくれるか、それとも再び来襲(笑)するかを見極めたかったんです。
さっちゃんは再びの来襲!
しかも、さらにパワーアップして、トイレのドアの取っ手をガタガタと揺すり始めました。
最近になく取っ手が根元から動いています。
このままでは壊れなくても、取っ手にかなりのガタが来そうだと思って、僕も中からその取っ手を押さえつけます。
こんなことが何回も繰り返されました。
僕は何の用足しもしていませんから、これはまるで雪隠詰めを喰らわされているか籠城している変質者です。
こんな展開の中、さっちゃんは洗面所の灯りを消しました。
トイレの外が暗くなったんです。
しばらくすると、今度はトイレの灯りも消えました。
僕の堪忍袋も限界です!イカリ
トイレのドアを開けると、そこに居るさっちゃんの両肩をむんずと掴み、そのままダイニングの椅子に押し付けるように座らせました。
さっちゃんは後ろずさりするように押されて、「痛い! 痛い!」と小声で叫びながら、なされるがまま。
僕は椅子に座ったさっちゃんの真ん前に跪き、両手でさっちゃんの両太腿を力いっぱい手の平で叩きながら、
「さっちゃんがあんなにドアをガタガタ揺すり続けたら、僕は何にも出来ないでしょ!
僕はおしっこしてウンチしたいんだから静かにここに居てね!」
と大声で叫びました。
僕は今朝から歯茎も少し痛くて、さっちゃんも纏わり付いてくるものですから、イライラしてたんでしょうね。
さっちゃんも久し振りに取っ手を乱暴に動かしてましたけど、僕もここまでヒートアップしなくてもね。
口で言うべきことを言ったので、僕の溜飲も下がりました。
久し振りに大声を出して怒ったんですが、さっちゃんの太腿を手で叩きながらも、このくらいなら痛くはないだろうなと計算はしていました。
本当に思いっきり叩いたら、骨折や関節の怪我くらい簡単に起こりそうですからね。
そして、僕はトイレに戻りました。
今度は我慢せずにちゃんと用を足します。
僕は昔からトイレで長い時間を過ごすのが好きでした。
マンガを読んだり、普通の本を読んだりするのです。
読む方に集中すると、用足しがおろそかになって中断してしまうことも多々あります。
そんなこともあって、この時間を邪魔されることが本当に腹立たしいんです。
さて、さっちゃんはどうだったかと言うと、やっぱりドアの外に来ました。
取っ手をガタガタと動かします。
でも、先ほどまでのような激しさはありません。
「向こうに居てって、さっき言ったでしょ!」とトイレの中から強く叫びます。
さっちゃんは向こうへ行ったようです。
でも、さっちゃんは繰り返し来ます。
取っ手もちょっとは動かしますが、僕が気にするほどではありません。
ただ、さっちゃんはやらかしてくれました!
洗面所もトイレも両方とも灯りを消してしまったんです!
まだ夕方ですから真っ暗ではありませんが、いま読んでいた『モーニング』は読めません。
それからはさっちゃん、戻っては来ませんでした。
暗がりに目が慣れてきたので、僕は用足しを終え、トイレから出ました。
さっちゃんのいる方へこのまま戻るのも癪なので、頭の中で策を練ります。
洗濯機の横に立て掛けてあった突っ張り棒が目に留まったので、手に取りました。
これで洗面所の引き戸を閉められないだろうか?
これは以前一度試したことがあるんです。
その時は長さが合わなくて出来ない、という結論だったのですが、もう一度考えてみました。
すると引き戸の奥の中央にクッション用のゴムが付いているのが見えます。
これを使えば出来そうです。
実際にやってみると出来ました。
今度こそ本当の籠城です。
やって来たさっちゃんが洗面所の引き戸を開けようとしても開きません。
何度やっても開きません。
さっちゃんは繰り返し引き戸の外に来ましたけれど、何も出来ずに戻っていきます。
でも、どうして消してしまうのか分かりませんが、洗面所の灯りだけは消していきました。
それでも、ここには鏡の上に灯りが付いています。
僕はそれを点けて、『モーニング』を読み続けました。
まあ、さっちゃんに対してこんなことをしても、独り善がりの自己満足だとは分かってはいますが、自己満足でもいいんです。
僕の気持ちが落ち着いて、突っ張り棒を外して、さっちゃんのいるところへ向かいました。
さっちゃんも僕も何事もなかったかのようにいつも通りです。
僕は少し前からしたいなと思い始めていた用足しを済ませようと、トイレに向かいました。
すると、さっちゃんがすぐ後ろから付いて来ます。
このままトイレに入ると、さっちゃんも一緒に入って来てしまいそうな雰囲気。
これはまずいと、僕は引き返します。
さっき閉めたPCを再び起動させますが、やることはありません。
頃合いを見計らって、僕はまたトイレへ向かいます。
さっちゃんは僕の行動を予測してたかのようにピタッとすぐ後ろから付いて来ます。
これは駄目だと、また僕は引き返します。
今度は布団の上にゴロリ。
いつもならさっちゃんも僕の横にすぐ来るのに、今日は何故でしょう、来ません。
何時までもゴロリとしているわけにもいきませんから、またまたトイレへ。
すると、またまたさっちゃんが僕のすぐ後ろから付いて来ます。
こんなことを何回か繰り返し、これじゃあ埒があきませんから僕はさっちゃんの隙を見てトイレに入りました。
案の定、さっちゃんはすぐにトイレのドアの外に来ました。
ドアを開けようとします。
中から鍵を掛けていますから、さっちゃんには開けられません。
最初はおとなしく離れて行きました。
今日のさっちゃんはいつもより僕によく纏わり付いていました。
狭い2DKのアパートですからどこに居ても同じ場所のようなものなんですが、さっちゃんには違うんでしょうね。
ダイニングから台所、ダイニングから洗面所、ダイニングから寝室、ダイニングからベランダ、
移動距離はせいぜい4、5メートルなのに、僕を見失うまいとするかのように付いて来るのです。
時には「どこかへ行くの?」てな感じで聞いてきました。
トイレに入った僕ですが、しばらくは何の用足しもせずにじっとしていました。
さっちゃんがこのまま離れていてくれるか、それとも再び来襲(笑)するかを見極めたかったんです。
さっちゃんは再びの来襲!
しかも、さらにパワーアップして、トイレのドアの取っ手をガタガタと揺すり始めました。
最近になく取っ手が根元から動いています。
このままでは壊れなくても、取っ手にかなりのガタが来そうだと思って、僕も中からその取っ手を押さえつけます。
こんなことが何回も繰り返されました。
僕は何の用足しもしていませんから、これはまるで雪隠詰めを喰らわされているか籠城している変質者です。
こんな展開の中、さっちゃんは洗面所の灯りを消しました。
トイレの外が暗くなったんです。
しばらくすると、今度はトイレの灯りも消えました。
僕の堪忍袋も限界です!イカリ
トイレのドアを開けると、そこに居るさっちゃんの両肩をむんずと掴み、そのままダイニングの椅子に押し付けるように座らせました。
さっちゃんは後ろずさりするように押されて、「痛い! 痛い!」と小声で叫びながら、なされるがまま。
僕は椅子に座ったさっちゃんの真ん前に跪き、両手でさっちゃんの両太腿を力いっぱい手の平で叩きながら、
「さっちゃんがあんなにドアをガタガタ揺すり続けたら、僕は何にも出来ないでしょ!
僕はおしっこしてウンチしたいんだから静かにここに居てね!」
と大声で叫びました。
僕は今朝から歯茎も少し痛くて、さっちゃんも纏わり付いてくるものですから、イライラしてたんでしょうね。
さっちゃんも久し振りに取っ手を乱暴に動かしてましたけど、僕もここまでヒートアップしなくてもね。
口で言うべきことを言ったので、僕の溜飲も下がりました。
久し振りに大声を出して怒ったんですが、さっちゃんの太腿を手で叩きながらも、このくらいなら痛くはないだろうなと計算はしていました。
本当に思いっきり叩いたら、骨折や関節の怪我くらい簡単に起こりそうですからね。
そして、僕はトイレに戻りました。
今度は我慢せずにちゃんと用を足します。
僕は昔からトイレで長い時間を過ごすのが好きでした。
マンガを読んだり、普通の本を読んだりするのです。
読む方に集中すると、用足しがおろそかになって中断してしまうことも多々あります。
そんなこともあって、この時間を邪魔されることが本当に腹立たしいんです。
さて、さっちゃんはどうだったかと言うと、やっぱりドアの外に来ました。
取っ手をガタガタと動かします。
でも、先ほどまでのような激しさはありません。
「向こうに居てって、さっき言ったでしょ!」とトイレの中から強く叫びます。
さっちゃんは向こうへ行ったようです。
でも、さっちゃんは繰り返し来ます。
取っ手もちょっとは動かしますが、僕が気にするほどではありません。
ただ、さっちゃんはやらかしてくれました!
洗面所もトイレも両方とも灯りを消してしまったんです!
まだ夕方ですから真っ暗ではありませんが、いま読んでいた『モーニング』は読めません。
それからはさっちゃん、戻っては来ませんでした。
暗がりに目が慣れてきたので、僕は用足しを終え、トイレから出ました。
さっちゃんのいる方へこのまま戻るのも癪なので、頭の中で策を練ります。
洗濯機の横に立て掛けてあった突っ張り棒が目に留まったので、手に取りました。
これで洗面所の引き戸を閉められないだろうか?
これは以前一度試したことがあるんです。
その時は長さが合わなくて出来ない、という結論だったのですが、もう一度考えてみました。
すると引き戸の奥の中央にクッション用のゴムが付いているのが見えます。
これを使えば出来そうです。
実際にやってみると出来ました。
今度こそ本当の籠城です。
やって来たさっちゃんが洗面所の引き戸を開けようとしても開きません。
何度やっても開きません。
さっちゃんは繰り返し引き戸の外に来ましたけれど、何も出来ずに戻っていきます。
でも、どうして消してしまうのか分かりませんが、洗面所の灯りだけは消していきました。
それでも、ここには鏡の上に灯りが付いています。
僕はそれを点けて、『モーニング』を読み続けました。
まあ、さっちゃんに対してこんなことをしても、独り善がりの自己満足だとは分かってはいますが、自己満足でもいいんです。
僕の気持ちが落ち着いて、突っ張り棒を外して、さっちゃんのいるところへ向かいました。
さっちゃんも僕も何事もなかったかのようにいつも通りです。