私の祖父祖母は夜9時には寝て、朝5時には起きていた。
私が育った年代では、そのくらいに寝起きしていると、「年寄りかよ」と言われたものだけど、今はどうなのだろう。
実際に今、老人介護施設などに行くと、夜遅くまで起きて朝起きてこない人など、たくさんいることがわかる。
第二次世界大戦の頃は、日本の労働者の殆どは、自営の農家だった。
今で言うところのサラリーマンは一般的ではなかったし、そのシステムも出来上がってはいなかった。
社畜となって夜遅くまで居残って仕事をすることもなかった。
晴耕雨読をせざるを得なかった生活ルーチン。
さらに、電気インフラやガスインフラもテレビもない。
夜になったらろうそくを灯し、薪をくべて暖を取る。
深夜テレビ番組もないし、もちろんインターネットもコンピュータもないので、動画視聴もゲームも電話もメールもLINEもできない。
早く寝る以外なかったわけで。
早く寝れば現代病の様々な不具合は解消できるのでしょうね。
余分なエネルギー摂取もできないし、体を動かして働かなければ生きられない環境では、成人病になることもできない。
動けないこと、動かないことは、すなわち死の環境。
豊かさを得て自由を手に入れたはずなのだけれど、その自由なアディショナルタイムを有効に利用できているかは、自分を含めて疑問に思う。
早寝早起きしたいなぁという欲求や願望も、逆説的に非常に贅沢な悩みだとは思う。