2023年6月3日、渋谷ラママで行われたイベントで
アンコールにて出演したPANTAの映像が公開されました。
今年になって危篤とさえ言われていた人が、半年も経たないで
ステージに上がるとは、驚異的な回復力かと。
しかも歌われたのは、「銃をとれ」と「ふざけるんじゃねぇよ」といった
ロックなナンバーです。如何にもPANTAらしいなぁ。
隣で演奏していたトシとも仲睦ましい様子を感じさせましたが、
一時期、PANTAとトシは別行動をとっていました。
「仮面劇のヒーローを告訴しろ」はそんな時期に作られたアルバムです。
このアルバムは1973年に発売されたもので、
(このアルバムも50周年ですね)当時、一時的に脱退していた
トシに代わってスタジオミュージシャンが参加しています。
(女性コーラスやオーケストラまで導入されています)
そのため、反体制的なメッセージやむき出しのサウンドとは違って、
ポップで洗練されたアレンジが特徴的です。
しかし、それでもパンタの個性は十分に発揮されており、
社会風刺や皮肉などが随所に見られます。
例えば、「イエス・マン」ではリーマンを揶揄し、
「仮面劇のヒーローを告訴しろ」では偽善者や権力者を批判し、
「間違いだらけの歌」では自分自身の立場や信念を問い直しています。
参加したスタジオミュージシャンは、ギターに水谷公生さん、
ベースに武部秀明さん、ドラムに田中清司さんです。
ちなみに、この3人が参加した他のミュージシャンの曲はこんな感じです。
やっぱり、当時売れっ子だけの事はありますね。
ただ、頭脳警察のイメージには、しっくりこない部分があるかと。
とはいえ、その中でも水谷公生さんのギターは
いい仕事をしていると思いますね。
(水谷さんに関しては、もう少し掘り下げて記事を作りたいです)
タイトル曲の「仮面劇のヒーローを告訴しろ」でのギターは印象的です。
(この曲はベルギーの画家のジェームス・アンソールの描く世界が
モチーフになっているとの事です。頭脳警察としては異質な作品ですね)
後は「間違いだらけの歌」とかは頭脳警察らしいナンバーで好きですね。
頭脳警察は過激だけではないと訴えようとしていたかもしれませんが、
実際に求められるのは過激な曲ばかり。
そういったイライラが積み重なって、数年後の解散に向かう事になります。
今も憶えてるものですね。
ドラムスの田中清司さん、吉田拓郎さんのバックバンドを務めたこともありましたね。
水谷さんら3人は、当時売れっ子だったという事もあり、
色々な人の作品に参加していますね。
実力派なのはわかります。どういう経緯でマイナーな部類になる
頭脳警察に参加したのでしょうね?
田中さんは、拓郎さんのバックだけでなく、南こうせつさんとか
沢田研二さんのバックバンドとかもやっていましたし、
気が付かないところで演奏しているとは思います。
筒美京平さんとの関りもあるようですしね。