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「枕もとに靴 ああ無情の泥酔日記」
「最後のおでん ああ無情の泥酔日記」
北大路 公子 著
著者が、2001年3月からインターネットの日記サイトに公開していた4年分の日記を、2冊にまとめたエッセイ本。キミコさん37歳から40歳までの、酒まみれで、でも何だかほっこりする日常が明るく楽しい筆致で描かれた、爆笑必至の本です。
一人でも飲み、編集のこっぱげや、大酒飲みなこと以外は申し分ない美人の麦ちゃんと年中飲んだくれ、ほんとにつきあってんのか本人にもわからない彼氏のヤギと意味不明のやり取りをし、仕事からは逃避し、飼い猫の斎藤くんや、妹の子の赤ん坊と一方的に遊び、家族からは呆れられ、まあ、そんな毎日を過ごす著者の姿が生き生きと活写されています。
読んでいて何度も爆笑したんですが、娘を連れて行った耳鼻科の待合室で(さすがに笑い声はこらえて)読んでいたら、娘から「本読んで笑うお父さん、変質者みたいで気持ち悪いからやめて。声出して無くても、十分笑ってるの分かるし」と、本気で呆れられ、ああ、家族に冷たい目で見られた時のキミコさんは、こういう気持ちだったんだな、と妙に納得したのでした。
2冊ともに元気をもらえる本です。また、日記の合間に時折挿入される幻想的な掌編も趣があり、この方の豊かな才能の一端を感じさせます。
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著者にならって、僕もビールで一杯いきましょう。北海道出身の著者に敬意を払って、サッポロ黒ラベルで乾杯(しおりんさん、やっぱり近所のセブンにあったよ(*^_^*))。