25日は滑るのを休んで、ケロウナの街から近いCrystal Mountain Ski ResortにあるTelemark Cross Country Trailsでクロスカントリーを体験してみました。滑降用のスキーとは異なる細く軽いスキーと、運動靴に毛の生えた程度の楽な靴で林間のコースを歩き、登り、滑る、ダウンヒルスキーに比べたら一見楽そうに見えたのですが、とんでもなく体力を消耗する激しいスポーツでした。なまじ滑降の初心者であるがゆえに、クロスカントリー用スキーの扱いがかえって難しく感じたのかもしれません。
コースの難易度に応じて緑、青、黒、黒2つの4種類に分かれているのは同じです。
緑で一番易しいのは高低差の殆ど無い一周1.3キロほどのコースですが、これが馬鹿に出来ません。コースの両端に掘り込まれたスキー跡に沿ってスキーを滑らせながら小走りに進むのですが、途中でバランスを崩したり、斜面でのスキーコントロールに難儀したりで、半周するうちに体が火照ってきて太腿が張り始めます。緑のコースでもアップダウンががきつくなり、もたもたしているとスキーが逆走して前に進めないような場所もあるようです。
ダウンヒルとクロスカントリー。同じスキーでもコンセプトの全く違う両方を追うと二匹とも取り逃がしそうなので、当面はダウンヒルに集中しようと言うのが私の本日の結論です。
街の中心部から近いコースでありながら、オリンピックのノルディック種目の競技にそのまま使えるコースもあるそうです。(勿論黒2つですね)。さすがにウインタースポーツ先進国のカナダですね。間口も広いし、奥行きの深さも実感します。
スキー人口の裾野の広さ、層の厚さを実感するいくつかの場面に遭遇しました。
その①
体育の授業の一環でしょうか、小学生がスクールバスで乗りつけてクロスカントリーを楽しんでいました。難易度の高い方の緑のコースに嬉々として走り出して行きました。少数の例外を除いて殆んどの生徒はマイスキーです。彼等はダウンヒルも滑るのでしょうから、運動靴を二足持つ感覚でスキーに馴染んでいることと想像します。
その②
若い夫婦が幼児を橇に乗せて引っ張りながらクロスカントリーをしていました。乳幼児を背中におんぶして、または胸元にくくりつけてやっている姿も珍しくはありません。そこまでやるか?とも思いましたが「クロスカントリー命」なのでしょうね。橇の中の子、おんぶされた子が長じてオリンピックに出てきたら、ものごころつく前からの経験が物を言いそうで、わがチームジャパンには勝ち目はなさそうです。
その③
60代後半から70代前半のシニア・ペアが頭から湯気出して戻ってきました。一日おきに2時間ほど走る(滑る?)のを日課としているそうです。ダウンヒルはこの年になると危険が伴うし、滑って降りるだけの単調さに比べて自然と触れる時間が圧倒的に長いクロスカントリーの方が楽しいし、終生続けられるスポーツだと断言していました。
まさに「ゆりかごから墓場まで」のあらゆる年齢層のスキーヤーが裾野を形成しているんですね。(写真のおじさんには内緒です!)