「住民投票」非難決議案を否決=ロシア拒否権、中国棄権―国連安保理
一向に出口が見えないロシアによるウクライナ侵攻。
で、ここに来てロシアが親ロシア派の多いウクライナ東・南部4州で行ったロシアへの編入を問う住民投票。
結果はもう誰もがお察しの「賛成多数」で可決。
ロシアが編入手続きに入ったと。
が、これは明らかに軍事力による現状変更を正当化しようとするもの。
こんなものが許されるはずがない。
常識ではね。
けど、こういう誰もが許されない!と思うことでも結局否決されちゃうのが今の国連。
今地球上には196か国が存在する。
うち、国連に加盟しているのが193か国です。
(国と認める認めないは色々国の事情によって違うから厳密には微妙に違うかもやけど)
そんな193か国もの多くの国が加盟している国連とは?
国連憲章第1条
国際の平和及び安全を維持すること。そのために、平和に対する脅威の防止及び除去と侵略行為その他の平和の破壊の鎮圧とのため有効な集団的措置をとること並びに平和を破壊するに至るおそれのある国際的の紛争又は事態の調整または解決を平和的手段によって、かつ正義及び国際法の原則に従って実現すること。
人民の同権及び自決の原則の尊重に基礎をおく諸国間の友好関係を発展させること並びに世界平和を強化するために他の適当な措置をとること。
経済的、社会的、文化的または人道的性質を有する国際問題を解決することについて、並びに人種、性、言語または宗教による差別なく、すべての者のために人権及び基本的自由を尊重するように助長奨励することについて、国際協力を達成すること。
これらの共通の目的の達成に当たって諸国の行動を調和するための中心となること。
人種も文化も言葉も違う196もの国が存在する地球。
それを協調しながら暮らすのは並大抵ではないわな。
当然争いや衝突が予想される。
そういう争いを無くすために国連は存在する…かのように、国連憲章第1条からは読み取れる。
けど、ウクライナ情勢見てみ。
完全に絵に描いた餅。
何一つ機能してへん。
国連がまともに機能してたらとっくの昔にウクライナ情勢は終息してまっせ。
じゃあ何で機能しないのか?
それは「常任理事国が絶対的な権限を持っているから」ですよ。
常任理事国ってどこの国?
アメリカ、フランス、イギリス、中国、そしてロシアですよ。
もうお分かりですよね。
これ全部第二次世界大戦の時の連合国。
枢軸国側だったドイツ、イタリア、そして日本と一番戦火を交えた国ですわ。
まあ今の国連ってのは当時の連合国で大戦後の世界秩序を作っていこうってのがそもそもの発端だから。
これらの国で秩序を作っていこうとしたもんだから、決めごとは必ず「全会一致で承認」されなければならない。
同時に拒否権も与えられたがこれが厄介な話になっている。
まだ全員が仲良しグループの間はこれで良いんだろうけど、すでに第二次大戦末期にはアメリカとソ連(ロシア)は怪しい空気になってたし、不穏な動きをする国家の暴走を止める意味で拒否権は大事やろとは思うけど、今回のロシアのように常任理事国が自国を正当化するために使われた日にゃたまったもんじゃない。
国連加盟国193か国中仮に192か国が「ロシアが悪い!」言うても、常任理事国であるロシアたった1か国が「そんな決議認めん!」と言えば否決になる。
それが今の国連なのですよ。
国連憲章第1条でものすごくええこと言うてるけど、絵に描いた餅になってるのは結局この常任理事国の権限が大きすぎることだとオレは思う。
ましてや中国やロシアのように、経済力も軍事力あり、かつ覇権も狙ってるような国にこんな権限を与えたらそりゃ機能しませんて。
1945年10月に国連(国際連合)が発足して丸77年。
そろそろ国連も変わる時じゃね?
常任理事国をもっと増やして採択は多数決とする方式か、そもそも常任理事国含めて加盟国全部で多数決を取る。
それが今の時代に合ってる気がするのはオレだけかな?
いつまでも戦勝国気取りの5か国が国連の絶対的権限を握っている現状ではこの先戦争なんて無くならんし、正常に機能なんてしないよ。
極論、ウクライナの紛争を終わらせるには国連も変わるべきだと思う。