ケロウナ便りも(19)を最後にしばらくサボっていました。
というのも、6月の営業報告をした後は次の営業報告でもっと素晴らしい内容を報告したいばかりに、ますます仕事に精を出したため時間的、体力的に余裕が無かったことと、仕事のほかは殆ど便りに書くべきことをしていなかったこととによります。
仕事師の妻ももっと真面目に仕事をしてみたいと言うことで、7月から同じ職場の平日会員になって夫婦で共働きを始めました。投資した営業権利金の早期回収を図るべく、週休二日制にもかかわらず、休日出勤までする働きぶりであったのです。
ところが、7月も後半に入るとケロウナらしい本来の暑さがやってきて、今日からこの週末にかけては40℃近い気温に達すると言う予報が出ています。如何に仕事好きとは言え、熱射病になったり脱水症状を起こすのは本意ではないので、今日は臨時休業して近場の果樹園にサクランボ狩りに行ってきました。
我が家から車で15分ほどの所の道路わきに「U pick Cherries」と手書きの看板がありましたので立ち寄ってみました。ドイツ系カナダ人夫婦が経営する13エーカーほどの果樹園です。ブリキのバケツを渡され「これ一杯で約10ポンドです。幹に赤いマークの付いている樹が今食べごろのLapin種です。」とだけの説明です。入園料が要るわけでもなければ、園内で食べる量が制限されるわけでもないと分かると、一目散に現場に急行です。
シーズンのピークを過ぎているので残り少ないのではないかとの心配は杞憂でした。写真にあるような赤黒い実をたわわにつけた樹が何本も残っています。店で買うのとは違って、熟れた実にも酸味があり、なんともフレッシュな美味しいチェリーでした。バケツに入れるのは後回しにして、先ずは腹に入れることに専念したことは言うまでもありません。このために昼前の時間を選んで昼飯抜きでやって来たのです。
甘さではLapin種をはるかに凌ぐ、黄色いRainier種はシーズンが終わってしまって摘むほどには残っていませんでしたが、昼飯抜きの腹を一杯にするには充分すぎるほどの量があり、これも充分に堪能できました。
さんざん食べた後、「このチェリーについている点々は雨の雫の跡だよな?まさか肥料じゃないよな?」と人並みに気にもなりましたが、これも杞憂でした。オーナー曰く「有機栽培ですから心配ありません」と。食べる前に訊く余裕の無いのが「昼飯代わりのサクランボ狩り」の哀しさです。
摘み終わったバケツの中身を計量して「6ポンドですから13ドルなにがしです」。店で買うのと値段の差がどのくらいあるのか、勉強不足で答えが出せませんが、二人で美味しいサクランボをタラフク食べた満足感を手に入れたことを思うと、お買い得な小一時間でした。
果樹園オーナーによると、この周辺には日系カナダ人の経営する果樹園が沢山あるようで、今後の探索と散策が楽しみになりました。