ケロウナの人口の25%を60歳以上のシニア層が占めると前に書きました。ケロウナに生まれ育って年とった人もいますが、多くは他の地域から退職後に移住して来た人たちだそうです。カナダ国内で住んでみたい土地、老後を過ごしたい土地としてケロウナは常にナンバーワンの地位を占めているそうです。カナディアンロッキーから東の地域の気候の厳しさに比べて、ケロウナは過ごしやすいからなのでしょう。日本人には馴染みの薄いケロウナですが、スイス、ドイツ、アメリカからの移住者も多いようです。洋の東西を問わず、穏やかさを求める気持ちは一緒なのですね。
ゴルフ好きのシニア層にとってはケロウナこそ究極の「終の棲家」の理想郷だと断言してはばからない人と先日一緒にプレーしました。隣のアルバータ州カルガリーから遠路8時間ドライブして来たとのこと。数年後にリタイアしたらケロウナに移住してゴルフ三昧の日々を送るためにケロウナに家を購入済みで、それまではこうして「通い」で楽しんでいるとの話でした。貴方は陸路だが、私は空路10時間かけて日本からこうして毎年夏に「通い」でゴルフやりにくるのだと言い、お互いのアホさ加減を称えあって盛り上がりました。
ケロウナの主たる産業は林業、果樹栽培、ワイン生産、リゾート観光ですが、これに加えてシニア移住者を支える「生活産業」も立派な産業としての地位を確立しています。若者と年寄りが巧い具合に支えあって、ほどよい世代ミックスを構成しているように思います。
増加し続ける流入人口に呼応して、街の中心部といわず郊外といわずそこらじゅうで住宅の建築工事が進められています。新築ラッシュと言うべき活況を呈しています。私の部屋の目の前でもゴルフ場に隣接するコンドミニアムを来年夏の竣工目指して建設工事中です。お世辞にも「着々と」とは言えず、「のんびりと」工事が進んでいる状況です。売り出しのときの宣伝よりも1~2年遅れての完成となるのは「カナダ時間」と称して織り込み済みのようです。
建ててから売るのではなく、買い手と契約を済ませて採算の見通しが立った案件のみに市が建築許可を出すそうで、市の歳入の大きな柱である固定資産税収入を確保するセーフガードがかけられているとのことです。これだけの新築ラッシュであっても、いわゆる不動産バブルは起こりえないといわれていますが、どうでしょうか。
しっとりと落ち着いた穏やかなたたずまいを特徴とする、年寄りの多い街ケロウナですが、建築ラッシュに代表されるように街全体に元気が漲っている印象を受けます。
よくよく考えてみたら、ブリティッシュコロンビア州に住むわれわれもシルバー世代。何のことはない、「シルバーコロンビア」そのものじゃないかと気が付きました。日本政府の政策のお先棒をしっかりとかついでいるのでした。
この夏はケロウナに行けるかどうかまだちょっと分からないけど、着々と探索が進んでるようで、訪れるのが楽しみです。
Happy Father's Day!!
ね。
ここのところ忙しくて投稿をサボっているけど、チョクチョク書くからまた覗いてや。
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