星さんぞう異文化きまぐれ雑記帳

異文化に接しての雑感を気ままに、気まぐれに

ケロウナ便り(92) スペイン語教室 (1)

2009年07月17日 11時08分37秒 | Weblog
すでにスタートしている講座への途中編入でもあり、不案内な場所でもあるので、敵情視察を兼ねて始業時間より30分ほど早めに出向いてみました。

教室のドアは半分近く開かれていて、中からは甲高い声のスペイン語が聞こえてきます。ドアの隙間から教室をちらっと覗くとアジア系の若者ひとりとカナダ人の数人の男女が目に入りました。二年前のアルゼンチンでの初級講座を思い出しながら、「やってる、やってる。悪いけど俺はこのレベルは終わってるんだよね。」と変に自信が湧いてくるから不思議です。

初級が終わって中級のクラスが始まる時刻になったので、やや緊張しながら教室に入ると、初級の連中が退室する気配がありません。一番奥に座っている小太りした中年のおばさんが、にこっとして「いらっしゃい、お名前は?」と甲高い声で迎えてくれました。生徒は一斉にこちらを向いて「あんた誰?」の視線を投げかけます。「星さんぞうと申します。よろしく。」とは言えたものの、「今日から編入させてもらいます。アルゼンチンへの留学経験ありで、初級は終了しています」とは言わずじまいでした。「言わなかった」のではなく「言えなかった」がより正確ですが。

本来はコスタリカ出身のご主人が講師のところ、今日は体調を崩しているのでチリ出身の奥さんがピンチヒッターで登板とのことです。生徒かと思ったら、ご主人も教室には来ていて、一緒に奥さんの話を熱心に聞いています。

初級クラスからそのまま残っている生徒が男4人に女一人。アジア人は大阪からケロウナのカレッジに留学中のT君と判明。T君は分厚いスペイン語教科書を持っていて、カレッジでも初級スペイン語を履修中の現役学生。40代後半~50代と思われる男性二人のうち一人は旅行用のスペイン語会話本を片手にカタコトエスパニョールを使いこなす語彙はありそう。もう一人は「何か新しいことに挑戦したかったから」と受講の動機を英語で説明する完全な「初級者」。もう一人の男性は二十代の若者で、前に初級は勉強したので今度は中級に挑戦とのこと。動機、立場、実力は私に近い感じ。でも、初級から参加しているとは見上げたものである。

「アラサー」と思われる紅一点は、カレッジでスペイン語を勉強し、メキシコに半年語学留学の経験があるのになぜか初級クラスにいる。問いただして(もちろん英語で!)みたら、今日のピンチヒッターが実はカレッジでのスペイン語の恩師だそうで、それを事前に聞いて飛び込んできたらしい。

中級クラスが始まる時間になってアラフォーらしき3人、もう少し先輩の女性1人が登場。彼らの話しっぷりを聞いていると中級はとっくに卒業した「上級者」としか思えないのに何故か中級を受講しようとしている。この後に続く3時間目の「スペイン語会話」の生徒なのかもしれないな?

要するに正真正銘の初級者から、かなりの上級者を含む10人ほどの生徒が入り混じっているんです。

「どうなっちゃうんだろう?」