星さんぞう異文化きまぐれ雑記帳

異文化に接しての雑感を気ままに、気まぐれに

ケロウナ便り(18) カナダ・デイ(2)

2006年07月03日 12時33分31秒 | Weblog

カナダ・デイにどんな行事が繰り広げられるのか、市民がどのようにして祝うのか、興味津々、野次馬根性丸出しで街に繰り出しました。

夏季限定ですが毎週水曜日と土曜日の午前8時から午後1時まで、ショッピングセンター脇の広場でFarmers and Crafters Marketなる朝市が開かれています。普段着の一般市民の集う格好の場所として、先ず此処の様子から探索です。

手作りの木工品、ガラス装飾品、陶磁器その他の雑貨を並べ、商うというより素人が趣味と実益を兼ねてフリーマーケットで陳列して客を待つような、のんびりとした空気が漂っています。出店数が全部で50程度。そのうち2~3割が果物、有機野菜、蜂蜜・ジャム等の農産品やベーカリー、エスニック料理のスナックスタンドなどの食品関係です。これといった魅力的な物も見当たらないので、シーズンが始まったチェリーと有機野菜を少々求めてこの場を去りました。カナダ・デイらしさといえば、小さな国旗の飾りをポケットに刺している人を時々見かけた程度で、多分通常の開催日と変わり映えしないのではないかとの印象を持ちました。

新聞によれば、ダウンタウンにある市民ホール(アイスホッケー場です)で記念式典やら、小・中学生バンドによるパレードやら、戦没者の慰霊セレモニーなども催されたようですが、この手の官製の行事にはあまり関心が無いのでパスしました。

こちらの関心事としてはゴルフの腕を上げることの方が優先順位が高いので、昼間の時間は当地在住の中村プロからドライビングレンジでレッスンを受けることとし、夜の湖畔での花火大会までの時間調整をしたのでした。

午後10時過ぎてもまだ空には明るさの残るこの時期、せっかくの花火大会なのにと気を揉んでいたら、空が完全に暗くなった11時に花火が打ち上がり始めました。オカナガン湖畔に集まった多くの市民、観光客が歓声をあげながら見守る中での花火大会のスタートです。隅田川を初めとする日本各地の花火と比べたら規模はきわめて小さくて見劣りしますが、年に一度のお祭りで地元市民が歓声をあげるのを聞きながら、目の前100メートルぐらい先の空に上がる花火を見るのは、なかなか異国情緒もあってグーでした。何と言っても、これほど近くで見る花火はそれなりに迫力がありました。

およそ20分後に最後の連発花火が上がってお開きです。これほどの人がケロウナに居たのかと思われるほど、会場のWater Front Parkから家路に就く人の波が湧き上がるように動き始めたのにはビックリしました。普段見慣れているシニア層のみならず、こんなにたくさんの若者を一ヶ所で見たのは初めてでした。若者もたくさんいるんですねケロウナには。

老若男女を問わず手に手にミニ国旗を持ち、国旗をデザインしたTシャツを着る中年カップル、国旗を身体にまとい大声出しながら歩く若者、ほっぺたに国旗シールを貼る女の子・・・、カナダ人のカナダ・デイ・ルックの基本の基本は「メープル」でした。

アイスホッケー・アリーナ前の市営駐車場が満杯で、出庫する車の列が微動だにせず、駐車場から出るのに40分近くかかりました。車で待ちながら、「さて2月11日にはどんな行事があったっけ?」と自問自答しても答えが出ませんでした。

わが祖国でも「建国記念日」なんていかめしい名称をやめて、広く国民が親しめる名前に変えたらどうでしょうかねぇ。