新・さひょ君のらくがき帳

僕と妻と娘、3人の日常と僕の趣味を書いたブログです。

文豪ストレイドッグスの文豪たち~宮沢賢治その3

2017-11-16 23:23:27 | 読書


「新編 風の又三郎」
 宮沢賢治 著

 ページを開くと、いきなり

『クラムボンはかぷかぷわらったよ。』

という文字が飛び込んできます。「やまなし」という掌編の一節です。

「にほんごであそぼ」でよく出て来る言葉なのに、前に読んだ詩集には見当たらなかったので、気になっていたのですが、こんなところにあったんですね。

 全16編の短編からなるこの一冊は、今までの二冊と比べても、シニカルな味わいや死への親和性が濃い感じで、大半がアンハッピーエンド。賢治ワールド全開です。
 そんな中、今回僕のお気に入りなのは、表題作「風の又三郎」と「グスコーブドリの伝記」でしょうか。子供たちの生き生きとした描写が魅力の「風の又三郎」に、人としての生き方をあらためて考えさせられる「グスコーブドリの伝記」。両作品とも、読後に深い余韻を残す名作です。

 


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