星さんぞう異文化きまぐれ雑記帳

異文化に接しての雑感を気ままに、気まぐれに

ケロウナ便り(66) K.L.O.

2007年08月01日 10時20分14秒 | Weblog

ケロウナの中心部を東西に走る国道97号線(Harvey Highway)に平行して、南側の住宅街中心部を東西に走る「KLO Road」と呼ばれる道路があります。コミュニティーカレッジOkanagan Collegeのキャンパスがあったり、ケロウナを訪れるゴルファーの誰もが一度はプレーしたことのあるThe Harvest Golf Clubに通じる、ケロウナの主要道路の一つです。

ケロウナに住んだことのある人、自分で運転して回った経験のある人なら誰でも知っている(と、私が勝手に思っている)、ケロウナに相応しい語感(これも私の偏見と独断)に満ちた「KLO」。更に言えば「KLOを知らずしてKelownaを語るなかれ」とでも言いたくなるくらいに有名な道路なんです。(KLOから一銭ももらってません!)

スペルから察するに、ケロウナの歴史上有名な誰か三人の頭文字を集めたものか、この土地に由来する個人の名前の頭文字に違いないと推測していましたが、誰に聞いてもKLOの語源が分かりません。

去年の夏、レイクカントリーの北にある町「Oyama」の名前の由来を調べたときにお世話になったケロウナ図書館を思い出し、早速行ってみました。案ずるより産むが易し。地獄で仏。渡りに舟。こちらの気持ちを見透かしたかのごとき、ドンピシャの解説書「Street Names of Kelowna」が見つかりました。インターネットの時代にあっても図書館は情報の宝庫であり続けています。

二十世紀初頭にハイウエイの南東側、現在のコミュニティーカレッジがある辺りを開発するに際して、市当局から払い下げられる土地を買い取るために受け皿会社を設立する必要があったそうです。時の実業家、資産家三人が共同出資して、そのために設立した会社が「Kelowna Land and Orchard Company」。なんのことはない、その会社の開発した土地を貫く道路に、その会社の頭文字を冠しただけの、あまりロマンの感じられない結論でした。「片想い」していたお姐さんが、実は三児の母であったことを知ってしまった瞬間のような、複雑な気持ちに襲われました。

因みに、このKLO社はその後成長を続け、今でもケロウナで果樹栽培と観光客相手の営業活動を継続しています。http://www.k-l-o.com/index.shtml

ケロウナとゴルフが大好きで、日本からケロウナを訪れてゴルフを楽しむうちに仲良くなり、気心知り合った仲間数家族が、誰言うと無く、「日本でも交流しよう」となり、立ち上げた会が、名付けて「KLO会」。

毎年ケロウナにケーローとして一所懸命仕事する現役の多い「ケーロー会」、現役に支えられるネンキンマンには優しく対応する「敬老会」でもあります。ネンキンマン第一号の私が会長に納まったことは言うまでもありません。名誉職に弱いんです、私。

KLO会よ、永遠なれ!!