月の裏側〜reprise〜

捻くれ者が音楽を語ったらどうにも収拾がつかなくなった件。マニアックな作品紹介と自分自身の音楽関係の思い出話を中心に。

NO.304 ちょうど10年

2025-03-28 23:02:10 | アラカルト

あまり意識はしていなくて、スマホの通知で知ったのですが、このブログで使用している画像、

ちょうど10年前の今日に撮影していたみたいです。撮影して、もうこんなに経ったんだなと。

 

 

たまたま出かけていた所で演奏していた人を撮影したものです。アマチュアなのかプロなのかはわかりません。

何となくいい感じだったので、思わず撮影したのですが、写真に関しては自分にはセンスがあると思えないので、

褒められるような出来ではないかもしれません。でも何となく気に入っているんですよね。他に適当な写真はないので、

これからも使い続けると思います。

 

本題はこれくらいで、後は横道に逸れていきますね。

10年と言う言葉を聞くと、いの一番に思い出すのが、ヤードバーズの「幻の10年」。

こんなシングルのみの曲を思い出すのは、捻くれ者かマニアぐらいでしょうね。

「幻の10年」は、ジェフ・ベックとジミー・ペイジがツインリードをとった唯一の曲と言われています。

当時はシングルのみの発売で、後にアメリカのベスト盤に収録されたぐらいでした。

リフがカッコいい、個人的には好きな曲です。ツインリードは半年にも満たなかったので、ベックとペイジが

一緒に演奏している映像は珍しいと思います。

 

 

有名なのは、映画「Blowup 」にヤードバーズが出演したシーンですね。ジェフがギターを壊すシーンが印象に残っています。

 

 

因みに「幻の10年」は、日本ではクリエーションがカバーしています。これもまた、いい演奏ですね。

 

 

「Ten Years Ago」というタイトルの曲だと、バディ・ガイが思い浮かびます。映画「ブルースの魂」でも少し姿を見れましたが、

やはりブルースの第一人者の一人だけありますね。

 

 

10年の名を持つグループと言えば、テンイヤーズアフター。とはいっても、真面に知っている曲は、

「アイム・ゴーイング・ホーム」ぐらいですが。アルビン・リーの速弾きはインパクトありましたね。

 

 

何となく思い付きで書いてみましたが、流石に10年をタイトルやグループ名に持つものは少ないですね。

とりあえずこのくらいにしておきましょう。


NO.303 嘉門タツオさん、28年ぶりにメジャーに復帰

2025-03-26 08:50:49 | アラカルト

関西に住んでいるわけではありませんので、4月からの万博、どうも盛り上がっている様には見えないんですね。

大阪在住の人でしたら、盛り上がっているのかもしれませんが、1970年の大阪万博の様な異様な盛り上がりはないですね。

チケットとか、売れているのかなぁと思ってしまいます。

 

そんな中、嘗て「替え歌メドレー」で一世を風靡した嘉門タツオさんが、大阪万博宣伝の替え歌を披露していました。

 

 

NO.268で少々紹介していますが、地道に活動はしていたみたいですね。失礼ながら、全然把握していませんでした。

そんな中、28年ぶりにメジャーからアルバムが発売されています。(『至福の楽園~歌と笑いのパラダイス~』)

新曲ももちろんありますが、旧曲の新バージョンも多数あったりしています。

例えば、「鼻から牛乳」は、今時のネタを使った令和バージョンに。思わずクスっと笑ってしまいました。

 

 

個人的に秀逸だと思ったのが、「なごり寿司」。色々な意味で泣けてきます。昔からのネタですが、

今回のMVが、無駄に力を入れているのがいいですね。

 

 

最近は、メイキング映像も公開されていますね。

 

 

歌でもネタにしていますが、コンプライアンスとかどうのこうので、昔の様には出来ない部分もあったりしますが、

そんな事にも負けずにいてほしいですね。しばらく注目したいです。

 

 

さん、


NO.302 映画「名もなき者」

2025-03-20 23:35:58 | 映画

先月から今月にかけて、音楽関係の映画を何本も見る事になっていますが、これもその中の1本です。

いつ公開されるかなと思っていたら、いつの間にか公開されていて、慌てて都合をつけて見に行きました。

自分にとっては、意外とボブ・ディランを聴いてはいなかったので、勉強のつもりで見に行きましたが、

思っていた以上に、見応えがある映画でした。

 

ボブ・ディランが登場する頃のフォークは、プロテストソングとしての形で広まっていました。

映画に登場するウディ・ガスリーも「我が祖国」ぐらいしか知りませんが、時事問題を扱った歌を歌ってきたのだとか。

初期のボブ・ディランを支えてきたピート・シーガーも、当局にマークされたりもしたようですね。

そしてジョーン・バエズとの出会いとシルヴィ・ルッソ(映画での役名。モデルとなったのは、『フリーホイーリン』のジャケットで有名なスージー・ロトロ)

との複雑な関係の事も描きつつ、ロックへの転換期となる「ライク・ア・ローリングストーン」の辺りまでの物語となります。

 

注目すべきは、主演のティモシー・シャラメ以下、吹替なしで演奏されている事ですね。パンフレットによると、シャラメは、

5年程かけて特訓してきたのだとか。バエズ役のモニカ・バルバロも、未経験からよくぞここまでのレベルに達したのだと思います。

役者というものは、ここまで役に没頭しなければならないのかと。尊敬に値しますね。映画では、かなりの時間の演奏シーンがありますが、

それだけ自信を持って勧められるレベルになっているんでしょうね。ボブ・ディランに興味があるのでしたら、見る価値があるかなと。

 

 

 


NO.301 映画「MR. JIMMY レッド・ツェッペリンに全てを捧げた男」

2025-03-14 12:34:11 | 映画

NO.283でも紹介しましたが、やっと地元にもやって来たので見る事が出来ました。

レッド・ツェッペリンに魅せられて生涯をかけて追い続ける男のドキュメントです。

ジミー桜井さんの病的なまでの拘りを、このドキュメント映画では描いています。

 

自分は、レッド・ツェッペリンのトリビュートバンドは、NO.60で紹介したシナモンというバンドが好きで何度もライブを見に行っていますが、

こちらもかなりの再現度でした。メンバーは、かなり入れ替わりがありますが、Youtubeにもライブが上がっていますね。

 

 

さて映画の方ですが、MR. JIMMYと言うトリビュートバンドのジミー桜井さんが主役のドキュメントです。

前半部分は、桜井さんの病的とも言えるくらいの拘りについてですね。ギター等の機材は、可能な限り当時使用された様に再現を目指し、

ジミー・ペイジが着用していた衣装も、映像や写真でを参考に寸分違わない様にカスタムしていきます。

その分野のプロフェッシャナルを起用するのは、もはや執念ですね。映画では、そのような人達のインタビューも収録されています。

桜井さんの凄い所は、初めて見た時の憧れの気持ちを、ずっと持ち続けている事ですね。ゴールがない目標に向かって走り続けている。

今だ探究し続けているのは、常人には出来ない事でしょう。

バンド活動も、再現不可能ともいえるツェッペリンの音楽を追求し続けてきました。それが評価され、活動の場をアメリカに移します。

そしてアメリカでも有数のトリビュートバンドである、Ledzepagainに参加します。ライブでは30分近くの演奏となる「幻惑されて」も、

ここまで再現されています。

 

 

ただアメリカでの活動は順風満帆ではなく、メンバーとの考え方にズレが生じてきます。

あくまで完璧に再現したい桜井さんと、トリビュートバンドとして客を満足させたいというメンバー側。

ビジネスとして成り立たせる必要もあるので、ある程度の妥協もする必要もあったけれど、桜井さんには出来なかったと。

結局、Ledzepagainからは脱退し、自分でバンドを作る道を選ぶことになります。

最後が多少中途半端な所があったものの、桜井さんの情熱は伝わってくると思います。

ただ、やはりマニア向けの面もあり、一般の人にはわからない部分はあるかもしれませんね。

 

そしてパンフレットの桜井さんと監督のピーター・マイケル・ダウドのインタビューを参照したのですが、

映画で使用されているツェッペリン関係の楽曲は30曲にもなっていて、許可なんて無理と思われたのですが、

ジミー・ペイジ以下ツェッペリンのメンバー、およびジェイソン・ボーナムも映画を確認したうえで許可をしてくれたそうです。

桜井さんの情熱は認められたんでしょう。これは凄い事ですね。長年桜井さんを取材してきた監督もまた、

筋金入りのツェッペリンファンなんだなと。

 

 

 

 


NO.300 イエス「こわれもの」

2025-03-08 09:26:06 | 英国のプログレ

多少時間は掛かりましたが、NO.300となりました。恒例のキリ番での英国プログレ紹介。今回はイエスですね。

もっとも、自分が好んで聴くのは、やはりフロイドとクリムゾンだったりします。EL&Pも初期は好きです。それと比較すると、

イエスは、聴く量は控えめですね。勿論、嫌いという事ではないですが。

そもそもイエスとの出会いは、80年代の「ロンリーハート」でした。その頃はプログレが好きになる前の事でしたので、

イエスがプログレの著名なグループと聞いても、ピンとはきませんでした。ただ単純にカッコいいなとは思っていましたが。

 

 

後日、プログレの雄の一つという事で聴くようになりましたが、やはり「こわれもの」と「危機」は突出していますね。

個人的には、「危機」の方がプログレらしくて好きですが、NO.87で「危機」のトリビュートアルバムについて書いていますので、

今回は、「こわれもの」について書こうかと。

ヒプノシスと並ぶ、70年代のアルバムジャケットに欠かせない存在の、ロジャー・ディーンが初めて手掛けたイエスのジャケットのアルバムです。

大曲とメンバーの個人的な作品の組み合わせで、トータルアルバムというわけではないですが、やはり大曲の存在感は凄いものがあります。

 

まずはイエスの代表曲の一つと言える「ラウンド・アバウト」。元々10分近い曲ですが、エディットバージョンでシングルも発売されています。

また「ジョジョの奇妙な冒険」というアニメのエンディングにも使用された事もあり、アニメファンにも認知度は高いと思います。

もっとも、プログレの曲でもっとも認知度が高いだろう、ピンク・フロイドの「吹けよ風呼べよ嵐」程ではないでしょうが。

「吹けよ風呼べよ嵐」は、アブドーラ・ザ・ブッチャーのテーマ曲としても使用され、ある程度の年齢の人なら、一度は聴いた事あるでしょうね。

話がズレましたが、登場人物等にアーチストの名前や曲名が使われている「ジョジョの奇妙な冒険」、第2部のエンディングで

「ラウンド・アバウト」が使用されています。また第6部の最終回のエンディングにも使用されました。ファンには好評だったようですね。

 

 

これだけでも名曲とわかりますが、やはりカット無しのものも聴きたいものです。ライブアルバム「Yessongs」のビデオ版より。

1972年12月15日・16日にロンドンのレインボー・シアターで行われたライブだそうです。

 

 

そしてもう一つの大曲が「ハート・オブ・サンライズ」(燃える朝焼け)。恥ずかしながら、何の知識のない時に聴いたことがあるのですが、

ずっとキング・クリムゾンの曲だと思っていました。まぁこの時期には、後にクリムゾンに参加する

ビル・ブルーフォード(ブラッフォードの読みが定着していますが、実際の発音はブルーフォードが近いので近年はこう表記されています)も

メンバーだったりしますけれど。個人的には、主題の緊張感あふれる展開が好きだったりします。

こちらはABWH(アンダーソン、ブルーフォード、ウェイクマン、ハウ)の1989年のライブから。イエスを名乗れなかったけれど、

70年代初期のイエスが好きなら、こちらかなと。

 

 

大曲2曲の紹介ばかりになってしまいましたが、他の曲も決して悪いというわけではないので念の為。でもやはりプログレファンとしては、

トータルアルバムを聴きたいとは思うわけでして。勿論、トータルアルバムじゃないとダメとはいいませんが、テーマに沿った曲を聴くのは、

やはり気分がいいものなんですよね。こんな事を言っていますが、まぁよかったら全編、聴いてみてくださいね。