恒例となりましたキリのいい番号での英国プログレ紹介。
今回はELPの名盤である「タルカス」です。
発売は1971年。プログレが普通に人気があったいい時代ですね。
フロイドの「原子心母」もそうですが、大曲と言われるものでも
普通に受け入れられたのは、この時代ならではかもしれませんね。
80年代くらいになると、コンパクトなヒット曲を求められるようになり、
当然ながら、殆どのプログレは残る事はなかったです。
またシンセサイザー等の急激な進歩は、職人のようなアーチストにしか
出せなかった音を簡単に出せるようになり、それもプログレには
悪影響だったとの見方もあります。時代の流れとはいえ、
ガチのプログレが見向きもされなくなるのは、仕方ないかもしれません。
そして「タルカス」ですが、アナログのA面を占めているのが
組曲「タルカス」。20分にもわたる大曲です。
怪物タルカスが、全てを破壊し海へと帰っていくストーリー。
途中戦うマンティコアは、後のELPのレーベル名にも使われます。
キース・エマーソンは、クラシックを学んでいただけあり、
その影響は強いものがあります。
「展覧会の絵」のロックアレンジは、ELPの人気に拍車をかけたものですね。
「タルカス」は、クラシック的な要素に、ロック的な激しい一面、
そしてバラードのような優しい部分も加わった傑作かと思います。
B面に関しては小品集といった感じです。やはりA面の圧倒的な存在感が
凄すぎて目立たないというか…。
ロック史においても、「タルカス」は重要なアルバムの1枚ですが、
NO.98でも紹介しているように、オーケストラのアレンジもされて
演奏されたりもしています。その時の演奏のコンサートマスターは、
NO.151で紹介しているモルゴーア・カルテットの荒井英治さんだとか。
モルゴーア・カルテットは、プログレの名曲のカバーは凄いです。
日本のプログレのグループも、「タルカス」のカバーをしていたりします。
ジェラルドとアルスノヴァの共同名義のアルバムの
「キーボード・トライアングル」、ここでアルスノヴァがカバーしています。
ボーカルがいないのでインストのみですが、オリジナルをリスペクトした
いいカバーだと思いますね。
1971年の作品ということで長大プログレの先駆者的な立ち位置にある作品だと思います!
これが1970年半ば〜後半の作品だったらあまり評価されてないかも。
ちなみに私はELPは牧歌的で素朴な味わい深さがある1stが一番好きです。
誤字すいません。
あと、ピンクフロイドの1970年の作品『原子心母』を失念していました。
「宮殿」以降、10分以上の長い曲が認知されるようになった気がします。
「原子心母」は、プログレを聴くようになるきっかけとなった曲ですので、
キリのいい時に紹介すると思います。
「タルカス」は、オーケストラアレンジを聴いてから再評価するようになりました。
やはり名曲ですね。
最初期のELPは、ビートクラブの「ナイフ・エッジ」のインパクトは大きかったです。
2台のキーボードの間に立って同時に弾くパフォーマンスはカッコよかったですね。
https://www.youtube.com/watch?v=TQQdYokbp4E
プログレ喫茶ですか。自分たちの頃には見当たらなかったですね。
単なる田舎だからかもしれませんが。ロックバーさえも殆どなかったですしね。
ファーストは、「ナイフ・エッジ」が好きですが、
「ラッキーマン」のモーグ・シンセサイザーの音色は印象的ですね。
モーグが一番早い時期に使われたアルバムだそうで。